鏡を見るたび気になるほうれい線や口元のもたつき。「年だから仕方ない」と思いつつ、できれば若々しさを取り戻したい。だけど、メスを使う手術はちょっとハードルが高い…。そんな大人の女性にいま注目されているのが、“切らないたるみ治療”だ。
たるみ治療に詳しい『湘南美容クリニック 秋葉原院』院長の名倉俊輔さんに、最新のアンチエイジング事情を聞いた。

たるみは“重力”と“日常の動き”、そして“肌質の変化”で進む
年齢を重ねるほど深く刻まれていくほうれい線や口元の影。実はこれ、いくつもの要因が重なって起こると名倉さんは話す。
「皮膚は重力に従って下へ引っ張られ、少しずつ下垂していきます。さらに口元は食事や会話で常に動かす部分。ゴムを何度も伸ばすと戻らなくなるのと同じで、皮膚も伸びて戻りにくくなるんです。加えて、加齢でコラーゲンやエラスチンが減少するため、肌の弾力が低下し、たるみが目立ってきます。
セルフケアだけで深刻なたるみを元に戻すのが難しいのは、こうした複合的な原因があるためです」(名倉さん・以下同)
ダウンタイムほぼゼロで即効性◎ 人気の“糸リフト”とは?
「切らずにリフトアップしたい」という人に名倉さんが推奨するのが、糸リフトだ。
「返しのついた糸を皮膚の下に挿入し、たるんだ組織をギュッと引き上げる施術です。麻酔も行うので痛みはほとんどなく、治療は10分ほど。術後も注射程度の傷しか残らず、ダウンタイムが短いのもポイントです。

糸リフトは“1回で効果がわかる”点も魅力。レーザー治療では満足できなかった人や、即効性を求める人にも選ばれています。クリニックでは30代から希望者が増え、最も多いのは50代の方です」
一昔前の糸リフトは、「引きつる」「痛い」「形が崩れる」といったイメージがあったが、現在は技術も素材も大きく進化。名倉さんいわく「デメリットはほぼない」と言えるほど、効果と安全性が高まっている。
“溶ける糸”が主流に。リフトアップだけでなく「たるみ予防」効果も
糸リフトの大きな進化ポイントが、「溶ける糸」が主流になったこと。
「昔は“金の糸”など溶けない素材が使われていましたが、体調によって炎症が起こる可能性があるため、いまは溶けて体内に残らない糸を使うのが主流になっています」
さらにうれしいのは、糸が溶けた後にも美容効果が続くこと。
「糸の引き上げ効果は半年ほどですが、糸が溶けた跡にコラーゲンが生成され、肌のハリが増すため、たるみの予防につながります。これが“糸貯金”と呼ばれる考え方です」
つまり、糸リフトは“上げる治療”であると同時に、“老けにくい肌をつくる治療”。たるみが気になり始めたら早めに取り入れることで、将来のエイジングにも差がつくのだ。
本数の目安は? メンテナンス頻度は? 気になる疑問を解決
「50代でフェイスライン全体を引き上げたい場合、片側5本ずつなど、両側で10本がひとつの目安です。ほうれい線だけなどポイントで引き上げたい場合は、片側3本など少なめで調整できます。メンテナンスとして、たるみが再度気になってきたら受ける方も多いですね。特別なイベント前だけ受けるという方もいらっしゃいます」

糸リフトのメリット且つ技術差が出やすい部分として、“仕上がりの自然さ”を名倉さんは挙げる。
「患者様によって『あまり気づかれたくない』『しっかり上げたい』など希望は違います。私は鏡を見てもらいながら細かく調整しますが、医師によってやり方はさまざま。麻酔で寝ている間に一気に引き上げる医師もいますし、患者様の希望より医師の美意識を優先するケースもあります。だからこそ、クリニック選びは慎重にしたほうがいいですね。レーザーに比べ、糸リフトは医師の技術差が結果に大きく影響します。症例写真や口コミで“自分の好みに合う医師”を見つけることが大切です」

メスを使わず、短時間で、若々しい印象を取り戻せる糸リフト。早めに“糸貯金”を始めれば、10年後の自分が変わるはずだ。
『湘南美容クリニック 秋葉原院』
http://www.s-b-c.net/clonic/branch/akihabara/