健康・医療

スマホを長時間使っていると「口が臭くなる」のはなぜか?歯科医師が語る意外な理由

自分の口臭を確かめる方法

では、その口臭はどのようなニオイなのでしょうか。中城さん曰く、口臭には3つの種類があるそう。「これはあくまでも私が分かりやすく説明するために使う表現ですが…」と前置きしうえで、教えてくれました。

「まず、スマホを長時間操作することで出る“スマホ口臭”は、硫化水素を含んでいることから、『温泉臭』『硫黄臭』と表現しています。次に、口内の炎症を伴う口臭は、メチルメルカプタンを含むことから、『膿のニオイ』『金魚鉢のニオイ』などと呼んでいます。3つ目、便秘などで腸の調子が優れないことから発せられる口臭は、『発酵臭』『便臭』と言い表しています」

女性口に手を当てている
口臭には“スマホ口臭”を含めた3つの種類がある(Ph/photo AC)
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こう聞くと、ぎょっとしますね。まさか自分も…?

実は、口臭を自分で確かめてみる方法があるそう。あくまでも疑似再現になりますが、教えてもらいました。次の4つの方法です。

【1】就寝前、歯磨き粉を使わずに歯ブラシだけで歯を磨く。

【2】その時に出てきた唾液と、剥がれ落ちたものをヨーグルト大のガラス瓶に入れる。

【3】ラップをして、熱燗を作る要領で、人肌程度の熱さに10分程度湯せんする。

【4】冷蔵庫に入れずに、冷暗所にひと晩置いておく。

【5】翌朝ラップを外す。

ラップを外し、ニオイをかいでみると、自分の口臭が疑似再現されているそう。危険レベルの目安は、そのニオイを嗅いで思わず声が漏れ出てしまうこと。

女性が両手を口もとにあててバツを作っている
自分のニオイをかいで思わず声が出たら生活の見直を!(Ph/photoAC)
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「どんなに口臭が気にならない人でも、全くの無臭ということはあり得ません。危険信号は、かいだ時に『うっ……』といった言葉が出ること。そうでなければセーフです。本当に臭いものをかいだとき、人は思わず『うっ……』といった言葉が出てしまいますから」

唾液を増やせば口臭は改善する!

もし上記の方法で「うっ……」という言葉が出てしまった人、あるいは疑似再現をするまでもなく、スマホを1時間以上見る習慣がある人、家族からも口臭を指摘されている人は、今すぐにでも、口臭を改善する方法を試しましょう。

中城さんが教えてくれたのは、2つの改善策。1つ目は、家の中でたった3分以内でできる「カチカチグルグル体操」という口の体操。口臭を予防する唾液を増やす体操です。2つ目は、唾液の元である良質な血液を生み出す食養生です。

顔を指にあてて笑顔を浮かべる女性
口の体操で口臭改善(Ph/photoAC)
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カチカチグルグル体操(口の体操)

まず、家の中で気軽にできる体操から。

【1】口をできるだけ「ニーッ」と横に広げ、上下の歯を「カチカチ」鳴らしながら36回咀嚼運動をします。なるべくスピーディに行うのが効果的です。

【2】次に舌を軽く出して、唇を軽くなめるように舌先を右回転で12回、左回転で12回、グルグル回転させます。こちらもなるべく早く回転することがポイントです。外出先などで舌を出すのが恥ずかしい状況であれば、口の中で舌先をグルグル動かしてもOKです。その際、唾液腺の開口部が隠れている頬の内側と、舌のつけ根部分にも舌が当たるようにこすり上げると、なお効果的です。

いかがでしょうか? この2つの動作をするだけで、口の中にジュワ~っと唾液が出てきた人も多いのではないでしょうか。

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