健康・医療

春に注意したい「偏頭痛」、その原因と対策をドクターハッシーが指南する

自分なりの「片頭痛の要因」と「対策」を認識する

春の片頭痛の原因になりやすい「ストレス」と「気象病」は、どちらも神経性のものです。頑張りすぎず無理をしない生活を心がけたり、リラックスタイムを作ったりすることで、頭痛のリスクを軽減できます。それ以外の予防法を橋本さんが解説します。

「東洋医学的なアプローチとしては、春野菜を食べることが挙げられます。夏野菜であるきゅうりやレタスは、カリウムや水分が豊富で利尿作用があり、体を冷やしてくれます。冬野菜であるにんじんやごぼうなどの根菜類は、血行促進を促すビタミンEなどが含まれているため体を温めてくれます。

春になると、冬に溜まった老廃物などを解毒しようと肝臓に負担がかかります。そこで、肝臓の解毒機能をサポートするイソチオシアネートが含まれる、春野菜の菜の花や春キャベツ、クエン酸が豊富な梅などがおすすめです。旬の野菜には意味があるのです」

春きゃべつ
春野菜を食べて肝臓をサポート(Ph/photoAC)
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医師に「危険な頭痛ではない」と言われたとしても、慢性的に片頭痛が続く場合は、「頭痛ダイアリー」をつけることを橋本さんは推奨します。

「雨の日に頭がズキズキする、疲れると目の奥が痛い、決まった生理周期で頭が痛くなるなど、人によって片頭痛が起きやすいタイミングもあります。それを記録して医師に見せることで、診断の精度が上がります。また、アルコールを飲むと痛みが増す、旅行先で痛くなりやすいなど、自分なりの“悪化する要因”を把握することで、対策が打ちやすくなります」

日記帳をつけるイメージ
頭痛が起こった時の記録をつけて悪化する要因を把握しよう(Ph/photoAC)
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自分の行動と状態を記録することで、片頭痛の法則性を見つけることができるかもしれません。これらの対策を取り入れて健康的な生活を送りましょう。

◆教えてくれたのは:内科医 ・橋本将吉(ドクターハッシー)さん

内科医 ・橋本将吉(ドクターハッシー)さん
内科医 ・橋本将吉(ドクターハッシー)さん
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東京都出身。高齢者向けの訪問診療『東京むさしのクリニック』院長。2011年に「医学教育という専門領域から、日本と世界の明るい未来を創造する」という理念の元、リーフェホールディングス(旧リーフェ)を設立。医学生向けの個別指導塾『医学生道場 』(https://igakuseidojo.com/)の運営や、YouTuber『ドクターハッシー(内科医 橋本将吉)』として健康情報の発信。2022年9月に健康や医学を医師から学ぶ事のできるサービス『ヘルスケアアカデミー 』(https://healthcare-academy.co.jp/)をリリース。2か月で300人を突破。

取材・文/小山内麗香

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