食欲の秋。どうせ食べるならアンチエイジングできるおいしいものを食べたいですよね。『医者が教えるすごい美肌循環』(アンノーンブックス)の著者で、テレビや美容雑誌など多くのメディアで話題のアンチエイジングドクター・日比野佐和子さんに、美肌になるための「食」について教えてもらいました。
肌のハリ不足には「手羽先と牛すじ」が救世主
年齢を重ねると、気になってくるのが肌のハリ不足やシワ。そんな肌悩みを解決するには、“二大弾力成分”を補うことが大事だと言います。
「肌のハリが失われ、シワが増える原因は、加齢や紫外線などにより肌が弾力を失うこと。そのカギを握るのは、主に肌の真皮の間にあるコラーゲンとエラスチンという繊維層。これらは加齢や紫外線のダメージにより減少し、体内でつくる能力も衰えます。最近の研究では、軽口摂取に意味がある可能性を示唆しているとのこと。つまり、コラーゲンやエラスチンを“食べて”美肌づくりができるということです。
コラーゲンとエラスチンの両方を多く含む代表的な食材は、手羽先と牛すじです。弾力のあるぷるぷる肌をつくるために、手羽先や牛すじを使ったメニューを食事のラインナップに加えてみてください。ただし、どちらも脂質は多め。食べすぎは禁物です。ニキビや肥満、むくみの原因になることもあるので、ほどほどに」(日比野さん・以下同)
サビない肌づくりには「野菜ジュース」よりも「トマトジュース」がいい!
健康や美容のために野菜スムージーや野菜ジュースも人気ですが、血色のよいサビない肌づくりには「トマトジュース」がイチオシだと日比野さんは言います。
「手軽にできる美肌づくりのルーティンとしては『1日1缶のトマトジュースを飲む』のもおすすめ。トマトに多く含まれるリコピンには、ビタミンEの100倍以上の抗酸化作用があると言われていて、エイジングケアに必須の食材。紫外線によって生成される、シミのもとになるメラニンの生成を抑制する効果もあります。
他にもシミをつくるチロシナーゼという物質の働きをブロックしたり、肌のハリや弾力を生み出すコラーゲンの生成をサポートしたりと肌にいいことずくめ。リコピンはトマトの赤い色素を作る成分でもあるので、血色のよい肌を作ってくれます」
リコピンは油と一緒に摂ると吸収率アップ
肌にとって優秀なリコピンですが、効率よく食べるにはひと工夫必要だそうです。それはオリーブオイルと一緒に摂るということ。
「トマトジュースとオリーブオイルのコンビは、おいしいうえに、効率よくリコピンを吸収できる名コンビ。リコピンとオリーブオイルに含まれるオレイン酸の相乗効果でコレステロールを下げる効果も期待できます」
◆教えてくれたのは:アンチエイジングドクター・日比野佐和子さん
内科医、皮膚科医、眼科医、アンチエイジングドクター(日本抗加齢医学会専門医)。アンチエイジングの第一人者として、基礎研究から最新の再生医療の臨床にいたるまで幅広く国際的に活躍。テレビや雑誌などにも数多く出演。2022年3月、美肌になるためのエイジングケアについて解説した『医者が教えるすごい美肌循環』(アンノーンブックス)を出版。10月には、フェムテックと女性のからだについてまとめた『医者が教えるすごい生理循環』を発売。https://yss-clinic.jp