
ここ数年「抜け毛が増えた」「分け目が広がってきた!?」と感じることが増えてきたという山田美保子さん。そこで今回は、山田さんが髪のためにやっていること、チャレンジしたいことを教えてもらいました。10月20日発売の大人女性に向けたムックシリーズ『reShine2025年秋号』に掲載している記事から紹介します。
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60代を迎えてからパサつき、抜け毛が気になるように モニター越しの頭頂部の薄さに愕然
「なんにもやってないんです」という女優さんやモデルさんの言葉は嘘だと思っている上、「絶対やってる」と疑ってきました。でも、小学生の頃から同級生に「きれい」と言われ続け、大人になってからも「髪のきれいな有名人」特集に光栄にも加えていただいたり、「妻から山田さんが使っているシャンプーはどこのメーカーか聞いてって言われた」と知人男性からLINEがきたりする私は正真正銘、なんにもやらず、美髪を保ってきたのです。
が、60代を迎えた途端、急激に髪が細り始め、頭の上で輝き続けていた“天使の輪〟は消滅。さらに、シャンプー後、ドライしていると、ホラー映画のように髪が大量に抜け落ち、気がつくと分け目がグンと広くなったような…。ちょうどコロナ禍となり、Zoomでのテレビ出演が増え、ディレイと呼ばれ数秒の時間差のせいで、お辞儀をした際の自分の頭部を3〜4秒後にモニターでチェックできることとなったら、こんなに広がっている?と愕然となりました。
デパートのエレベーターに乗ったとき、監視カメラに映し出された後頭部がサミしすぎる女性の映像が私のものだったと気づいたときの衝撃たるや…その場に倒れそうになりました。
これは何とかしなければ、と行きつけの『六本木美容室HIROO』では、店長の杉田和也さんが仕入れてくる最新のヘアケア方法を紹介されるままに迷わず実践。ヒト幹細胞入りのシャンプーやトリートメントも愛用中です。
が、20年程、気に入っていたボブスタイルのトップはペタンとしたまま。テレビ出演の際、担当してくださるメイクさんが仕上げの際、無言でヘアファンデーションを手にとり、ポンポンとカバーしてくださることも増え…、やはり私の髪は誰が見ても薄くなっていたのでした。
なんとかトップにボリュームを出したい…と、『大豆田とわ子と三人の元夫』(2021年4月期・フジテレビ系)の頃から気になっていた松たか子さんの“マッシュウルフ”スタイルを4年越しの念願叶って前出の杉田店長にリクエスト。ちょうどその頃スタートした『しあわせな結婚』(テレビ朝日系)の松さんの画像をスマホカメラで撮って、ここはもう少し段を入れてとか、後ろはもっと短くしてなどと杉田店長と相談しながら仕上げていただいたところ、前髪を厚くしたことと丸みを帯びたマッシュにしたことで全体的にボリュームは出たような…。ただ、やっぱりトップにもう少しふんわり感がほしい…と“欲”が出て来てしまいました。
美容室での月1メンテナンスに密着
白髪染めやトリートメントで月に1回はサロンに行っているという山田さん。今回は、念願だったヘアチェンジをすると聞き、同行しました。
《Head Spa》ヒト幹細胞培養液を使い頭皮から髪を元気にする“強髪”
高濃度の「ヒト幹細胞培養液」を頭皮に塗布し、専用の美容機器で浸透させる「強髪プログラム」。毛根の活性化を促し、健康な髪を育むという。



《Hair Color》顔周りの根元を中心に白髪染めのリタッチ
白髪量は全体的に少なく、もみあげに集中。根元のリタッチを月1ペースでする程度。赤みが出ないようカラー剤を調合。

《Hair Cut》長年同じ髪形から卒業!松たか子さん風のマッシュウルフに
「えり足の長さはこれくらい?」と杉田店長とイメージを共有。

レザーカットで毛先に動きをつけ、段を入れてふんわりと。分け目をつけないことで、頭頂部の薄さが目立たない。


山田美保子さんの愛用ヘアケアアイテム
・ホームケアは六本木美容室オリジナルを

ヒト幹細胞を配合したシャンプーとトリートメントを使用。海洋深層水の全身用化粧水は、髪の保湿にもぴったり。髪の美容液でハリ・コシのある髪に。
・頭皮の透け感をカバーする魔法の粉
ヘア専用のファンデーション「ヘアシャンティアップ」。目立つ分け目に吹きかけると、特殊毛髪繊維が髪にピタッとついて自然にカバー。

