ライフ

猛暑到来!旅行ジャーナリストが実践する夏旅を快適にするワザと暑さを避けるお出かけスポット

旅行ジャーナリストの村田和子さん
旅行ジャーナリストの村田和子さんが猛暑の夏旅を快適にするヒントを紹介!
写真11枚

早々に梅雨明けを迎え、7月上旬というのに夏本番。日本各地うだるような暑さが続きます。これだけ暑いと「熱中症」を始めとした体調不良も気になります。今回は、旅行ジャーナリストの村田和子さんに、猛暑の夏旅を快適にするヒントをご紹介いただきます。

* * *

基本、旅で晴れるのはうれしいこと。でも、これだけ暑いと喜んでばかりもいられません。私も以前、旅先で熱中症になった経験がありますが、旅では知らず知らずのうちに無理をしてしまいがち。今回は猛暑の夏を快適に旅するヒントを紹介します。

猛暑での旅計画予定は7割程度に、朝や夜の時間を活用

予定がつまっていると、こなすのに一生懸命になり、気が付くと体調を崩している…ということも少なくありません。暑い時期は、いつもの7割ぐらいの余裕あるスケジュールでの旅計画を心がけましょう。

朝や日が沈んだ夜など、涼しい時間を有効活用するのもおすすめ。時間をずらすことで、暑さも密も避けることができます。夏は、早朝や夜に施設を開放している観光地も多くあり、夜や早朝ならではの、いつもと違う雰囲気も味わえます。

世界遺産二条城のNAKED 夏まつり
世界遺産二条城では、NAKED 夏まつりを開催(写真は昨年のもの)
写真11枚

宿は連泊を推奨!睡眠・食事はしっかりと

涼しい時間に観光し、日中は涼しい場所でゆっくりするためにも、宿は連泊が安心です。荷物を置いたまま身軽に観光ができ、好きなときに戻って、クーラーのきいた涼しい場所で体を休めることができます。

睡眠や食事は、しっかりとることを旅でも心がけましょう。食事からとる水分や塩分は意外と多く、食欲がないと偏った食事をしていると熱中症のリスクが高まります。

定食
お味噌汁なども熱中症予防に効果的
写真11枚

持っておくと安心のマイボトル&塩飴

熱中症対策として行いたい「水分」と「塩分」の補給。私は、暑いときにはマイボトルに水やお茶をいれ、喉が渇いてなくても定期的に水分を補給し、塩分は手軽な「塩飴」を持ち歩くようにしています。

のどの渇きを感じてペットボトルを買おうと思っても、自販機が見つからない、お店がないということも。ちょっとした我慢が熱中症につながります。

マイボトルを持つ女性
マイボトルをもって細目に水分補給を(Ph/イメージマート)
写真11枚

水分補給にはスポーツドリンクや経口保水液がよいのですが、気を付けなくてはいけないのは「ビール」。暑い中で飲むビールは最高ですが、熱中症対策の水分補給にはなりません。利尿作用があるため、かえって熱中症リスクが高まることがあるので注意をしましょう。

体温の上昇を避けるには?冷房なしの屋内は注意

日中は、できるだけ屋外をさけることが鉄則。出かける際には、帽子や日傘などで日光を遮断、扇子やうちわ、ミニ扇風機などで風を送り、汗の蒸発を助けてあげることも有効です。100円ショップにある保冷剤などは、首筋、わきの下、足の付け根など、血流の多いところにあてることで体温を早めに下げることもできます。

城
クーラーのない城やお寺などの屋内は熱中症リスクが高い
写真11枚

コロナ対策のマスクも、近くに人がいないときは積極的に外すくらいの気持ちで夏場はOK。私の経験から気を付けたいのが、お寺やお城など「冷房のない屋内」。風通しがよくなく、湿度が高いうえ、屋内でマスクも必携と、暑い日中の見学は注意が必要です(※重要文化財などの場合、水分補給もままならないこともあります)

