長く続く新型コロナによる自粛生活で、体重が増えてしまった人も多いだろう。食欲の秋にダイエットは到底無理かと思いきや、旬の味覚、さつまいもを食べるだけでやせるという。その方法とは、「さつまいもダイエット」。超簡単なのに、やせる驚きの理由と食べ方を紹介します。
田中みな実、弘中アナもハマっている
食欲の秋、旬の食材の代表格ともいえるのが、さつまいもだ。近年では品種改良で、ほっくり、ねっとりなどさまざまな味わいのさつまいもが誕生しており、焼きいも専門店には、連日、大勢の人が行列を作っている。
「甘くておいしいけど、太るから…」と敬遠している人もいるかもしれない。しかし、それは大きな誤解。実は、さつまいもは、ダイエットに適した食材なのだ。
美容情報に敏感なタレントは、すでにこぞってさつまいもを食べている。たとえば、芸能界を代表する“美容オタク”として女性から支持されている田中みな実(33才)。彼女もいま、さつまいもにハマっているという。
◆蒸したさつまいもいも派なら手軽
「田中さんは、蒸し器のついた土鍋を購入し、それで蒸したさつまいもを、仕事の合間に取り出しては、少しずつ食べています。さらに、知人に“布教”もしており、番組で共演しているテレビ朝日の弘中綾香アナウンサー(29才)が家に遊びに来た際には、蒸したさつまいもをお土産に持たせたそう。それをきっかけに、弘中さんもハマり、田中さんの真似をして、蒸したさつまいもを持ち歩いているそうですよ」(テレビ局関係者)
1か月で3kg減の50代女性も。便秘も解消
実際に、さつまいもでダイエットに成功したという女性もいる。50代の村田恵子さん(仮名)は、夕食の主食をさつまいも150gに置き換えたところ、1か月で3kgやせたという。
「夕食の際に、お米を抜き、蒸したさつまいもを水や牛乳と一緒に食べます。その後、おかずはいつもどおりに食べますが、さつまいもでお腹が膨れているので、あまりたくさん食べられないんですよ。さつまいもはおいしいし、満足感が高いので、無理なく続けることができました。朝食や昼食は通常どおりしっかりと食べていたにもかかわらず、ゆっくりとですが、減量できたのは驚きました」
体重以外にもうれしい変化があったそうだ。
「もともと、かなりの便秘だったのが、お通じが劇的によくなったんです。いまでは1日1回どころか、2~3回出ることも。毎日スッキリです」(村田さん)
◆炊飯器調理で簡単!
とはいえ、毎日さつまいもを蒸すのは面倒なのではないかと思いきや、その点もある方法でクリアしたという。
「朝、主人や子供のためにご飯を炊くときに、アルミホイルでくるんださつまいもをお米と一緒に炊飯器に入れて炊き、粗熱が取れたら冷蔵庫に入れておくだけ。大きいさつまいもはカットして、2日に分けて食べました。日々の食事づくりと一緒にできるので、無理せず続けられます」(村田さん)
さつまいもがダイエットに効果的な理由
しかし、炭水化物のさつまいもは、ダイエットの天敵ともいえる存在。なぜ、やせるのか。
自身もさつまいもダイエットを実践している東邦大学医療センター大橋病院・婦人科医師の高橋怜奈さんは、さつまいもを食べることでやせる理由に、「便通をよくする働き」を挙げる。
◆食物繊維が豊富に含まれている
「便が出ないと体内に老廃物がたまり、血液の循環が悪くなります。そうすると代謝が悪くなり、太りやすくなるんです。その点、さつまいもには食物繊維が豊富に含まれており、腸内環境を整えて便通をよくする効果があるのでダイエットに適しています」(高橋さん)
さつまいもに含まれるのは、水に溶けにくい不溶性の食物繊維で、便のかさを増し、腸内にたまった老廃物を絡めながら排出するという。
「ほかにも、いも類の中でもさつまいもだけに含まれる『ヤラピン』という成分は、食物繊維と作用して腸内環境を整えてくれます。ヤラピンは、皮と実の間にあるので、皮ごと食べるのがおすすめです」(高橋さん)
◆GI値が低く、レジスタントスターチも
もう1つ、重要なポイントが、さつまいもはいも類の中でもGI値が低い点だ。GI値とは、食後血糖値の上昇度を示す指数のこと。GI値が高い食材を食べると血糖値は急上昇する。
