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そのグレイヘア、ちょっと待って! おしゃれに見せるコツとNGポイント

かつては白髪が増えてきたら染めるのが当たり前でしたが、今、白髪をありのままに見せる「グレイヘア」が大人のスタイルとして人気です。でも、「私がやるとかえって老けて見えそう」「ケアが大変そう…」となかなか踏み切れないのも事実です。

そこで、著書『いい白髪ケア、やばい白髪ケア 頭皮がしみる、かゆいは危険信号!』(小学館)が話題の毛髪診断士で美容ジャーナリストの伊熊奈美さんに、おしゃれに見える理想のグレイヘアを手に入れるポイントと注意点を教えてもらいました。

自然体では叶わないのが、おしゃれなグレイヘア

最近では “あえて”白髪を染めない、むしろ白髪をおしゃれに見せるグレイヘアの女性が増えています。でもあの素敵なグレイヘア、老いを隠さず野放しにしている感はないから不思議です。伊熊さんもラクするためのグレイヘアではないと言います。

マグカップを片手に本を読みソファに座る女性
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おしゃれなグレイヘアは「ラクだから」の結果ではない

「この流行で『染めないグレイヘアも一般的なおしゃれのひとつ』という選択肢が増えたのは、本当にうれしいことです。染めた部分が全部カットできるのを待つ、移行期の“みそぎ”さえすませれば、白髪でも意気揚々と大手を振って歩けます。雑誌のパリスナップで見るグレイヘアマダムのように、日本もいよいよ、大人の女性の美しさを認めてくれる人が増えたのかなぁと思います。
でも、頭皮や髪の健康のためというより、単に染めるのが面倒だからグレイヘアにする、というなら、その前に少しだけご検討を。グレイヘアにしたら、足の先まで全身をトータルに整える努力をしないと、たとえば、50代を目前にグレイヘア宣言をしたフリーアナウンサー・近藤サトさんのように素敵には見えません」(伊熊さん・以下同)

理想のグレイヘアを手に入れるポイントと注意点

グレイヘアは染めないから、染めている人よりも手入れがラクなのではと思ってしまいますが、実は染めている人以上に、メイクや服など身だしなみに手間と工夫と投資が必要とも言えると、伊熊さん。ポイントを教えてくれました。

窓の大きな美容院に椅子が2つある
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【1】白髪の黄ばみを解消すべく美容院でメンテナンス

「まず、美容院に定期的に通って、色のメンテナンスをする必要があります。最も大切なケアのしどころは白髪の黄ばみ。一見真っ白に見える白髪ですが、日本人の白髪はメラニンの影響で黄みが残っていることが多いのです。この黄ばみがあると、その人全体を包むオーラまで古ぼけて見えて、清潔感が失われてしまいます。

黄ばみをクリアにするには、美容院でトナーという薬剤を使って均一にする必要があります。また、日々のケアでも、黄色の補色である紫色のシャンプーを使って、常に黄ばみを抑えておきましょう」

【2】うねりやすい白髪はツヤが必須

「髪質も重要です。白髪は毛髪の内部成分が偏っていたり、水分自体も不足していたりするので、うねった毛であることが多いものです。ごわつきやすく、まとまりが悪くてツヤがないのに、美容院にも行かずに伸ばしっぱなしでは、それこそ、どこかの山から降りてきたヤマンバになってしまいます。トリートメントで髪を保湿・補修したり、ブローをしたりして、きちんと手をかけましょう」

【3】毛量が少ないと貧相。ボリューム感のあるヘアスタイルに

「40代以上の肌悩みに『ボリュームがない』ということもよく挙げられますが、グレイヘアこそ、毛量が少ないと貧相に見えてしまいます。分け目や頭頂はどうしても髪が細くなり、立ち上がりがペタンとつぶれて地肌が透けがち。美容院のヘッドスパなどで定期的に毛穴の汚れを取り、マッサージするなど、ケアを心がけたいものです。

白髪が多い人は、髪が硬く毛量のある人が多いといわれますが、40代以上になると髪の多い人でも、横には広がって多い割に頭頂がペタンとしている、ということもあります。タテにも横にも毛量がたっぷりある人なら、どんな髪型も楽しめますが、毛量が少なかったり、トップのペタンコが気になるなら、マッシュショートやグラデーションの入ったショートボブが王道です。

髪型全体のシルエットがひし形になると、トップもボリュームアップして見えるので覚えておきましょう」

【4】長さも重要。ボブ以上ならまとめるのが鉄則

「ダウンスタイルにしたいのなら、長くても肩ラインのボブまで。それ以上に長い場合は基本的にはまとめ髪がおすすめです。フランス在住のファッションデザイナー・島田順子さんのように頭の高い位置に大きなおだんごを作ってまとめておけば素敵ですが、ロングのグレイヘアでダウンスタイルとなると完璧なブローをしても、清潔感が出づらく、なぜか顔のしわやたるみなどのエイジングサインに目がいってしまいがち。難易度が高いので注意しましょう」

白いシャツにストライプの黒のパンツをはいた女性が壁にもたれかかっている
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他にも、おしゃれなグレイヘアを維持するには、信頼できる美容院を見つけることや、ファッションを含めた全体の雰囲気づくりが大切になってくると伊熊さんは語ります。

伊熊さんの著書『いい白髪ケア、やばい白髪ケア: 頭皮がしみる、かゆいは危険信号!』は、白髪染めの注意点や頭皮ケアの方法、白髪におすすめのシャンプーテクニックなど、気になる白髪ケア情報が満載です。

教えてくれたのは:美容ジャーナリスト・伊熊奈美さん

美容ジャーナリストの伊熊奈美さん
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1972年静岡県浜松市生まれ。日本毛髪科学協会毛髪診断士・認定講師、国際毛髪皮膚科学研究所毛髪技能士の資格も保持する。地元タウン誌の編集記者、女性誌編集部の美容担当などを経て独立。以来20年以上、「女性のリアルな生活に活かせること」をモットーに、スキンケア、ヘアメイクなど、見た目づくりから医療分野まで幅広く企画・取材。http://hairista.jp/

 

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