◆六本木美容室HIROO

住所:東京都渋谷区広尾5-17-10 EastWestビルB1F
https://www.roppongibiyoushitsu.co.jp/hiroo
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もう少しふんわり感がほしいと欲が出て、ずっと気になっていたウィッグを体験!
実は、この数年ずっと気になっていたのがウィッグのCM。なかでも平日午前にいつも観ている『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)で度々流れてくる森山良子さんと清水ミチコさん出演の『レディースアートネイチャー』のCMは私と同年代の女性の髪の悩みをリアルに表している上、森山さんの七変化とも言うべきウィッグでのヘアチェンジが楽しそうだし本当に素敵で、いつも食い入るようにチェックしていたものです。
これまでにも『六本木美容室』やテレビ局のメイク室で、「ウイッグに興味津々」「つけてみたい」と話してきたのですが、「まだ早い」と言われ続けて早数年……………。
それをグンと身近にしたのは、高校時代から憧れていて今でも大ファンで、『六本木美容室』長年の顧客でもある浅田美代子さんが昨夏、「ふらっと神戸」篇に御出演なさったこと。森山さんや清水さんが見守る中、初めてのウィッグをチャーミングな笑みを浮かべながら試着する様子に背中を押していただきました。
果たして伺ったのは銀座のド真ん中にある『レディースアートネイチャー』のサロン、「銀座プラチナガーデン」。その昔、デパートのエスカレーター下だとか、フロアの端っこでグレーのカーテンに覆われていた“秘密結社”のアジトのようなウィッグ売場の取材に行ったことがある私は、あまりの美しさと清潔感とスタイリッシュな店内にビックリ仰天してしまいました。
男性のウィッグほどではありませんが、女性のそれも、できれば隠し通したいという時代が間違いなくあったものですが、今はファッションによって小物やバッグを替えるようにTPOや身だしなみの一つとしウィッグを着替えるのが当たり前になったのですね。担当してくださるのは理・美容師の資格をもつスタイリストさんや経験豊富なヘアカウンセラーさんたち。自毛の歴史と現在の悩みをマシンガントークで披露する私に対し、頭の形や顔の大きさ、髪色などを踏まえて的確なアドバイスをしてくださいます。

キュッキュとすれば、トップがふんわり 瞬時におしゃれ&小顔になれて明るくポジティブな気持ちに
まずは、CMでもっとも観る機会が多い「ジャスミーラウンドフィット」の試着から。「細くなった髪でも留まりますか?」「不器用なんですけれど大丈夫ですか?」とまた質問攻めになってしまったのですが、ベースネットの周りに360度配置された細かいフックのお陰で、CMの通り「キュッキュ」の2動作でしっかり装着。

気になっていた“つむじ”や広くなった“分け目”が一瞬でカバーできた上、トップがふんわりするのでいきなり小顔効果が。より松たか子さんに近づいたではありませんか!
こ、これは今すぐほしい!というか、もうウィッグをつけていなかった髪には戻れない、戻りたくないという気持ちになりました。装着が簡単であることも本当にありがたいポイントですし、明るくポジティブな気持ちのまま鏡の前に居られるのは、美容室を訪れたときと変わりません。

調子に乗って(!)、「もっと色々試着してみたいです」と、お願いしてしまいました。もちろん、仮装大会ではありませんから、この際にもリアルな要望や利用シーンを聞いてくださり、私に似合いそうな、でも自分自身ではなかなか選びきれなさそうなウィッグのサンプルを次から次へと出していただき、試させていただきました。さすがにプロのセレクトにはハズレがない上、意外な自分の発見”にもなったひととき。
私より少し年上の著名人の中には実はウィッグ愛好家が数多くいらして、その方たちはメイクやファッションでも上級者という特徴があるものです。私もウィッグで、そんな素敵な先輩たちに仲間入りをしたい。そんなふうに思えた一日でした。





さらにフルウィッグでショートヘアも体験。「目がパッチリして若返ったみたい」と山田さん。
◆レディースアートネイチャー銀座プラチナガーデン

住所:東京都中央区銀座5-7-19 銀座フォリー1F・2F
https://www.artnature.co.jp/ladies-artnature/
撮影/穗苅麻衣(BOIL) 文・山田美保子 構成·文/岩淵美樹
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『reShine2025秋号』では、気分が上がる美容・趣味・暮らしの実例やヒントを紹介。特集では“いくつになってもキレイ”の作り方や、ご機嫌でいるための秘訣を、reShine世代=(50~60代の女性たち)である、安田成美さん、高島礼子さん、南果歩さん、松本伊代さん、紫吹淳さん、鈴木砂羽さん、渡辺満里奈さんたちにインタビュー。誰もがおしゃれで粋に見える大人の着こなしについて、同世代の人気モデル、富岡佳子さん、前田典子さんがレクチャー。ほか、京都の大人旅や、白髪・薄毛対策、気になる美容医療など、役に立つトピックスをお伝えします。「付録付き限定版」では、3WAYに使えるマルチパウダー「レカルカ イルミネイトマルチ」の現品付き。
※『reShine』2025年秋号