「急に血糖値が上がると、すい臓からインスリンが大量に分泌されます。インスリンは、脂肪の分解を抑制する働きがあるため、結果的に肥満につながってしまうんです。パンやじゃがいもなどの炭水化物はGI値が高いのですが、さつまいもは、ほかのいも類に比べて血糖値が上がりにくく、腹持ちもよいため、太りにくい食材だといえるでしょう」(高橋さん)
さつまいもに含まれる「レジスタントスターチ」という物質もダイエットの強い味方だという。
「レジスタントスターチは、さつまいもを加熱して冷ますときにできる物質です。小腸内で吸収されず、大腸内で腸内細菌のエサになるので、腸内環境を整えることに役立ちます」(高橋さん)
◆しみやむくみ予防などの美容効果
ダイエット効果だけでなく、美容効果も期待できるというのだから驚きだ。
「さつまいもは、塩分を体外に排出する作用があるカリウムを大量に含んでおり、むくみ解消に効果的。また、ビタミンCも豊富で、さつまいも100gでりんご約6個分のビタミンCを含んでいます。さらに、さつまいもの皮には抗酸化作用のあるアントシアニンが含まれているので、皮ごと食べれば、シミの予防やお肌の調子の改善も期待できます」(高橋さん)
さつまいもダイエットの注意点
まさに悩める女性のための食材といえそうだが、ダイエットを実践する際に注意すべき点もある。
「さつまいもは健康にいい食品ではありますが、食べすぎれば当然太ります。主食に置き換えるなら白米の代わりに1本150g程度、間食として食べる場合も同じくらいの量を目安にしましょう」(高橋さん)
調理の際は、ゆでると栄養素が逃げてしまうので、蒸したり、煮物などにして食べるのがおすすめだ。
◆しっかり噛んで少しずつゆっくり食べる
「いも類は食道につまりやすいため、勢いよく食べず、少量ずつしっかり噛んで飲み込むようにしましょう。また、開腹手術などを受けていて、腸の癒着が起きている可能性がある人は、便のかさが増すと腸閉塞になる恐れがあります。そういったかたは実践する際は、医師に相談してください」(髙橋さん)
おやつも!さつまいもを使ったおすすめレシピ
365日、さつまいもを食べ、20代から同じ体形を維持している、さつまいも料理研究家の鈴木絢子さんに、ダイエットに効果的なレシピを教えてもらった。ページ上で紹介しているので、ぜひ役立ててもらいたい。この秋は、さつまいもでおいしくダイエットに挑戦してみては?
◆「さつまいもの冷製ポタージュ」レシピ
皮つきのままでも、ブレンダーでしっかりかくはんすることで、なめらかに仕上がる。
《材料》
さつまいも…2本(約300g)
玉ねぎ…1/2個
牛乳…400ml
コンソメ…1個
塩、こしょう…適量
オリーブオイル…少々
《作り方》
【1】洗ったさつまいもを5mm程度の輪切りに、玉ねぎを薄切りにする。
【2】【1】を耐熱容器に入れ、少量の水を加え、ラップをして電子レンジ(600w)で5分加熱する。
【3】コンソメを加え、2~3分ほど追加で加熱する。
【4】牛乳を少しずつ加えながらブレンダーでかくはんし、塩こしょうで味を調える。
【5】冷蔵庫で冷やして器に注ぎ、最後に好みでオリーブオイルを垂らす。
◆「さつまいもチップス」レシピ
甘めに仕上げたいなら、安納芋や紅はるかを使用して。よく噛むことで満腹中枢を刺激できる。
《材料》
さつまいも…2本(約300g)
油…オリーブオイルなどお好みの油
塩、こしょう、バターなどお好みの調味料…適量
《作り方》
【1】さつまいもを洗い、皮ごとスライサーでカットする。
【2】フライパンに油を熱し、両面がしっかりとこがね色になるまで揚げる。
【3】さつまいもを重ならないようにペーパーナプキンなどに上げ、冷ます。
【4】塩、こしょう、バターなど、好みの調味料で味付けする。
※レシピ内、さつまいも1本を150gとしています。
※女性セブン2020年11月19日号
https://josei7.com/
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