2 キーカラーでつなげる
その日の「キー」になる色を決めて全身をコーディネートすると、おしゃれに見える。例えば、ボトムスの色がグリーンなら、それを「キー」にして、グリーンのスカーフをする。
柄物のブラウスなら、柄の中の1色とボトムスを同じ色にすることで、色がつながり、落ち着いた印象に。つなげる色とつなげない色の2色での着こなしをマスターできるようにすれば、おしゃれに見える。
ただし、同色でも色の明るさや鮮やかさの度合いが違うとちぐはぐな印象になってしまう。例えば、ネイビーと言っても黒に近いものもあれば青に近いものもあるので、実際に合わせてみて違和感がないかチェックをするのが肝心だという。
3 トーンでつなげる
組み合わせる色が違っても、色の明るさと鮮やかさの度合い(トーン)が同じなら、まとまりのあるシックな装いになる。コットンならコットンと、ウールならウールなど素材の質感を揃えた上で、トーンを揃えると◎。
10年後の自分を想像して服を選ぶ
西さんはスタイリングレッスンのときに、「10年後の自分をイメージして服を選んでください」とアドバイスしている。
「服というのは、あなた自身を表現するもの。今の延長線上にあるものだから、10年後の自分がどうなりたいかを思い浮かべれば、自分にピッタリの服を選ぶことができるはず。今、50歳なら、還暦の頃にどんな暮らしをしたいのか。現役で仕事をバリバリ続けたい人もいれば、趣味のガーデニングにいそしみたい人もいる。自分にとって理想の姿をイメージして服を選びましょう。そうすれば、この先の人生はもっと楽しくなりますよ」
◆スタイリスト・西ゆり子さん
にし・ゆりこ。スタイリスト。テレビ番組におけるスタイリストの草分け的存在で、ドラマスタイリストとしてテレビドラマと映画およそ200作品を手がける。2019年度「日本女性放送者懇談会50周年特別賞」受賞。現在は、一般個人向けに「CoCo Styling Lesson」や、無料でスタイリングの知識を得られる「着る学校」(https://www.stylingschool.org)というコミュニティも展開。近著に『ドラマスタイリスト西ゆり子の 服を変えれば、人生が変わる』(主婦と生活社)。
撮影/五十嵐美弥 取材・文/森冬生