鍋の油や吹きこぼれなど、どうしても汚れがちなキッチンのコンロ。実は効果的な汚れの落とし方があるって、知っていますか？
羽田空港の清掃員で、清掃に関するさまざまな国家取得を保持し、クリーニング技能大会では史上最年少で優勝経験を持つ、掃除のプロフェッショナル・新津春子さん。最新の掃除技術を取得している「環境マイスター」としても知られる新津さんが、コンロ掃除のいろはを教えてくれました。
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清潔なコンロをキープするには？
キッチンのコンロまわりを清潔に保つためには、2つの鉄則があります。1つは、吹きこぼれはその日のうちに拭くこと。早めに水拭きをしないと、油分の汚れが固まって落ちにくくなってしまいます。後々面倒な掃除をしなくて済むように、汚れたらその場で対処しましょう。
もう1つの鉄則は、五徳などのコンロのパーツを食器と一緒に洗うこと。毎日が理想的ですが、せめて、汚れたなと思ったときには食器用洗剤で洗いましょう。汚れが落ちないときはクリームクレンザーを使ってください。五徳は真っ黒なので汚れが目立ちませんが、料理をするたびに確実に汚れていますよ。
コンロのお掃除方法は？
この2つの鉄則を守った上で、コンロを細部まで掃除すれば、ベタベタのコンロが清潔に生まれ変わります！
用意するものは、竹串または竹べら、スポンジ、タオル、食器用洗剤、スチールたわし、クリームクレンザーです。
◆パーツを外してコンロの表面を掃除
キッチンのカウンターに新聞紙を広げて、五徳やバーナーまわりのパーツを外して並べます。パーツを外したコンロは、表面をタオルで水拭きしましょう。このとき、点火部分に水がかかならいように、タオルはよく絞ってくださいね。
コンロの表面にしつこい汚れがある場合は、食器用洗剤を使ってスポンジでこすればきれいに落ちます。洗剤を使いたくないという人は、スチールたわしを使ってもOKです。
コンロのすき間にたまったゴミは、竹串にタオルをかぶせて拭けば、細かいところまで掃除ができますよ。
◆外したパーツを洗う
コンロの表面が終わったら、次はパーツをシンクで洗います。シンクは傷がつきやすいので、滑り止めマットを敷いてから作業しましょう。滑り止めマットがない場合は、排水口を塞がないようにタオルを敷いてもよいです。
細かいパーツと魚焼きグリル上部の排気口カバーは食器用洗剤で丸洗いを、バーナー部分の丸いパーツは、スポンジではさんでまわしながら洗うと効果的！ こびりついた油汚れやさびがある場合は、クレンザー（粒子が細かいものがおすすめ）とスチールたわしで撃退できます。
五徳の足の付け根など、手が届きにくい細やかな部分汚れは、竹べらでこすると効果的に落とせますよ。
◆パーツを戻して仕上げ
それぞれのパーツを洗い終えたら、カウンターに並べてしっかりと乾かします。乾かし終えたら、コンロ表面をタオルでから拭きしてから、パーツを戻しましょう。
掃除が苦手なズボラさん向けQ＆A
火やガスを使うため、デリケートなコンロ。気をつけることや、清潔さをキープするコツを新津さんに聞いて深堀りしてみました。
◆コンロを洗うときに気をつける場所は？
コンロの中でも一番汚れがたまるのが排気口カバー。中性洗剤で汚れが落ちないときは、洗剤はクリームクレンザーを使うことを使ってもOKです。クレンザーは水に溶けないものなので、使ったあとは、食器用洗剤でもう一度洗って流すようにしましょう。
また、排気口は食べ物の汚れが落ちる場所ですし、温かくて栄養もあるから、そこから虫がはいって、いついてしまうことも。なので、グリルを洗うときは絶対に排気口カバーも中までチェックし、中性洗剤とスチールたわしを使って、きれいに掃除しましょう。
◆そもそも排気口カバーを汚さない方法ってあるんでしょうか？
排気口カバーを汚さない予防策として、料理をするときにアルミホイルをカバーの上に置いておくのもおすすめです（グリル使用時は外すこと）。また、コンロが汚れたときにすぐ拭けるように、コンロの近くに濡れタオルを用意して置くのもいいですね。コンロ使用後は、そのタオルで汚れを拭き取りましょう。炎が燃え移らないように、置く場所には気をつけてくださいね。
教えてくれたのは：新津春子さん
にいつ・はるこ。1995年、日本空港技術サービス（現：日本空港テクノ）に入社。1997年に（当時）最年少で全国ビルクリーニング技能競技会1位に輝く。以降、指導者としても活躍し、同社ただ1人の「環境マイスター」として、羽田空港全体の環境整備に貢献し、『プロフェッショナル 仕事の流儀』（NHK総合）で５回にわたって取り上げられた。著書に『子どもと一緒に身につける!ラクして時短の「そうじワザ」76』（小学館）など計12冊+DVD1部。http://www.jatec.co.jp/house-cleaning/
撮影／生熊友博 構成／イワイユウ
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