
年末年始は海外で過ごした人もいるなど、旅においても日常が徐々に戻りつつあるのを実感する2023年。でも新型コロナの影響も気になるし「やはり海外旅行はもう少し先」と思っている方も多いのでは? そこで、日本で海外気分が味わえるスポットを旅行ジャーナリストの村田和子さんが紹介します。写真映えする絶景スポットもお見逃しなく!

年末年始は海外旅行をしたという声も周りからちらほら聞こえてはくるものの、燃油サーチャージ高騰や円安など、コロナ禍の影響が依然続き、気軽に海外へとはいかないのが正直なところです。
そこで今回は「日本国内で海外旅行気分を味わえるスポット」を紹介します。開放的な海外気分を味わいながら、全国旅行割も利用してお得に出かけてみるのもいいのでは?
瀬戸内に浮かぶ白亜のスポットはギリシャ・ミコノス島?(広島県・耕三寺博物館:未来心の丘)
瀬戸内海には、魅力ある島がたくさんありますが、中でもギリシャ・ミコノス島を思い出す白亜のスポットが、耕三寺博物館にある「未来心の丘」です。

耕三寺博物館がある生口島へは、しまなみ海道経由で車やバスで訪れることができますが、おすすめは尾道港から船で渡るルート。乗船すれば生口島の瀬戸田港までは、絶景を楽しみながら約40分で到着。港からは徒歩でアクセスできます。船には自転車も載せることができるので、お天気がよければ往復のどちらかはサイクリングで向かうというのもいいですよ。
「未来心の丘」は、耕三寺博物館によって芸術支援の一環で制作されたもの。広さ約5千平方メートルに広がる彫刻家・杭谷一東氏の作品は、圧巻という言葉に尽きます。使われている大理石も、杭谷氏が活動するイタリアから運んだというから驚きです。丘から望む瀬戸内の風景は素晴らしく、併設のカフェで過ごすこともできます。

耕三寺博物館の敷地内には色鮮やかな堂塔が立ち並ぶ耕三寺や重要文化財などを見学できる展示館もあり、見ごたえ十分です。時間をたっぷりとってお出かけください。
北欧と童話の世界感を満喫できる癒しスポット(埼玉県・トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園)
自然と共存し、素朴でのんびりとした北欧ライフスタイルが注目される埼玉県飯能市。市内には北欧を感じるスポットや自然派の飲食店などがありますが、ぜひ訪れたいのが「トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園」。

ムーミンの作者トーベ・ヤンソンの手紙のやりとりをきっかけに生まれた公園の中には童話の世界に迷い込んだような景色が広がり、しかも入園は無料! 夜のライトアップがある日を狙うのも、幻想的でおすすめです。
冬も常夏!日本のハワイは体験型で楽しむ(福島県・スパリゾートハワイアンズ)
「海外旅行といえば、やっぱりハワイ」。そんな方は、日本のハワイ「スパリゾートハワイアンズ」はいかが? 一年中28度の常夏空間にハワイアンミュージック、足を踏み入れた瞬間からリゾート気分が満喫できます。

ファイヤーナイフダンスチーム「Siva Ola(シバオラ)」による迫力満点のファイアーナイフダンス、フラガールの可憐な「ポリネシアンショー」が有名ですが、他にも現役フラガールによる「フラレッスン」や、ハワイアンな記念写真撮影、ハワイで人気の夫婦が再び愛を誓う「バウリニューアル」など、ハワイを体感型で味わえます。


料理や飲み物もハワイムード満点で、意外なおすすめはショッピング。ABCマートやハワイ直輸入の雑貨や服を扱うお店が人気です。シメは日本人らしく、世界最大級の温泉露天風呂「与市」はいかが? 日本のハワイは温泉も楽しめます。
「気分はアメリカ」散策が楽しいテーマパークのような街(沖縄県:美浜アメリカンビレッジ)
那覇空港から車で約40分、沖縄県北谷にある美浜アメリカンビレッジは、在日米軍施設が多い地域の魅力を反映させたリゾートタウン。ホテルやエンターテインメント施設、飲食店などがテーマパークのような世界観を作り出し、アメリカの街に迷い込んだような気分になります。


北谷のホテルに滞在して、じっくり楽しむのもいいですが、沖縄北部のリゾートへ向かう途中にあるので、ふらっと食事や観光に立ち寄るのもOK。沖縄に訪れたらぜひ足を運びたいスポットです。

“日本のウユニ塩湖”は夕日が映えるフォトスポット(香川県・父母ヶ浜)
南米のボリビアにあるウユニ塩湖は、湖が鏡のように景色を映し、フォトジェニックな写真が撮れることで有名です。でも…南米はさすがに遠い。ということで、“日本のウユニ塩湖”香川県三豊市の父母ヶ浜で、フォトジェニックな写真にチャレンジしてみては?ボランティアガイドの方に会えたらラッキー。映える写真スポットや撮り方のレクチャーに加えて、シャッターも押してくれます。

【番外】冬限定でリゾートに現れる幻想的な氷の世界。まるでアラスカ?(北海道:星野リゾート トマム・アイスヴィレッジ)
北海道のトマムに冬限定で現れる星野リゾートのアイスヴィレッジは、氷の教会に氷のホテルや氷のBarに氷の滑り台もあり、その光景から、私は氷河のある氷の国アラスカを思い出します。

いちおしは、幻想的な風景を眺めながら楽しむ滑り台。そして、俯瞰で景色を楽しめる氷上のジップラインは見た目ほど恐くはなく爽快なので、ぜひチャレンジをしてみましょう。

今年は「氷のセイコーマート(北海道のコンビニ)」がお目見えし、ここだけの貴重な体験ができるそう。アイスヴィレッジが初めての方はもちろん、何度訪れても楽しめる期間限定のスポットです。
◆教えてくれたのは:旅行ジャーナリスト・村田和子さん

旅行ジャーナリスト。「旅を通じて人・地域・社会が元気になる」をモットーに、旅の魅力を媒体で発信。宿のアドバイザー・講演なども行う。子どもと47都道府県を踏破した経験から「旅育メソッド(R)」を提唱、著書に「旅育BOOK~家族旅行で子どもの心と脳がぐんぐん育つ(日本実業出版社・2018)」。現在は50歳を迎え、子どもも大学生となり、人生100年時代を楽しむ旅を研究中。資格に総合旅行業務取扱管理者、1級販売士、クルーズアドバイザーなど。2016年より7年間、NHKラジオ『Nらじ』月一レギュラーを
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