
暮らしのプロが実際に使ってみて「これ買ってよかった!」と実感した便利グッズと、暮らしに役立つテクニックを教えてもらうこの企画。今回は、“科学する料理研究家“、キッチンまわり評論家としても活躍する、さわけんさんが、「蒸し器は大きい」という問題を解決できるセイロの受け台について、教えてくれました。
大きな蒸し器は不要!小ぶりなセイロで蒸し料理を楽しむのがスマート
コロナ禍で、自炊する人が増え、手のこんだ料理をした記事などがSNSに投稿されていますが、手のこんだ料理の代表格に、手作りのシュウマイや小籠包などがあります。また、健康を意識した蒸し料理も注目を浴びていますが、ネックとなるのが調理ツール。
本格的な蒸し器は大きく、収納にも場所を取り、大きなセイロは受けとなる大きな鍋も必要になります。そこで、さわけんさんが教えてくれたのが、北陸アルミニウムの『中華セイロ用受け台 24cm』(1650円・税込)。中華セイロを扱うときに便利なアイテムです。大きさは、直径24cmで、直径10~21cmの中華セイロが使えます。

「このシンプルな形の台は手持ちのフライパンや鍋にお湯を沸かし、その上にこの蒸し台をのせることで蒸し器の段(蒸しかごやセイロ)が上に置けるようになるという商品です
蒸し器といえば四角くて大きな専用鍋を思い浮かべる人も多いと思いますが、大きすぎて収納が少ないマンション暮らしなどには合いません。収納が足りずに購入を断念した人もいるのではないでしょうか。さらに、10cm台の小さい蒸し器も売っていますが、茶碗蒸しが1回に2個しかできないなど、2人以上の家だと不便だったりもします。
それなら、オーブンレンジですべてやるしかないかと思いますが、茶碗蒸しはオート機能だと時間がかかりすぎ、その間電子レンジも使えなくなるのが不便です。肉まんの温めは電子レンジで代用可能ですが、手作りのシューマイを加熱するとなると、電子レンジでは皮が乾燥気味になりやすく、おいしさが半減してしまうのも事実です。そこでこの蒸し台が便利」(さわけんさん・以下同)
セイロで作る本格料理が手軽に楽しめる
”セイロ用受け台“という商品名ですが、上にのせる蒸し器は、セイロ以外にも金属製の蒸し器(鍋)でもいいそうです。

「いろいろな蒸し器を上にのせることができますが、おすすめはやはりセイロです。セイロで蒸せばそのまま食卓に出せるので見映えがよく、見た目の満足度も増します。特に手作りシューマイは皿に盛り付けると冷めてしまいますし、見映えの面でも断然セイロが格上です。
小ぶりな20cmくらいのセイロで3段くらい重ねると、飲茶的な雰囲気が出て、ホームパーティーにもばっちりです。夏の帰省で大人数が集まる食事の席にはもってこいですね。セイロなら重ねてあるので冷めづらく、少し時間が経っても熱々でおいしい蒸し料理がいただけます。
茶碗蒸しなら、直径22cmほどの蒸し器をのせると4個くらい同時にできますし、レンジ調理より蒸した方が圧倒的に簡単でかなりおいしくできあがります。肉まんの温めも蒸し器のほうがおいしくなります」
収納面でも本格的な蒸し器に比べかなり省スペースに!
調理器具は収納面でも頭を悩ますアイテムです。本格的な蒸し器のように、大きすぎると場所を取りますし、収納場所に入らずに、冷蔵庫の上に、なんて人もいるはずです。そんな収納問題から考えても、このセイロ台があることで、だいぶ省スペースになると言います。

「収納という視点でも、中くらいのセイロとフライパンなら蒸し器より省スペースで片付けられます。セイロはしっかり乾かしてから片付ける必要があるので多少手間ではありますが、大きな蒸し器を洗って、拭くという作業に比べればさほど苦ではないはずです」
鋳物鍋の上でも使える!購入前に手持ちの鍋サイズの確認を
このセイロ台は、手持ちのフライパンなどの上にのせてもいいですし、鋳物の鍋の上でもOKだそうです。

「『ストウブ』などの鋳物鍋の上にのせてもOKなので、高価な鋳物鍋をもっと活用したいと思っている人にもおすすめです。このセイロ受け台はサイズさえ合えば、上にのせるセイロや蒸しかごを選ばないので蒸し物のハードルが下がるのは確実です。なので、購入時には、手持ちの鍋のサイズを把握しておいて購入するのが鉄則です
◆教えてくれたのは:科学する料理研究家、キッチンまわり評論家・さわけんさん

科学的に料理を考えて、狙った通りの料理をつくるレシピの達人。モノ比較雑誌「モノクロ」や「LDK」、「家電批評」の編集者が頼る識者で調理器具・家電、食品類を日本一比較している。テレビ出演も多数。著書に『ぶり大根が15分でできてなんならお客さんにも出せる』(ダイヤモンド社)などがある。https://s-d-m.jp/talents/sawaken/