鉄分やたんぱく質、ビタミンCを取って唾液の元となる良質な血液をつくる
次は、中城さんおすすめの食養生。唾液の元となる良質な血液、つまり鉄分を摂取する方法です。
「唾液は血液から作られています。唾液の量が減少しているときは身体が貧血気味で、唾液に粘り気が出ているときはドロドロの血液になっているときといえます。いわば、唾液は体内の鉄分に不足がないか教えてくれるバロメーター。
良質な血液をつくるカギは、赤血球中に含まれるヘモグロビンという赤い色素です。体内に鉄分が不足するとヘモグロビンが生成されず貧血状態になり、豊富であればサラサラとしたきれいな血液が作られます。鉄分を補給してヘモグロビンを増やしてくれるのが、良質なたんぱく質です。
肉、魚、卵、乳製品、大豆製品などを積極的に摂取すると同時に、それらに含まれる栄養素の吸収効率を上げるビタミンCを豊富に含む、果物や野菜も併せて摂取すると効果的です。
また鉄分の吸収には胃酸の分泌が必須。特に食品の中に含まれるポリフェノールの一種、クロロゲン酸は、胃酸の分泌を促進します。クロロゲン酸が豊富なコーヒー、さつまいも、じゃがいも、りんご、ごぼうなどを積極的に取り入れるのもポイントです」
毎日スマホを1時間以上見ている人はもちろん、「口の中のねばつき、苦み、乾燥感がある人も唾液の分泌が減っている証拠」と、中城さん。ぜひ試してみて。
◆教えてくれたのは・歯科医師・中城基雄さん
歯科医師、鍼灸師。口臭専門クリニック「中城歯科医院」院長。1984年に東京歯科大学を卒業し、1988年に日本大学大学院歯学研究科修了後、中城歯科医院院長に就任。日本歯科東洋医学会、日本東洋医学会、日本歯科麻酔学会所属。日本歯科色彩学会理事、全日本鍼灸学会認定師。ラジオ、新聞、雑誌などのメディア露出も多数。近著に『スマホがあなたをブスにする 歯科医師が教える1日3分でキレイを保つ方法』(大和出版)がある。