マスクを長時間つけていると、自分の口臭が気になる…という人も多いのでは？
「加齢臭など、老けをにおいから実感するという人も多いです」と語るのは、女優やタレントからも人気の歯科医師・口もと美容スペシャリストの石井さとこさん。著書の『マスクしたまま30秒!!マスク老け撃退顔トレ』（集英社）では、マスクの着用が当たり前になった今の悩みを解決する顔トレやケア方法を紹介している。
そこで、石井さんにマスク口臭の原因と対策について教えてもらった。
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マスク口臭の大きな原因
マスクをつけた生活で、口内環境は中と外から影響を受けます。まずは、マスクによって口臭が悪化する2つの原因をご紹介します。
◆唾液の減少
マスクをしている間は口呼吸になりやすく、すると口内が乾燥しやすくなります。また、マスクをしていないときよりも水分を摂る機会が減り、それによって、以下のようなことが起こり、口臭を誘発します。
口内が乾燥すると嫌気性菌という菌が発生し、これが口臭の原因となります。また、唾液には、ストレスを感じたときに自衛のために出てウイルスなどの侵入を防ぐベタベタとしたものと、平常時に出るさらさらとした唾液の2種類があります。
マスクを着用していることを煩わしく感じたり、行動が制限されたりしがちなコロナ禍でストレスを感じることも多いと思いますが、ベタベタした唾液はにおいがします。一方、さらさらとした唾液には口の中を自浄する作用があるため、口の中が乾き、これが減少することも口臭が悪化する原因になります。
ちなみに、唾液の分泌量は加齢と共に減り、ドライマウスになりやすいので要注意です。
◆表情筋が弱る
人と会っているときでも、マスクで顔が見えないと表情筋を使うことが少なくなります。表情筋が弱ると舌の位置が下がり気味に。舌が正しい位置にあるとき、舌の表面は上あごと接地し、舌の先が上あごの前歯の裏にあります。この状態だと舌と上あごの粘膜がこすれあうので、自然と舌の表面の汚れは落ちます。
逆に、舌の位置が落ちていると、汚れが取れづらくなり、これが口臭の原因になってしまいます。
口臭を防ぐ方法
口臭の原因がわかった人は、それに対応した解決法を実践していきましょう。
◆口内の乾燥を防ぐ
口内の乾燥を防ぐには、面倒がらずにこまめに水分を摂ったり、ガムを噛んだりして、口内環境を潤すことを意識しましょう。また、普段の食事もよく噛むことを心がけるといいでしょう。ひと口最低20回を目標に、弾力のあるものを食べるようにするのがおすすめ。よく噛んで食べると咬筋が鍛えられるので、気になる口周りのたるみの解消も期待できますよ。
また、耳下腺（じかせん）を刺激して、唾液の分泌を促すのもおすすめ。耳下腺は耳上部の付け根の小さなくぼみを押すことで刺激できます。指の腹で10秒押して離すを繰り返すことで、さらさらとした唾液が出てきます。この唾液には成長ホルモン「パロチン」が含まれていて、ドライマウス対策だけでなく、美肌効果も期待できます。
◆舌の汚れを取る
舌が正しい場所にあれば自然と取れる舌の汚れですが、気になったときには、舌の表面を上あごにスリスリと10回こすりつけましょう。
舌の苔が気になるからといって、歯ブラシなどでゴシゴシとこするのはNG。コーヒーや赤ワインを飲んだあとなど、舌に残る感じが気になるときには、水で濡らした綿棒で舌の表面を優しくこすりましょう。舌の表面は粘膜で、とても繊細な場所ですから、3～4回ほど繰り返せば十分です。
教えてくれた人：石井さとこさん
いしい・さとこ。歯科医師。口もと美容スペシャリスト。歯のホワイトニングを日本で広めた第一人者。歯と体を美しく保つための食事や、歯が美しく見える口もとメイクについてのアドバイスに定評がある。2005年から2012年までミス・ユニバース・ジャパン ナショナルディレクターからの要請で、歯をプロデュースするオフィシャルサプライヤーを務める。女優・モデル・タレント・アナウンサーなど、多数のビューティセレブからの信頼も厚い。最新著は『マスクしたまま30秒!!マスク老け撃退顔トレ』（集英社）。また、口内ケア商品のプロデュースも行っている。https://www.cosmekitchen-webstore.jp/Form/Product/ProductDetail.aspx?pid=4571499050365&cat=&swrd=
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