
リビングは人がいる時間が一番長い場所。使ったものをしまうのが面倒で出しっぱなしにしてしまうと、せっかくきれいに片付けてもすぐ散らかってしまいます。そこで、元ズボラだからこその提案が詰まった整理収納アドバイザーのkayokoさんの著書『暮らしが整う「片付けない」片付け』(アスコム)に学んで、暮らしやすいリビングの基本を押さえておきましょう。
モノの存在感を消せば出しっぱなしが気にならない
kayokoさんは逆転の発想で、リビングではしょっちゅう使うものや出し入れが面倒なものに関しては、「出しっぱなし」にしているといいます。
色と質感が同じなら空間になじむ
「出しっぱなしと聞くと、散らかった部屋をイメージすると思いますが、大丈夫です。そのコツはなるべくモノの存在感を消すこと。そのためには似たような色合い・材質のものを選ぶようにしています。そうすると見渡したときにごちゃごちゃ感がなく、空間になじんで、全然気になりません」(kayokoさん・以下同)
秩序を保って出しっぱなしにすることで雑然としたリビングにならないそうです。
掃除用具はフックに吊るす

コロコロやハンディタイプのほこりとりなどは手に取りやすい場所に置いておくことで、掃除のハードルが下がります。
「リビング・ダイニングの真ん中にこれらを出しっぱなしにしています。ただ、道具類を床に置いておくと、かえって掃除のときにいちいちどかす手間が増えるので、フックに吊るしてあります」
食事関係は食卓に出しっぱなし
毎食使うお箸やスプーン、ウエットティッシュも食卓に置いたままでOK。買い替えのときなどに、部屋のインテリアになじむものを選ぶようにしてみてください。
室内用の洗濯物干しは折り畳まなくてもいい
折り畳みタイプの室内用の洗濯物干しは、洗濯のたびに片付けるのは大変。kayokoさんはリビング・ダイニングのエアコンのすぐそばに出しっぱなしにしています。
「リビングから離れた場所に行って、干さなくちゃ…、取り込まなくちゃがなくなりました」

色と質感を揃えて簡単にセンスのある部屋に
まず散らかっている場所を片付けてから、その部屋に合っているものや好きなものを取り入れたインテリアを考えるのが一般的な整理収納の理論ですが、「“理想のインテリア”から入って、ワクワクしながら整理収納をしていくのも私はいいと思っています」と語るkayokoさん。それは彼女自身が、そのように整理収納を始めて、今の暮らしにたどり着いたからです。
「欲しいものや置きたいものを調べてみたりするうちに、発見や学びがあり、そこから見えること、感じること、できるようになることがきっとあります」

さらに、センスがないからとあきらめる必要はないとkayokoさんはいいます。おしゃれなインテリアの第一歩は、「色を揃える」「質感を揃える」の2点を押さえるだけ。
「まずは、『これぞ!』というモノを、思い切って購入してみてはいかがでしょう? それを目にして楽しい生活をするためには、そのまわりがスッキリ片付いていないと映えないので、片付けようという気持ちになってくると思います」
◆教えてくれたのは:整理収納アドバイザー kayokoさん
整理収納アドバイザー。住宅収納スペシャリスト。自身の家の新築を機に「家づくり」「家事」についてのインスタグラムを開始し、フォロワーは11万人以上(2022年2月現在)。無理なく、最小限の努力で、ストレスなく、伸びやかに、心地よく家族が生活できる「整った暮らし方」が多くの人の共感を呼んでいる。https://www.instagram.com/kayo.home00/