
総合スーパー、大型のショッピングモールを展開するイオン。「ウエルシア薬局」や「マックスバリュ」、電子マネーのWAONの発行元のイオンリテールやイオン銀行もグループ企業のため、いろんな場所で共通ポイントを貯めることができ、とても使い勝手のよいお店です。店舗が近くにあり日用品や食品を購入している方は、株主優待を利用することで大きな節約ができるかもしれません。そんなイオンの活用法を生活コスト削減コンサルタントの生方正さんから教えてもらいました。
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株主優待カードで半年ごとに最大7%キャッシュバック
イオンの株式を100株以上持つと「オーナーズカード」と呼ばれる株主優待カードが発行されます。(※イオンの株価2636円/2022年7月27日現在)
スルーできないキャッシュバック額
オーナーズカードを提示して買い物をすると、保有している株数に応じて半年ごとにキャッシュバックを受け取ることができます。支払い方法は、現金またはイオンの電子マネーWAON、イオンマークのカードでのクレジット決済、イオン商品券、イオンギフトカードが対象です。(専門店など一部の会社・店舗では現金払いのみ特典適用)

還元率は100株以上3%、500株以上4%、1000株以上5%、3000株以上7%。つまり、100株保有している人が半年間で100万円の買い物をした場合、3万円のキャッシュバックを受け取ることができます。イオンで日常的に買い物をしている人は、かなりの金額を優待返金取扱店舗から現金で受け取ることができるのです。
劇場鑑賞券1000円や飲食店割引も!
飲食店事業を行うイオンイーハート、映画館を運営するイオンシネマ、スポーツ用品を扱う専門スポーツオーソリティ、ペットのトータルケアを行うイオンペットで、会計時にイオンオーナーズカードを提示すると、その場での割引あるいは優待料金で購入ができます。

割引や優待料金のある店舗はキャッシュバック特典の対象にはなりませんが、例えばイオンシネマでは、大人1人1800円の鑑賞料金が毎回1000円(高校生以下は800円)になります。合わせて、オーナーズカード1枚に対し、売店でポップコーンかドリンクに交換できる引換券を1枚もらうことができます。
「お客さま感謝デー5%オフ」の賢い使い方
毎月20日、30日に実施されている「お客さま感謝デー」(イオン、マックスバリュ、イオンスーパーセンターなど各店舗でイオンカードを提示して買い物をすると、5%割引特典が受けられる)での買い物も、「オーナーズカード」によるキャッシュバック特典が併用できるのです。
本当に必要なものか考える時間を作ることができる
ここで注目すべきことは、単純に5%割引で買い物ができる日というだけではありません。「よさそうだから買おうかな」とカゴに入れた不要不急の物を「20日まで待ったら5%オフになるから、その日にまとめて買おう」とカゴから出してみましょう。

「お客様感謝デー」までに、「やっぱり必要ないな」と買うのをやめるか、逆に「これは本当に必要なものだから買おう」と決断するか。冷静になって考える時間を作り、必要なものを振り返ることで、無駄な買い物が減らすことができるようになります。「お客さま感謝デー」を上手に活用して、割引価格で買える以上のメリットを手にしましょう。
まずは身近な株に興味を持って調べること
「普段イオンを使っているけど、株主優待のことは知らなかった」というかたは、これを機にイオンのホームページを見てみてはいかがでしょうか。
お金の勉強も株式投資も難しく考える必要はありません。株を購入する・しないに限らず、まずは身近な企業の株に興味を持って調べることから始めることをおすすめします。それによってお金に関するリテラシーが高まると、1年後、5年後の買い物の仕方やお金の貯まり方も大きく変わってくるでしょう。
◆教えてくれたのは:生活コスト削減コンサルタント・生方正さん

うぶかた・ただし。明治大学サービス創新研究所研究員。高校卒業後に海上自衛隊に入隊。勤務の傍ら節約術を駆使しながら、国内株式、金の現物買い、在日米軍に対する不動産投資などを行い、40代で2億円の資産を築いた。現在は生活コスト削減コンサルタントと南極講演家として、メディアで活躍中。著書に『高卒自衛官が実現した40代で資産2億円をつくる方法』(あさ出版)、『攻めの節約』(WAVE出版)など。
構成/間野由利子