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注目の”ダイエット甘味料”「フラクトオリゴ糖」4つのメリット|おすすめの食べ方はヨーグルトにプラス

オリゴ糖のイメージ写真
砂糖よりヘルシーで腸活におすすめというフラクトオリゴ糖とは??(Ph/PhotoAC)
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痩せたいとは思っていても、甘いものが食べたいという欲はなかなか抑えられないものです。糖尿病内科医の工藤孝文さんの著書『「これだと太るんじゃない?」と思わず口に出してしまいそうな欲望系ごはんでやせる!コクあま幸せダイエット』(アスコム)によれば、フラクトオリゴ糖を取り入れることで、甘いものを我慢しなくても痩せやすい体を目指せるそうです。工藤さんにそのメリットを解説してもらいました。

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フラクトオリゴ糖のメリットとは?

甘いものや、コクがあって味が濃いものは太る原因。だから、ダイエットのときには我慢しないと…と思いながら、いつのまにかドカ食いしてリバウンド、という失敗経験のある人は多いでしょう。

そんな人におすすめしたいのが、砂糖をフラクトオリゴ糖に置き換えるだけのダイエット法「コクあま幸せダイエット」です。フラクトオリゴ糖は、サトウキビなどからとった自然由来の甘味料で、脂肪を溜め込む要因となる食後血糖値の急上昇を防ぎます。また、痩せやすい体質になるために必要な代謝アップに大きく関係する腸の環境を整えてくれるんです。

ザルにのったサトウキビ
サトウキビからできるフラクトオリゴ糖のメリットとは?(Ph/PhotoAC)
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フラクトオリゴ糖は砂糖に似た甘みがあるので、これならば、ダイエット中でも甘いものを食べられるので、ストレスから起こるドカ食いを防ぐことができます。つまり、食べても太りにくいうえに、痩せやすい体質になるというWのダイエット効果が期待できるのです。

フラクトオリゴ糖の特徴4つ

フラクトオリゴ糖がダイエット向きで、「食べても太りにくいうえに、痩せやすい体質になる」と言われても、なかなか信じられませんよね。それでは、フラクトオリゴ糖がなぜよいものなのか、詳しく説明しましょう。

砂糖の代わりに使える自然由来の甘味料

1983年に新しい甘味料として生まれたフラクトオリゴ糖は、40年近く幅広く使われている実績があり、研究も進んで論文数が多く、安心できる甘味料です。

フラクトオリゴ糖の甘味度は砂糖の30%程度と少し穏やかですが、甘みが舌に早く伝わり、あとを引かないところが砂糖にとても近く、違和感なく置き換えることができます。

甘みがあるのにカロリーは砂糖の約半分

フラクトオリゴ糖は大腸まで消化・吸収されずにたどりつき、体内でエネルギーになりにくい甘味料なのです。

スプーン1杯の砂糖
甘味料のカロリーはどのくらい?(Ph/PhotoAC)
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砂糖のカロリーは大さじ1杯あたり、上白糖で35kcal、はちみつなら65kcalあります。しかし、フラクトオリゴ糖のカロリーは大さじ1杯で18kcalと、砂糖の約半分ほどしかありません。このカロリーの低さもメリットです。

腸内環境の改善にも貢献する

胃や小腸で吸収されずに、そのまま大腸に届いて善玉菌のエサになるフラクトオリゴ糖。善玉菌はフラクトオリゴ糖をエサにしてどんどん増えると言われており、とある研究結果ではフラクトオリゴ糖を1日3g摂るとビフィズス菌が3.2倍に増えた、ということも記されています。つまり、フラクトオリゴ糖は腸内環境の改善に役立つんです。

また、善玉菌はフラクトオリゴ糖をエサに脂肪細胞の蓄積をストップさせたり、脂肪の燃焼を助けたりする短鎖脂肪酸を生成し、痩せやすい体作りをサポートしてくれます。

血糖値がほとんど上昇しない

フラクトオリゴ糖は人の消化酵素では分解できないので、糖として血液中に吸収されません。このため、砂糖などのほかの甘味料と違って、フラクトオリゴ糖を摂っても血糖値がほとんど上昇しないのです。

