健康や美容にも !栄養素がたっぷり
意外かもしれませんが、メロンは栄養も豊富です。
露地栽培のメロンの方が栄養価が高い
メロンは、摂り過ぎた塩分を排出する働きや長時間の運動による筋肉のけいれんを防ぐ働きのあるカリウムをたっぷりと含んでいます。また、赤肉のメロンは体内で必要な分だけビタミンAに変わるβ-カロテンを多く含みます。β-カロテンには抗酸化作用があり、皮膚や粘膜の健康維持の働きがあります。
この2つの栄養素は、温室やハウスなどの施設で栽培されたものよりも、屋外の畑で露地栽培されたもののほうが多く、β-カロテンは露地物の方が緑の果肉で4倍、赤い果肉で100倍以上も多く含まれています(『日本食品成分表』(八訂)より)。太陽の光をよく浴びて育つことで、より栄養を蓄えているのかもしれないですね。
冷え性の緩和や、美容効果のある栄養も
メロンには、血流を改善する働きがあると言われるアデノシンが多く含まれます。さらに、血管拡張作用のある成分の材料になって血行を促進する、シトルリンなども含まれているんです。
たんぱく質分解酵素で消化を促進
メロンの成分には、ククミシンというたんぱく質分解酵素(プロテアーゼ)が含まれています。メロンと生ハムの組み合わせなど、たんぱく質を多く含む肉類と食べるのは、味だけでなく食べ合わせとしても相性がいいんです。
ちなみに、メロンを食べたときに唇や舌がぴりぴりと感じる人もいるかと思いますが、それはククミシンの刺激によるものです。
◆教えてくれたのは:野菜ソムリエプロ・福島玲子さん
ふくしま・れいこ。野菜ソムリエプロのほか、アスリートフードマイスター2級、ジュニア食育マイスター、食の検定1級、ベジフルカッティングスペシャリスト、エコクッキングナビゲーターなど多数の資格を持ち、日本野菜ソムリエ協会創立 20 周年記念事業『野菜ソムリエ名鑑 vol.1』に掲載されている。現在は、“野菜や果物から健康に”との考えを大切に講演・セミナー講師、イベント・セミナー運営サポート、コラム、料理教室、レシピ開発や監修・ジュニアアスリートの栄養指導・など、多岐にわたって活動中。https://ryufrei.com/
構成/イワイユウ