1日に必要な脂の摂取量は、性別や年齢、活動量によって、一人ひとり違うけれど、総エネルギーの20〜30%がその基準。脂質の摂取基準量(g/日)を計算する公式は、「エネルギー必要量(kcal)×0.2〜0.3÷9kcal(※脂質は1g=9kcal)」。
活動量が低い20代の女性の場合、1650kcal×0.2〜0.3÷9kcal=36.7〜55gとなる。さっそく脂質を摂り過ぎていないか、生活習慣を見直そう。
9つの質問に回答して、脂質摂取の状態をチェック!
□ 豚の生姜焼きよりもハンバーグが好き
□ カフェで飲むなら、カファラテよりもカフェモカがいい
□ ソースや醤油よりも、マヨネーズが好き
□ 冷凍食品や市販の弁当・惣菜を利用する頻度が高い
□ コンビニやベーカリーで、惣菜パンや菓子パンをよく買う
□ バターよりマーガリン派
□ 「糖質(炭水化物)抜きダイエット」をしている
□ 普段、きのこや海藻を摂っていない
□ 納豆、卵、牛乳を、食べることが少ない
当てはまる数が、0〜2個→「スペシャリスト」
脂マネジメントがしっかりできています。いつまでも健康で若々しくいるために、このままマネジメントを怠らないようにしましょう。
当てはまる数が、3〜5個→「グッド・マネジメント」
スペシャリストまで、あと一歩。食物繊維やビタミンB2が豊富な食材を積極的に摂取して、余分な脂質の排出や脂質代謝をよくしていきましょう。
当てはまる数が、6〜8個→「ギリギリ・マネジメント」
今のままでは心もとありません。もう少し脂質を気にする必要が。特に“隠れ脂”を摂取している可能性があるので、もっと脂質量を意識しましょう。
当てはまる数が、9個以上→「バッド・マネジメント」
脂マネジメントができている状態とはいえません。脂質が私たちの健康を左右することを知って、摂取量についても気を配りましょう。
解説を読んで、脂質について理解を深める
□ 豚の生姜焼きよりもハンバーグが好き
脂肪が目に見えている生姜焼きの豚肉よりも、ハンバーグは実は高脂質。動物性脂肪の摂取が多くなりがちに。
□ カフェで飲むなら、カファラテよりもカフェモカがいい
エスプレッソに牛乳を加えたのがカフェラテ。カフェモカは、そこにチョコレートシロップを加えている。さらに、ホイップクリームをトッピングしている場合も。おかげで脂質量がグンと高くなる。
□ ソースや醤油よりも、マヨネーズが好き
マヨネーズは、油脂の代わりに炒めものにも使えるほどに脂質が高い。多用しないように注意を。
□ 冷凍食品や市販の弁当・惣菜を食べることが多い
加工食品や市販の惣菜などには、思いのほか油脂が使われている。また、控えたい“悪い油”を認識せずに摂取してしまう可能性も。
□ 惣菜パンや菓子パンをよく買う
パンには“隠れ脂”や“隠れ油”が多い。特に控えたい脂質である「トランス脂肪酸」が含まれている危険が。
□ バターよりマーガリン派
マーガリンは、NG脂質の「トランス脂肪酸」を多く含む。心疾患リスクも高めるので、摂り過ぎに注意を。
□ 「糖質(炭水化物)抜きダイエット」をしている
ごはんなどの炭水化物を摂らず、おかずが中心の食事では、脂質やたんぱく質過多になりがち。バランスよく食べることを心がけて。
□ 普段、きのこや海藻を摂っていない
きのこや海藻は脂質を排出する繊維質を含むので、多めに摂るのがオススメ。不要なコレステロールを溜めこんでいるかも。
□ 納豆、卵、牛乳を、食べることが少ない
納豆、卵、牛乳は、脂質の代謝に効果が期待できる「ビタミンB2 」を多く含む。毎日の生活に取り入れたいところ。
脂質が多いものが好きな人は、量を控える、摂る食材を注意するなどして、「脂マネジメント」をはじめよう。
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監修:浅尾貴子(あさお・たかこ)
管理栄養士歴21年。大学で教鞭をとるかたわら、美容や健康についてのコラム執筆などでも活躍中。栄養学の基本知識を大切にした上で、ダイエッター個人のライフスタイルに合わせた、より実現可能なアドバイスを行うのが信条。著書に、『見るだけヤセ!脂肪を減らすカロリー事典』(高橋書店)ほか