女性の不定愁訴には漢方もおすすめ
原因不明の「なんとなく不調」の改善には、漢方薬もおすすめです。漢方薬は心と体のバランスを整え、さまざまな不調を根本から改善するため、健康的な体を手に入れることができます。
不定愁訴の改善には、「胃腸の働きを整えて栄養を全身に届け、心と体を元気にする」「自律神経のバランスを整え、ストレスによる疲労を減らしたり、睡眠の質を上げたりする」「血流をよくして自律神経やホルモンバランスの乱れを整える」「体を温めることで、免疫力を上げる」といった働きのある生薬を含む漢方薬を選びます。
不定愁訴に悩む人におすすめの漢方薬2つ
・柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
「気」(エネルギー)のめぐりを改善し、気持ちを落ち着かせる作用があり、不眠、動悸、神経症に用いられる漢方薬です。精神不安があって、比較的体力のある人に用いられます。
・加味帰脾湯(かみきひとう)
自律神経のバランスを整え、「血(けつ)」(栄養や潤い)を補います。イライラなどの精神症状や不眠、貧血に用いられる漢方薬です。血色が悪く、虚弱体質の人に向いています。
漢方薬を始めるときの注意点
漢方薬は食事の工夫などでは不調が改善しなかった人でも、効果を感じる場合が多くあります。
ただし、漢方薬はその人の体質に合っていないと、よい効果が見込めないだけではなく、副作用が起こることもあります。自分に合う漢方薬を見つけるために、服用の際は漢方に詳しい医師や薬剤師に相談するのが安心です。
◆教えてくれたのは:管理栄養士・小原水月さん
おはら・みづき。管理栄養士。ダイエット合宿所、特定保健検診の業務に携わりのべ600人以上の食事と生活習慣をサポート。自身が漢方薬を使用して体調回復した経験から、栄養学と漢方を合わせたサポートを得意とする。あんしん漢方(https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/)などで執筆中。