ワコール人間科学研究所の調査によると、現在のアラフォー世代はアラフィフ世代に比べてやせ型が多いにもかかわらず、Cカップ以上の割合が多いという。
ランジェリースタイリストの浅井明子さんが解説する。
「食生活の変化でお肉や乳製品などたんぱく質をたくさん摂取するようになったことも関係して、以前より女性のカップは大きくなったといわれます。
また1980年代以降はボディコンの影響もあってか、メリハリのあるボディーラインが理想とされ、より大きい胸に憧れる女性が増えました」
しかし、大きくてハリのあるおっぱいが美乳、という考えは加齢と共に崩壊する。40代50代を迎えると胸が大きい人ほどおばさん体型に見えやすく、多くの問題を抱えているのだ。
「大きい胸が自慢だったのに、今じゃただのデブに見えるんですけど」(40代女性)
「乳首の位置があきらかにおかしい。お腹のすぐ上にあるように見えちゃう…」(50代女性)
特に胸の変化が顕著になるのは40代から、と浅井さんは指摘する。
「加齢にともなって女性は肉質がやわらかくなります。するとハリがなくなってデコルテ部分から肉がそげおち、胸が垂れてしまいます。胸が大きいほど特に下垂が目立つ。乳頭がだらりと下向きになるので、全体的な形崩れがより目につくんです」
しかも、ここ数年でのキャミソールブラの着用率急増も、加齢による“おっぱい問題”に拍車をかけているという。
「ノンワイヤーでカップが付いただけのキャミソールでは、重力のまま胸は下がり続けていくだけ。キャミブラで胸の張りを維持するには、よほど腹筋や背筋を鍛えていないと無理でしょう。胸の崩れに気づいた頃ではもう手遅れ。間に合わない状態になってから自覚するかたが多いです」(浅井さん。以下、「」同)