専門性は「才能」とは関係ない
有川さんは、専門性に才能は必要なく、時間をかければ誰でも専門性が上がると話します。
「私はカメラマンやライターの仕事をしていますが、もともとしたいと思って始めたわけではありません。ブライダルコーディネーター時代に写真を撮る人がいなかったから担当するようになり、新聞社に入ったら撮影だけでなく、必要に迫られて記事も書くようになりました。アウトプットの場をつくれば、自然にインプットは増えていくと実感しています」
成長したいと考えた場合、資格を取ったりスキルを学ぶことから始める人も少なくありません。しかし、インプットばかりしていても、実践するためのアウトプットの場がないと伸びづらいようです。
「たとえばwebの仕事できますと言っても、勉強しただけではプロと言えません。ならば、無料でもいいからまずは実績を作ることで、本当の仕事につながっていきます。多くの仕事は3年でやっとプロと呼べて、5年続ければベテラン。10年も経てば人に教えられるようになると思います。5年10年続けられることが、すでに才能なんです」
◆教えてくれたのは:作家・有川真由美さん
化粧品会社事務、塾講師、着物着付け講師、ブライダルコーディネーター、フリー情報誌編集者など、多くの転職経験を生かし、働く女性のアドバイザー的存在として書籍や雑誌などで執筆。内閣官房すべての女性が輝く社会づくり推進室「暮しの質」向上検討会委員(2014年・2015年)。今年5月、50歳からの生き方について指南した『50歳から花開く人、50歳で止まる人』(PHP研究所)を出版。
取材・文/小山内麗香