血糖値が上がりにくいと、インスリンの分泌を抑えることができて、インスリンが行う血糖を中性脂肪にして溜め込む働きも行われにくくなります。まさに、ダイエットの味方の甘味料なんです。

フラクトオリゴ糖の活用法

ここまで、フラクトオリゴ糖のメリットについてお話してきましたが、ではどうやって使えばいいの?と思う人も多いでしょう。

基本的には砂糖の代わりに使うだけでOK

フラクトオリゴ糖は砂糖の代わりに使用すればOKです。例えば、コーヒーや紅茶などに入れたり、料理のコク出しに使ったり、スイーツやスムージーを作ったりするときに、砂糖の代わりに使いましょう。罪悪感なく甘みを加えた食事やお茶を楽しめます。

おすすめは朝食にフラクトオリゴ糖+ヨーグルト

砂糖の代わりになるので、さまざまな使い方のできるフラクトオリゴ糖ですが、特におすすめのレシピはヨーグルトに入れることです。このふたつが合わさることで、ダイエットに役立つだけでなく、健康に大いに役立ちます。

ヨーグルトにオリゴ糖を入れている
フラクトオリゴ糖はヨーグルトと合わせるのが◎(Ph/PhotoAC)
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まずフラクトオリゴ糖は、ヨーグルトに豊富に含まれるビフィズス菌のエサとなって善玉菌を増やして活性化させ、痩せやすい体づくりをサポートします。

さらに、ヨーグルトにたくさん含まれているカルシウムは、脂質の吸収を抑えてくれるという研究結果があります。フラクトオリゴ糖は、カルシウムの吸収を助ける役割もあるので、相乗効果が高いんです。

特に、朝食にパンやごはんといった炭水化物の前に乳製品を食べると、血糖値の上昇をゆるやかにする効果があるといわれています。

シロップと粉末・顆粒の使い分け方は?

フラクトオリゴ糖は、シロップと粉末・顆粒の2タイプがあります。何に使うかによって、上手にセレクトしましょう。

シロップは甘みが強く、溶けるのが早い

液状のシロップタイプは、ドリンクやヨーグルト、スープなどに溶けてなじみやすいのが特徴です。料理のタレやあんなどにも素早く溶け、照りを出すこともできるので、煮物やすき焼きなどの料理にも向いています。

シロップタイプのオリゴ糖
溶けやすく使いやすいシロップタイプのオリゴ糖(Ph/PhotoAC)
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粉末・顆粒タイプと違ってほかの甘味料が入っており、甘みが強いものが多いので、しっかりと甘みを感じたいときにもおすすめです。

粉末・顆粒タイプは、含有量多めでコスパ◎

粉末・顆粒タイプはフラクトオリゴ糖の含有量が多いので、効率よく摂り入れたい人に向いています。紅茶やコーヒーなどのホットドリンクに入れて飲むといいですよ。

湿気によって固まる場合があるので、しっかりと口の閉まる保存袋に入れるなど、保管の方法には気をつけましょう。

◆教えてくれたのは:糖尿病内科医・工藤孝文さん

工藤孝文さん
糖尿病内科医の工藤孝文さん
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内科医・糖尿病内科医・漢方医。福岡県みやま市出身。福岡大学医学部卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学。帰国後、大学病院、地域の基幹病院を経て、現在は、福岡県みやま市の工藤内科で地域医療に力を注ぐ。専門は、糖尿病・高血圧・脂質異常症などの生活習慣病、漢方治療・ダイエット治療など多岐にわたる。より多くの人の病気を予防することをモットーに、医療、健康に関する情報発信を積極的に行っており、NHK『あさイチ』、日本テレビ『世界一受けたい授業』、フジテレビ『ホンマでっか!?TV』をはじめ、さまざまなメディアに出演している。http://www.kudonaika.com/

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