互いに感謝の気持ちはあっても、日々の生活で確認する機会は少ないもの。人生100年時代、この先の長い時間を幸せに歩むためには、節目に夫婦の絆を確認することが大切です。
我が家も結婚25年(銀婚式)を迎え、子どもも成人する節目のタイミング。そこで、欧米発祥の夫婦が愛を誓うセレモニー「バウリニューアル」をしようと、福島県いわき市にある“日本のハワイ”「スパリゾートハワイアンズ」へ。
海外渡航が気軽にできない中、リゾート気分で癒される記念日滞在を旅行ジャーナリストの村田和子が紹介します。
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“日本のハワイ”「ハワイアンズ」でバウリニューアル
バウリニューアルの舞台となるのは、ハワイ・カウアイ島より永遠の愛を伝承している白亜のチャペル。
ブライダルサロンで衣装を選んだら、バウリニューアルは翌日。それまでは、のんびりリゾートステイを楽しむことに。
ハワイアンズというとプールに家族連れ……と賑やかなイメージがありますが、ゆったりハワイ気分を味わいながらの大人ステイも楽しめます。
3つのホテルから「モリノスタワー」をセレクト
まずはホテル。ハワイアンズには3つホテルがありますが、今回はハワイムードが漂うお洒落な「モノリスタワー」をセレクト。笑顔で「アロハ~」と出迎えてくれるスタッフ、BGMのハワイアンミュージックも耳に優しく、足を踏み入れた瞬間から、心地いい時間が流れます。
フラガールのショーやプールで、リゾート気分を満喫
早速、館内着のアロハとムームーに着替えて、パークへと向かいます。ステージではお昼のポリネシアンショーが行われていました。
長く続く自粛で気持ちも沈みがちな中、東日本大震災復興のシンボルであるフラガールのステージは、パワーチャージにぴったりです。
プールやスパ、温泉でリフレッシュ
せっかくなのでプールも楽しむことにすると、息子は一目散でスライダーへ。私と夫は魚を眺めながらのんびりと流れるプールに癒されました。
ホテルに戻り、夕食前に温泉へ。いわき湯本温泉は、美肌の湯といわれ、含有物も多く湯量も豊富。特に「モノリスタワー」の大浴場は、ダイナミックなかけ流しが圧巻です。
夕食はレストランでフレンチポリネシアンビュッフェを
「蒸す」「焼く」という素材の旨みを生かした伝統的なポリネシア料理に、フレンチの技法を融合させたフレンチポリネシアンのビュッフェは、見た目にも華やか。
お腹も満たされ、幸せ気分で明日に備えて早めに就寝。おやすみなさい。
青空のもと、いよいよ絆を深めるバウリニューアル!
翌朝はいい天気。昨日セレクトしたブルーのムームーに着替え、今回はヘアー&メイクもプロにお願いをしました。
身支度が整ったら教会へと続く扉の前に腕を組んでスタンバイ。「準備はいいですか? 開けますよ」というスタッフの合図でドアがオープン。
セレモニーは、オルガンの調べが響く教会へと入場するところからスタートします。
牧師さまからの言葉を受け誓いを
牧師さまから、結婚25周年の祝福、そして夫婦を植え替えのきかない「お茶の木」に例えたとえた説教をいただくと、走馬灯のようにこの25年の出来事が頭に浮かびます。
本当に、長い年月一緒にいると、楽しいことだけではなく、大変なこともたくさんありました。
続いて、ALOHA(アロハ)に込められた5つの誓いを、夫婦で読み上げます。Oは「Oluolu(オルオル)~喜びを二人で分かち合い、相手を笑顔にする努力をします」というように、誓いには、大切だけれど忘れがちなこと、思いはあっても日常で伝えないことが代弁されていて、ひとつひとつが心にしみるよう。
牧師さまの宣言で30分ほどのセレモニーが終わると、教会を後にして幸せの鐘をならします。写真撮影の手伝いなどもしていただけて、期待以上に感動…思い出深い記念になりました。
「絆」をテーマにしたハワイアンズの細かな心配りも
今回は連泊にしたので部屋へもどると…素敵なタオルアートが出迎えてくれました。夕食では「銀婚式おめでとうございます」という言葉をかけられるなど、「絆」をテーマにしたハワイアンズの細かな心配りに感謝。
幸せ一色の結婚式とは異なり、バウリニューアルでは、夫婦の歴史を顧みて、許すべきところは許し、お互いへの感謝やリスペクトを思い出すという感じ。奥がとても深く、思わず涙が潤むシーンもありました。
結婚記念日や定年退職など、人生の節目にぴったりのセレモニー。旦那さまから奥さまへ、お子さまからご両親へなど、サプライズのプレセントに対応しているそうなので、検討してみてはいかが? おすすめです!
なお、挙式用のアロハやムームーはパッケージに含まれますが、館内には現地から直輸入の珍しいアロハなどを取り扱うショップもあります。髪飾りなど小物もあるので、お気に入りを購入して持ち込むのもいいですね。
老若男女楽しめるスポットもたっぷり
他にもバウリニューアルの前後は、老若男女それぞれでパークを楽しめるのも、うれしいポイントです。
久しぶりに開放感いっぱいの滞在を満喫して、身も心もリフレッシュ。記念にいただいた誓約書とレイは、自宅の目に入る場所に飾り誓いを忘れないようにしています。夫婦のあらたな一歩に、ぜひ。
DATA
■「スパリゾートハワイアンズ」
住所:〒972-8326 福島県いわき市常磐藤原町蕨平50
アクセス:
・東京・新宿・横浜など首都圏から宿泊者専用の無料送迎バスで約3時間
・東京からJR常磐線で約2時間。湯本駅下車無料送迎バスで約15分
https://www.hawaiians.co.jp/access/index.html
料金:モノリスタワー利用/2名1室ひとり1万9800円(税込・入湯税150円別)~
※1泊2食付き。2日間のハワイアンズ入園料込み。無料送迎バス利用可。
※スイート客室(94平米)利用は、同条件でひとり3万2450円(税込・入湯税150円別)~
https://www.hawaiians.co.jp/
■バウリニューアル(2人で実施の料金目安)5万5000円(税込)~
※セレモニー(牧師・オルガン演奏・フラワーシャワー)、式典用のレイ、誓約書(記念品)、衣装(アロハシャツ・ムームーレンタル:サイズ:S~3L)などを含む
※要予約(2週間前まで)
※参列は30名まで(参列無料・参列者用ムームー貸し出しあり 2200円)
※日帰り利用可。お食事やメイクなどのオプションあり
https://www.hawaiians.co.jp/special/vowrenewal/
教えてくれたのは:旅行ジャーナリスト・村田和子さん
旅行ジャーナリスト。「旅を通じて人・地域・社会が元気になる」をモットーに、旅の魅力を媒体で発信。宿のアドバイザー・講演なども行う。子どもと47都道府県を踏破した経験から「旅育メソッド(R)」を提唱、著書に「旅育BOOK~家族旅行で子どもの心と脳がぐんぐん育つ(日本実業出版社・2018)」。現在は50歳を迎え、子どもも大学生となり、人生100年時代を楽しむ旅を研究中。資格に総合旅行業務取扱管理者、1級販売士、クルーズアドバイザーなど。2016年よりNHKラジオ『Nらじ』月一レギュラー。トラベルナレッジ代表。(https://www.travel-k.com/)旅ブログも行っている。(http://www.murata-kazuko.com/)
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