日中の観光もOKの夏旅:知って得するスポット

いかがですか? しっかりと体調管理をして旅を楽しみましょう。最後に暑い夏でも楽しめる、知っておくと便利なスポットを紹介しておきます。

探せば結構ある!お得な無料展望室

都市部には、パブリックな建物の上に展望室を設けていることがあります。無料で利用できるところが多く、景色が良いうえ冷房完備、座るところがり自販機やちょっとしたカフェがあるなど小休憩にぴったり。高いところから眺めると、その土地の成り立ちや特徴も理解でき、空から観光地を眺めながらの旅計画もおすすめです。

都市部には結構ある、ビル最上階の無料展望室
都市部には結構ある、ビル最上階の無料展望室
写真11枚

気分も癒され、涼を感じる水族館

目からも涼を感じられ、クーラーが効いている「水族館」は、夏場に訪れたいナンバー1のレジャースポット。実は水族館は、年間フリーパスが総じてお得。2回行けば、元がとれるというところが多くありますので、うまく活用するといいでしょう。

反対に動物園は日陰が少なく、注意が必要です。夏休みには、夜に特別開園する園もあり、暑さをさけ、夜行性の生き物などはいつもと違う姿をみられます。

水族館
水族館は、夏旅の王道
写真11枚

意外?ジャングルや森は昼も涼しい。最強はブナ林

日光を遮るジャングルや森は、昼でも地面に日光があたらず中は意外と涼しいもの。特に幹にたっぷりの水分を含むブナは天然のクーラーとなり、ブナ林はとても涼しいのです。屋外アクティビティなどを選ぶときには活動するフィールドをしっかり確認。こういった場所が舞台なら日中も楽しめます(ただし水分・塩分補給は忘れずに)。

安比高原
安比高原(岩手県):ブナ林が舞台のアクティビティ(中のまきばとブナの森林浴)https://www.appi.co.jp/activity/forest_beech
写真11枚

気温は年間一定。地下の観光スポット

鍾乳洞など地下のスポットは一年中気温が安定し、夏に入るとひんやりと涼しさを感じられます。私のおすすめは、栃木県の宇都宮市にある大谷石地下採掘場跡(大谷資料館)。ダイナミックな採石場は見どころも多く、中はひんやり。ぜひ近くに行くことがあればお試しを。

大谷石地下採掘場跡(大谷資料館)
大谷石地下採掘場跡(大谷資料館)は幻想的な雰囲気でドラマなどのロケ地になることも多い
写真11枚

高度が上がれば涼しく、さまざまに楽しい夏のスキー場

夏のスキー場は、グランピングやトレッキングの基地、さまざまなアクティビティを実施するところが増えています。夏休みを中心に、スキーのゴンドラを動かし、山頂からの景色を楽しんだり散策ができるところも。涼と絶景を求めてでかけてみるのもいいのでは?

夏のスキー場は楽しみ方もいろいろ
夏のスキー場は楽しみ方もいろいろ
写真11枚

いかがでしたか? 熱中症対策を十分に、久しぶりの夏旅をお楽しみください。

◆教えてくれたのは:旅行ジャーナリスト・村田和子さん

村田和子さん
旅行ジャーナリスト・村田和子さん
写真11枚

旅行ジャーナリスト。「旅を通じて人・地域・社会が元気になる」をモットーに、旅の魅力を媒体で発信。宿のアドバイザー・講演なども行う。子どもと47都道府県を踏破した経験から「旅育メソッド(R)」を提唱、著書に「旅育BOOK~家族旅行で子どもの心と脳がぐんぐん育つ(日本実業出版社・2018)」。現在は50歳を迎え、子どもも大学生となり、人生100年時代を楽しむ旅を研究中。資格に総合旅行業務取扱管理者、1級販売士、クルーズアドバイザーなど。2016年よりNHKラジオ『Nらじ』月一レギュラー。トラベルナレッジ代表(https://www.travel-k.com/)。旅ブログも行っている(http://www.murata-kazuko.com/)

●都民割もスタート!賢く選んで楽しむ東京のホテルおすすめ10選 温泉や絶景、ワーケーションも

●3年に1度の芸術祭も!アート、美食、伝統体験、自然が楽しめる「岡山」は大人旅におすすめ

→村田さんの旅行に関する記事はコチラ

関連キーワード