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今注目の節約術「ノーマネーデー」で本当に節約できる?プロが教える意外な効果と続けるコツ

カバンと財布
ノーマネーデーを作るメリットとは?(Ph/photoAC)
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最近、SNSなどで注目を集めるのが「ノーマネーデー」。お金を使わない日=ノーマネーデーを作ることは無駄な出費が減らせるだけでなく、それ以上の節約効果があると、生活コスト削減コンサルタントの生方正さんはいいます。そこで、ノーマネーデーのメリットや実践する際のコツをうかがいました。

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ノーマネーデーとは?

ノーマネーデーとは言葉の通り「お金を使わない日」のことです。買い物に行くと、寄る予定のなかったお店に立ち寄って衝動買いをしたり、レジ前に置かれているお菓子をついで買いしたり、必要以上にお金を使ってしまいがちですよね。ノーマネーデーによって買い物に行く回数を減らすことは、節約において非常に有効です。

節約リテラシーの向上にも

ノーマネーデーにお金を使わなくても、その分を他の日に使っていたら意味がないと思うかもしれません。しかしノーマネーデーを実践することで、節約リテラシーを高め、自然と節約ができる体質になります。

コンビニのアイスコーヒー
今まで気づかなかった節約できる出費に気づくことができる(Ph/photoAC)
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お金を使うことに対する意識が希薄な人は、どんなものにお金を払い金欠になっているかわかっていないなど、無駄遣いをしてしまいがちです。そこで、ノーマネーデーを設定すると、毎朝買っているコーヒーを我慢したり、仕事帰りになんとくなく手にしていたコンビニスイーツを買う頻度が減ったり、お金の使い方にメリハリが出てきます。すると、普段自分が何にお金を使っているのかが明確化され、浪費への意識が高まってくるのです。

計画を立ててお金を使えるようになる

また、ノーマネーデーを設けることで、先読みをする力や計画性が養われます。例えばトイレットペーパーなどの日用品が足りなくなれば、ノーマネーデーでも買い物をせざるを得ません。このように備蓄品のストックに敏感になったり、冷蔵庫の中身を計画的に使い切ったりできるようになるでしょう。 食品や日用品の減るペースを把握できるようになれば、安売りされていない日に購入することも避けられるでしょう。

エコバッグに入った食料品
食品や日用品の消費ペースに敏感になる(Ph/photoAC)
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慣れてくれば、金曜日までに土日に消費する物を買い置きし、2日連続でノーマネーデーを実践することができるなど、さらに節約のテクニックが磨かれるでしょう。

ノーマネーデーの実践の仕方

ある程度、節約のリテラシーや計画性がある人であれば、自分のペースで無理なく実践できると思いますが、継続する自信がない人は3つのポイントを意識してみましょう。

まずは平日から実践してみる

出かける機会が多い土日にノーマネーデーを設定するのはハードルが高いため、まずは平日から始めるのがおすすめです。ゆっくり計画を立てられる週末や休日にノーマネーデーをいつにするか考え、その日にお金を使わないためにいつ何を買っておく必要があるか、ということを考えてスケジュールを決めます。

カレンダー
ノーマネーデーを実践するコツ(Ph/photoAC)
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休日が決まっている場合は曜日固定にしたり、仕事の休みが不定期の場合は、休日の翌日など、特定の日をノーマネーデーに設定してルーティンを作ると継続しやすいですね。また、“5のつく日は近所の特売日だから、その翌日をノーマネーデーにする”というのも節約の意識を高めるのにいいでしょう。

ルールに縛られすぎない

とはいえ、ノーマネーデーに設定した日に買いたいものが安く売っていたり、急な飲み会が入ってしまったりなど、予定通りに行かないこともあります。そんなときは、同じ週の中で別の日に振り替えるなど、柔軟に対応しましょう。ノーマネーデーだからと、行きたい飲み会を我慢するなど、ストレスが溜まると続かなくなってしまいます。

基本の曜日を決めたうえで、最低週1回実践できればOKくらいの軽い気持ちで自分に厳しくしすぎないのが、長く続けていくコツです。

週末のノーマネーデーはハードルが高い

平日週1回の実践に慣れてきたら、ノーマネーデーの日数を増やす、土日にも挑戦するなど、レベルアップしていきましょう。

レベルアップのためには、反省点を振り返り改善していくことが重要です。例えば、2日連続でノーマネーデーを設定したものの、食品を買い足してしまった、また、買いすぎて結局無駄遣いになったなど、なぜうまくいかなかったかを振り返りましょう。

手帳とペン
ノーマネーデーの失敗をメモすることで成長がわかる(Ph/photoAC)
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例えば、不足もしくは不要だった品目と金額をノートにメモしておけば、次回の買い物の参考にできます。さらに、記録を残すことで、買い物リテラシーが徐々に高くなっていることを実感できるのもメリットです。ノーマネーデーを続けることのモチベーションアップや節約を楽しむことにもつながりますよ。

◆教えてくれたのは:生活コスト削減コンサルタント・生方正さん

生方正さん
生活コスト削減コンサルタント・生方正さん(Ph/藤中一平、イメージコンサルタント/坂井二朗)
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うぶかた・ただし。明治大学サービス創新研究所研究員。高校卒業後に海上自衛隊に入隊。勤務の傍ら節約術を駆使しながら、国内株式、金の現物買い、在日米軍に対する不動産投資などを行い、40代で2億円の資産を築いた。現在は生活コスト削減コンサルタントと南極講演家として、メディアで活躍中。著書に『高卒自衛官が実現した40代で資産2億円をつくる方法』(あさ出版)、『攻めの節約』(WAVE出版)など。

構成/新藤まつり

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