
炉端焼き、串焼き、鉄板焼き…自宅で居酒屋やレストラン気分を味わえる卓上型調理家電が増えています。家電ライターの田中真紀子さんに、その使いこなし方を教えてもらいました。
ホットプレートの楽しみ方は“家族で楽しむ”形から“おもてなし”まで拡大
これまで卓上で使える家電といえば、ホットプレートが代表的でした。いまはどんなタイプが増えているのでしょうか?

「数年前のホットプレートは、どれも機能や性能は似ており、用途も焼き肉やお好み焼き、たこ焼きなどが大半でした。特にコロナ下では外出自粛期間中に家族でテーブルクッキングを楽しむ人が多かったと思います。しかしコロナが5類に移行し、友人知人との食事が楽しめるようになったことで、おもてなしもできるホットプレートが人気になっています。
たとえば、目の前でステーキを焼いて振る舞う鉄板焼き店のようなおもてなしができるもの、網焼きから土鍋を使った鍋まで楽しめるもの、韓国で人気のグリドル鍋が楽しめるものなど。単にみんなで囲むだけでなく、コンセプトをもって楽しめるため、自宅でもお店にいるような特別感が味わえます」(田中さん・以下同)
多彩なおもてなしができる最新のホットプレート
こうした卓上プレートの強みは、多彩なおもてなしができることだと、田中さんは言います。

「これまでホットプレートというと、みんなで囲み、おのおのが好きなものを焼いて食べるスタイルが一般的でしたが、高火力の鉄板風ホットプレートは、ホストが焼いてお客にサーブするというお店さながらのおもてなしができます。また網や鉄板、鍋などアタッチメントが多いホットプレートなら、焼き物、蒸し物、煮物といったコース料理でおもてなしが可能。グリドル鍋なら、韓国旅行や外食に行った気分が味わえるかもしれません」
楽しみ方の幅が広がった一方、従来のホットプレートとは異なる点が多いため、注意点もあります。

「たとえば鉄板はフッ素加工されていないため、金属製のヘラやタワシも気兼ねなく使えますが、その一方で、重かったり、こびりつきやすかったりするデメリットがあります。また、これまでのホットプレートと形状が異なり、付属品も多いため、収納が面倒な場合もあるでしょう。電源コードは、長いものも短いものもありますが、消費電力が大きい家電の場合、延長コードは使用しないほうがいいので、短い場合は使用場所が限定される可能性があります」
購入の際には、どこで使うか、気軽に洗いものやお手入れができそうか、収納をどうするかなどシミュレーションしたうえで、長く使い続けられそうか考える必要があるでしょう。
それでは、田中さんが今注目している製品は? 2点、挙げてもらいました。
【1】レコルト『卓上IHクッキンググリドル』

使いやすさとデザイン性を兼ねた家電で人気のレコルトから、使い勝手抜群な卓上調理器が発売。
「焼く・炒める・煮る・揚げる」に対応した卓上調理器

「卓上IHヒーターの上に、真っ白な大皿を置いたような見た目がおしゃれなホットプレート。韓国のグリドル鍋をイメージして作られたそうです。中央に向かってカーブを描いているので、焼く、炒めるだけでなく、水分が多い食材の煮物もお手の物。調理メニューは『加熱』『低温調理』『揚げ』の3つから選べるほか、保温機能も搭載されています。卓上IHヒーターは、IH対応の鍋やフライパンにも使えます」
お手入れもしやすく、プレートの表面は焦げ付きにくい加工が施され、調理後はキッチンペーパーなどで汚れをサッと拭き取って、別の調理を始めることも可能。専用のスタンド付きで、立て置きで収納ができるのも、収納スペースに悩む人にはありがたいですね。
【2】シロカ『おうちいろり』

1台に複数のアイテムが付属され、多様な調理を楽しめるのがシロカの「おうちいろり」。
炙り焼きから土鍋料理までコース仕立てのおもてなしが可能

「串焼きや炙り焼きができる焼き網、炒め・煮込み料理が作れる深皿、たこ焼きやアヒージョが楽しめるボールプレートに加え、蓄熱性の高い伊賀焼窯元・長谷園土鍋が付属されています。多彩に使えるほか、コース仕立てのおもてなしも可能です。さらに蒸し皿も付属しているので、土鍋にセットして蒸し料理も楽しめます。減煙構造のため、網焼き時には煙を抑えられるのもうれしいポイント」
電源コードは2.5mと長めで使いやすく、お手入れも簡単。プレート類や焼き網などの本体パーツはヒーターから取り外して洗え、土鍋以外の付属品はスタッキング収納ができます。
ホームパーティーはもちろん、自宅で“居酒屋”気分を味わいたいときにも活躍することうけあい!
◆教えてくれたのは:家電ライター・田中真紀子さん

白物家電や美容家電を中心に家電に詳しいライター。雑誌やウェブなど多数のメディアで、新製品などをレビューしている。https://makiko-beautifullife.com
取材・文/桜田容子
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