夕方になると目がショボショボしたり、重だるくなったり…。それ、スマホやパソコンの見すぎによる疲れ目が原因かも。リモートワークなどでパソコンの画面を見る時間が増えた人は要注意です。若々しい瞳をキープする最新メソッド「コアフェイストレーニング」を、表情筋研究家の間々田佳子さんが教えてくれました。シリーズ25回目は「眼球プッシュ」です。
「目の開きっぱなし」が疲れ目の原因に
「スマホやパソコンを見ている間、目の周りの筋肉(眼輪筋)は緊張しっぱなしですから疲れるのは当然です。その結果、目がショボショボする、まぶたが重く目を開きづらい、などの症状が出てきます。
また、本来はパッチリした瞳なのに小さくくぼんで見えてしまうのも、加齢によるまぶたのたるみに加えて疲れ目も関係しているのです。疲れ目を解消すれば目の印象も変わります」(間々田さん・以下同)
まばたきが少ない人は目の不調が起こりやすい
さらに、意識してまばたきの回数を増やしましょう。
「パソコンやスマホを見ているとき、まばたきをしていますか? 目を開きっぱなしでまばたきしていない人が多いのでは? まばたきには、目の表面を涙腺から出る涙で覆って薄い膜を作るという重要な役割があります。目を開けたままでいると外気にさらされ続け、乾燥してドライアイの状態になりやすい。
ドライアイは、乾燥や疲れ目だけではなく、視界がぼやける、視力が落ちる、といった症状を引き起こす原因にもなります。集中するとついつい忘れがちになるので、まばたきや意識して目を閉じるよう心がけましょう」
疲れ目をスッキリさせるエクササイズが、コアフェイストレーニングの「眼球プッシュ」です。
コアフェイストレーニング「眼球プッシュ」のやり方
【1】椅子に座り、座面に座骨を立て、座骨で座面を押しながら背筋を伸ばす(このとき肩が上がらないように注意)。額とあごは床に対して平行にし、首の後ろを伸ばす。
【2】両手は両目を覆うように置く。
【3】両目をギュ~ッと閉じて、パッと開き、顔全体を脱力してリラックス。これを10秒間繰り返す。気になる人は、【3】を3~5回繰り返す。
「目の上に軽く手を置いて思い切り目を閉じると、手を押してくる筋肉を感じます。それが目の周りにある眼輪筋です。眼輪筋を酷使すると、血流が滞って目の周りが重だるくなります。閉じて開いて眼輪筋に刺激を与え目の周りの血流を促しましょう。鍛えたあとはしっかりゆるめるのもポイントです」
目が疲れると首や肩もこる
さらに効果を上げたいなら目の奥を意識してみましょう。
「眼球プッシュは、筋肉の伸縮と手の温かさで血行を促進する効果が期待できるので、疲れ目のひどい人は1回行っただけでもスッキリします。私の場合は、軽い老眼で見えづらい時期があったのですが、眼輪筋プッシュを習慣化したところ、再び見えやすくなりました。目の疲れを感じたときだけでなく、こまめに目の開閉を行っていれば、眼輪筋だけでなく、目の周り、頭、首、肩まで広範囲に刺激が届き、目の疲れからくる首こりや肩こり解消にも有効です」
リモートワークの合間や、バスタイム夜寝る前にエクササイズを行って、疲れ目はその日のうちに解消しましょう
◆教えてくれたのは:表情筋研究家・間々田佳子さん
コアフェイストレーニング考案者、ままだよしこメソッド株式会社代表。19歳の時にインドに渡り、顔のヨガを学ぶ。2010年フェイシャルヨガの高津文美子氏に師事し、インストラクター認定資格を取得。以後、顔ヨガブームの火付け役として美容業界を牽引。2020年より自身の新メソッド「コアフェイストレーニング」を考案し、顔の「軸」を見つけることで顔を引き締め、表情・印象をピンポイントで変えていく「顔のトレーニング」の普及を行う。講演・テレビ出演も多数。これまでに出版した著書は13冊累計56万部を突破。講座受講者は3万人を超える。主な著書は 『日めくり まいにち、顔ヨガ!』(小学館) 、近著に『間々田佳子のかんたん顔筋トレ』(KADOKAWA)がある。『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』『NHKニュースシブ5時』『行列のできる法律相談所』『シューイチ』『この差ってなんですか?』他、多数のメディアにも出演。https://ameblo.jp/yoshiko-mamada/
取材・文/佐々木めぐみ
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