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「面倒くさい…」加湿器のお手入れなぜ必要?今どき機種には「フィルター使い捨て」も 加湿器最新事情を家電ライターが語る

加湿器のフィルター部分
加湿器のネックとなるお手入れ、なぜ必要なの?(Ph/イマージマート)
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乾燥シーズンに活躍する加湿器ですが、お手入れが面倒と思っている人も多いはず。2週間に1回ほど、タンクやフィルターをクエン酸水で洗ったり、水を補充するときは多量の水がはいった重いタンクを加湿器まで運んだり…。ところが「今は、そうした手間を極力省ける優秀な加湿器も増えているんですよ」と、家電ライターの田中真紀子さんは話します。詳しく教えてもらいました。

加湿器をお手入れしないとどうなるの?

そもそも加湿器はなぜお手入れが必要なのでしょうか。

加湿器に水を注いでいる手元
タンクに入れた水をさまざまな方法で空気中に噴霧し、空間の湿度を上げる加湿器。水を溜めた状態で時間が経つと、雑菌やカビが繁殖してしまう(Ph/イメージマート)
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「加湿器は、タンクに入れた水をさまざまな方法で空気中に噴霧し、空間の湿度を上げる家電です。水を溜めた状態で時間が経つと、雑菌やカビが繁殖してしまいます。それが空気中に噴霧されると、雑菌やカビを含んだ空気を吸い込んでしまい、肺にはいり込み、最悪の場合、“加湿器肺炎”と呼ばれるアレルギー性肺炎を引き起こす懸念が指摘されています。そうでなくても、雑菌やカビが室内にバラ撒かれ、部屋の隅などで繁殖する可能性もあります」(田中さん・以下同)

このようなリスクがあるなら、お手入れしないわけにはいきませんね。では、具体的に、どうお手入れしたらよいのでしょうか。

「菌の繁殖を抑えるためには、水道水を使うこと。水道水には殺菌・消毒作用のある塩素がはいっているからです。さらに定期的なお手入れも必要です。お手入れ方法は加湿方式によって異なりますが、共通して毎日行わなければいけないのは、使用後にタンクの水を捨て、振り洗いすることです」

そのほかのおおまかなお手入れは以下の通り。

スチーム式のお手入れ

象印マホービン『スチーム式加湿器EE-DD35』をふいている手元
象印マホービン『スチーム式加湿器EE-DD35』は間口が広いため使用前の給水と使用後の排水も手軽
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「スチーム式は、水を加熱して蒸気を出し、加湿する方式。加熱による除菌効果でもっとも菌が繁殖しにくく、お手入れも簡単です。ただし、水道水のカルキが白く固まりやすいので、定期的にタンクにクエン酸水を入れて運転させ、取り除く必要があります」

超音波式のお手入れ

「超音波式は、水を超音波で砕いてミスト化し、加湿する方式。水をそのまま空気中に噴霧するため、カビや雑菌が繁殖しないよう特に配慮する必要があります。フィルターやトレイをこまめに水洗いしましょう」

気化式のお手入れ

「気化式は、水を含ませた気化フィルターにファンで風を送り、水を気化させて空気中に溶け込ませる方式です。フィルターを通して水を濾過するため、超音波式に比べるとカビや雑菌をバラ巻くリスクは少ないものの、気化フィルターにカビが生えてしまうと、やはりリスクは高まります。気化フィルターは重曹水に漬け置き洗いしましょう。カルキが白く固まっていたら、クエン酸で除去します。また、ファンを搭載しているので、吸気口のフィルターにホコリが溜まりやすいのも難点。定期的に掃除機で取り除くといいでしょう」

なお、正しいお手入れ方法は製品によって異なります。必ず取扱説明書を確認しましょう。

最新の「お手入れがラクな加湿器」とは?

さて、本題。冒頭で田中さんが話していた「お手入れがラクな加湿器」とはどのようなものか、具体例を挙げてもらいました。

【使い捨て】水が溜まるトレイには、「使い捨てトレイ」をプラス

まずは、ぬめりがちなトレイのお手入れに注目した注目の製品から。

ダイニチ『RXT TYPE【2023年モデル】』のタンクを取り出している手元
ダイニチ『RXT TYPE【2023年モデル】』はフィルターとトレイカバーを丸ごと取り換えて清潔さを手軽にキープできる
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「例えば水が溜まるトレイに使い捨てトレイを重ね、お手入れの手間を省いたものがあります。トレイは隅にぬめりが溜まると、綿棒などを使って取り除いたりする必要がありますが、使い捨てトレイがあれば、交換するだけで済みます。さらにフィルターも交換式にすることで、漬けおきなどの手間を省いたものもあります」

【抗菌加工】トレイやフィルターのぬめり対策に

ぬめり対策に、トレイやフィルターなどに抗菌加工を施している製品も。

象印マホービン『スチーム式加湿器EE-DD35』が置いてある台とソファがあるリビング
象印マホービン『スチーム式加湿器EE-DD35』の本体容器は汚れがつきにくいフッ素加工。定期的なお手入れは、1~2か月に1回、溶かしたクエン酸を入れ、『クエン酸洗浄モード』で洗浄するだけ
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「そもそも菌の繁殖を抑えることで、ぬめりにくくする抗菌加工を施したものもあります。具体的には、銀イオンなどのイオンを搭載することで加湿水を除菌したり、加湿フィルターをイオンで除菌するなどの機能がついていると安心です」

【スチーム式】フィルターがないためメンテナンスが楽

「スチーム式はこれまで、スチーム量が多く、加熱するため電気代がかかるといった点がデメリットとされてきましたが、前述の通り、加熱による除菌効果でもっとも菌やカビが繁殖しにくく、さらにフィルターがない製品が多いため、近年はお手入れの手間が少なく清潔性が高いと見直されてきています」

中でも田中さんが今注目している、お手入れや取り扱いがラクな加湿器は? 2点、挙げてもらいました。

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