暖かくなるにつれて目覚めが悪くなるというかたも多いのではないでしょうか。それには、春の気候が関係しているかもしれません。そこで、朝起きづらくなる原因や春の目覚めを改善する食べ物を、あんしん漢方の管理栄養士・小玉奈津実さんに教えてもらいました。
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春、朝起きづらいのは何が原因?
春になると朝の目覚めが悪くなるという季節性の不調は、自律神経の乱れが大きな原因といえます。
自律神経の乱れ
自律神経には活動モードである「交感神経」とリラックスモードである「副交感神経」があり、通常はこの2つがバランスを取りあうことで心身の調子が保たれています。
本来ならば起床時に交感神経が優位になるはずが、自律神経のバランスが乱れによって切り替えがうまくできず副交感神経が優位になることがあります。すると、リラックスモードの状態で起床することになってしまうので、目覚めたときに体がだるく感じると考えられています。
自律神経は季節の影響を受けやすい
自律神経が乱れる原因として気温や気圧の変化があげられます。気温や気圧の変化に対応するために交感神経が活発に働くことで緊張状態が続き、自律神経の乱れを引き起こします。
春は寒暖差や気圧変動が大きい季節なので自律神経が乱れやすく、春になると目覚めが悪くなる要因と考えられているのです。
春の目覚めを改善する食べ物3つ
自律神経の乱れを改善する方法の一つに食習慣があります。そこで効果が期待できる食べ物について、春に旬をむかえるものや、習慣化しやすいものをご紹介します。
カツオ
初鰹として春に旬をむかえるカツオは、トリプトファンを豊富に含んでいます。
トリプトファンは必須アミノ酸の一種で、自律神経を整える脳内神経物質のセロトニンの材料となります。さらに、カツオはセロトニンの生成に必要な「ビタミンB6」も豊富なので、自律神経を整えるのに役立つ栄養を効率よく摂ることができます。
バナナ
バナナにもトリプトファンやビタミンB6が含まれているので、効率よくセロトニンを増やし、自律神経を整える効果が期待できます。
また、セロトニンは日光を浴びることで活性化されるといわれています。天気のいい日は太陽を浴びながら「朝バナナ」を食べて、1日のいいスタートを切る習慣をつけるのがおすすめです。
たけのこ
自律神経を整えるには、腸内環境を整えることも大切です。「第二の脳」ともいわれる腸は、脳の次に神経細胞が存在している器官で、神経系と密接な関係があります。
そして、腸内環境がいいと副交感神経の働きがよくなり自律神経が整うため、目覚めの改善にもつながると示唆されています。
整腸作用が期待できる栄養素に食物繊維があげられますが、春に旬をむかえるたけのこは食物繊維がとても豊富なので、積極的に食べましょう。