家事・ライフ

片付けられない人が溜めがちな紙袋、保冷剤、レジ袋。ムダに持たないための整理術

家の片付けや整理に勤しんでも、1週間後にはなぜかモノが散乱した状態に…。片付けたくても何から手をつけたらよいのか分からない…。こうした悩みを抱えている人もいるのではないでしょうか。もしかしたら、その問題は「モノを減らすこと」で改善するかもしれません。

カリモクのソファなどが置かれたスッキリきれいなリビング
阪口さんの自宅は物が少なくスッキリ(Ph/Yoshioka Keiji)
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『片付けは減らすが9割』(ぱる出版)の著書があり、“ゆるミニマリスト”として人気のブロガー・阪口ゆうこさんは、「片付けの大原則は、モノを減らすことです」と言います。なぜモノを減らすといいのか、どうしたらモノを減らすことができるのか。詳しく聞いてみましょう。

片付けの極意は、モノを減らすこと

「片付けの第一歩は、不要なモノを捨てたり減らしたりして整理すること。この段階を踏まなければ、いくらモノを元の場所に配置しても、掃除機などで表面上の汚れやほこりを取っても、キレイな状態は続きません。モノが必要以上にあるだけで、その管理やメンテナンスに追われますし、多すぎるモノをどかして掃除するはめになり、整頓や掃除のハードルが上がってしまうからです」(阪口さん・以下同)

では、モノを収めるための収納グッズを新たに購入すればいいかというと、それもおすすめできないとのこと。収納グッズを買うと、ますます「片付け上手」から遠のいてしまうそうです。

◆収納グッズを買う前に、物を減らすことに意識を向ける

「収納グッズに片付け切れないものを収めれば、確かに一見家はキレイになります。ですが実態は、使いきれない多くのものをしまい込んでいるだけ。しかも、収納グッズがあるからと安心して、さらに余計なモノを増やしてしまう…。根本的な解決になっていません」

そもそも、モノを減らせば収納グッズは不要だと言います。

「収納の工夫が必要ということは、物が適正量以上の可能性があります。まずはそこから見直しましょう」

台所にあふれがちな、紙袋、保冷剤、レジ袋はどう整理する?

例えば、台所に眠る大量の紙袋や保冷剤、レジ袋。これらも、適正量をオーバーしてストックしがちなモノです。

すっきり片付けられた白を基調としたキッチン
キッチンも物が少ない(Ph/Yoshioka Keiji)
写真4枚

では、紙袋や保冷剤、レジ袋の適正量とはどれくらいなのか。どう、必要な量を見極めたらよいのでしょうか? 阪口さんに聞いてみましょう。

【1】紙袋は使うシーンを想定して、必要な分だけ保管する

「以前の私もそうでしたが、モノを溜め込みがちな人は、それがどんなときにどう必要なのか、具体的に想定して溜めている人は少ないように思います。例えば紙袋なら、『持っていたら便利だから』、『いつか役に立つだろうから』と、大きいサイズから、中サイズ、小ぶりなサイズまですべてなんとなく捨てずにキープしているのです。でも、その『いつか』のために、貴重なスペースが紙袋に陣取られてしまい、モノがあふれてしまっていないでしょうか?」

左から緑の紙袋、黄色の紙袋、ピンクの紙袋が並べておいてある
Ph/Getty Images
写真4枚

阪口さんは、今では使うシーンを想定して、必要な分だけ保管していると言います。

「それは、子供がお友達の家にお菓子を持っていくとき。このためだけにキープしているので、大・中・小サイズのうち、小サイズの紙袋だけ保管するようにしています」

【2】保冷剤は、過去に使ってきた用途に絞ってキープ

保冷剤も、夏場にお弁当袋に入れたり、食材を買って帰るときに使いまわしたりと出番は多いものの、気づけば冷凍庫の引き出しにやたら積みあがってしまいがち。

阪口さんは、「保冷剤で食材が追いやられるほどキープして、それが過去に役立ったことがあるか考えてみてほしい」と提案。もし答えが「NO」なら、これまでの実績に応じて、使う分だけに減らしてみるのも一つの方法です。

「私は、数を減らすとき、過去の用途を振り返り、日々のお弁当用とクーラーボックスに入れる用だけに絞りました。その結果、保冷剤がなくて心底困った経験は、今まで一度もありません」

【3】レジ袋は「どのくらいの枚数なら使いきれるか」意識して溜める

スーパーなどで無料でもらえる薄くて小さな透明のポリ袋や、何年も前から溜め込んできたレジ袋。これらが雪だるまのように膨れ上がって、台所のスペースを陣取っていないでしょうか?

白い冷蔵庫の左隣に電子レンジや炊飯器などを置いた棚がある
Ph/Yoshioka Keiji
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「モノを溜め込みがちな人は、自分の使いきれる量を把握していません。そのため、なくなることに不安を感じてしまい、消費が追い付かないほどの量まで溜め込んでしまう傾向にあります。もしレジ袋があふれ始めたら、思い切って一度、全部捨ててみましょう。どのくらいの枚数なら使いきれるのか、意識して溜めてみてください。我が家では、1枚も溜めていません。外では基本的にレジ袋をもらったり買ったりせず、もしもらっても、すぐにその日のゴミ袋として消費しています」

阪口さんは、無意識のうちに溜まりがちな袋や保冷剤は、「本当にこんなに要る?」と時々自問してみて、「NO」ならば、潔くリセットすることが大事だと言います。そうすると、台所だけでなく、意外と気持ちまでスッキリするそうです。

阪口さんの著書『片付けは減らすが9割』では、ほかにもモノを効率的に減らすためのさまざまな工夫が紹介されています。袋類の片付けに成功したら、ぜひセカンドステップとして、著書の内容にチャレンジしてみてはどうでしょう。

教えてくれたのは:整えアドバイザー・阪口ゆうこさん

1981年生まれ。月間平均250万PV超の片付けブログ『HOMEbyREFRESHERS』 管理人、整えアドバイザー。もとはズボラ体質で「片付けられない人生」を歩んできましたが、トライ&エラーを繰り返した結果、自身の「ものの適正量」と「本当に必要なもの」を把握。片付けの労力と時間を劇的に減らすことに成功しています。その秘訣を綴ったブログは、日本ブログ村のランキングでは「総合1位」の常連に。https://sakaguchiyuko.blog.jp

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