健康・医療

「食べる量を減らさなくても太りにくい」食事のコツ 専門家のおすすめは玄米卵かけご飯

「玄米卵かけご飯」がダイエットにおすすめの理由

「ダイエットには、むしろ炭水化物であるご飯を食べたほうがいい」と言う富永さんのおすすめは「玄米で卵かけご飯」だそうです。

「玄米は栄養豊富なことで有名です。白米と比べると、食物繊維は約6倍。この豊富に含まれた食物繊維のおかげで、血糖値上昇を抑制する効果があると考えられます」

さらにビタミンEは白米の約14倍、ビタミンB6は同じく約4倍、ビタミンB1、ナイアシン、マグネシウムは約5倍、カルシウム、葉酸は約2倍と、玄米は栄養の宝庫です。

「そのように栄養豊富な玄米に生卵をかけて食べることで、より血糖値の上昇を抑制する効果も期待できます。論文によっては否定的なものもありますが、卵に含まれるたんぱく質と脂質が、『インクレチン』と呼ばれる血糖値上昇抑制ホルモンの分泌を促すことが影響すると考えられます。

食物繊維などが豊富な玄米ご飯に、たんぱく質を補う卵をかけることで、ダイエットに最適の食品とすることができるのです」

玄米と白米それぞれに含まれる栄養素の差は歴然(Ph/PhotoAC)
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カロリー計算を行う必要はない?

食事の黄金バランス「20:20:60」を実践するためには、具体的に何を目安に考えればいいでしょうか。富永さんは、「手のひらの大きさで考えてください」とアドバイスします。

「私がおすすめめする『食欲コントロール法』では、カロリー計算は一切行いません。その代わりに行うのが、『手ばかり(測り)栄養法』です。曖昧に思えるかもしれませんが、体格と手の大きさは比例しており、手ばかりを意識的に行うことで、栄養的に必要な量の実測値に近づくことが研究によりわかっています。

ご飯は茶碗1杯、肉や魚などメインのおかずは手のひら1〜1.5枚分をベースに、副菜や汁物をつけると黄金バランスに近づきます。このバランスを意識することで、必要なたんぱく質をキープしつつ、脂質を下げることができます」

黄金バランスを意識した食生活を取り入れ継続することが、健康的な体型への近道かもしれません。

◆教えてくれたのは:食欲コントロールダイエット協会代表理事・富永康太さん

食欲コントロールダイエット協会代表理事・富永康太さん
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西日本リハビリテーション学院卒業後、理学療法士として複数の医療機関に勤務。生理学や解剖学の知見に基づき、延べ3万人以上の治療に携わる。2016年、体質改善サロン「Leaf」開業。2019年、一般社団法人「食欲コントロールダイエット協会」設立。現在はサロンだけでなく、電話相談やオンラインダイエットなども行っている。インスタグラムのフォロワー5.5万人、YouTubeチャンネル登録者数7.3万人など、SNSでも積極的にダイエットに関する情報を発信中。https://shokuyoku-diet.com/

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