健康・医療

ダイアナ元妃もやっていたとされる「腸内洗浄」 浣腸との違いは?美容や健康面でのメリット、注意点について解説

クリニック銀座の施術室
腸内洗浄専門部門で看護師を務める齊藤早苗さんが勤める対馬ルリ子女性ライフクリニック銀座の施術室。女性の看護師が対応する
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「すべての病気は腸から始まる」――医学の父といわれる古代ギリシャのヒポクラテスの言葉だ。加齢で腸の老化が進むと、体調が悪化して肌荒れやむくみ、肥満など見た目も劣化してしまうばかりか、命の危険がある病気のリスクも上がる。腸を若返らせる方法のひとつである腸内洗浄について、詳しく解説する。

ダイアナ元妃も実践 腸の奥まで洗浄

腸トレや腸もみを続けてもなかなか症状が改善しない。そんな人に試してほしいのが、腸内洗浄(コロンハイドロセラピー)だ。クリニックで専用の器具を使い、腸内のデトックスをする。イギリスの故・ダイアナ元妃が美容と健康のために実践していたとも報じられた。

コロンハイドロセラピストで、対馬ルリ子女性ライフクリニック銀座にて腸内洗浄専門部門で看護師を務める齊藤早苗さんが、医療機関で行う腸内洗浄の特徴をほかの方法と比較して解説する。

「腸内に滞留している便を温水で洗い流す方法です。市販の浣腸や病院でのグリセリン浣腸は、溶液は肛門に近いS状結腸あたりの便を排出しますが、腸内洗浄は奥の方の盲腸までお湯が到達するので、多くの老廃物を洗い流すことができます。自分でお尻にお湯を入れる高圧浣腸もあり安価ではありますが、誤って肛門や腸内を傷つけてしまうおそれがあります。クリニックの腸内洗浄ではその心配がないのもメリットです」

お腹に関する悩みや生活習慣に関するカウンセリングをしたうえで、セラピストが約40分かけて施術を行っていく。

「まずベッドの上で左側を下に横向きで寝て、お尻から直腸に、潤滑ゼリーを塗ったスペキュラーという器具を入れます。そこから大腸の奥まで温水を入れていく。全体にお湯を入れるとお腹が膨らむので、その状態でお腹を揺り動かしたり、押し上げたりと腸もみを行います。

ぜん動運動が始まると自然な便意が起こり、自分の腸の動く力を使って排便をします。スペキュラーから伸びている排泄用のチューブを通して、便が外に出ていくという流れです」(齊藤さん・以下同)

食生活の見直しや薬の服用をしても便秘が解消せず、心身に不調を感じて来院する人も多い。

「便秘で長期間悩んでいたり、下剤を毎日のんでいて効かなくなってしまったかたなど、トラブルを解決するために来院されるかたがほとんどです。1回で便秘が解消されなくても、くり返すことで自ら排便ができるようになる。

大腸のぜん動運動と排便反射が改善され、それが日常生活での排便状況の改善にもつながる。症状がそれほどひどくなければ1回で、症状が少し重いかたでも1週間おきに3回続けると、効果を感じられる場合が多いです」

腸は何才からでも健康にできる

高い効果を期待できる一方、齊藤さんは「この腸内洗浄はあくまで補助的な行為であり、大切なのは毎日の生活習慣を整えること」と強調する。カウンセリングでは食生活のアドバイスなど、長期的な改善を促すように努めていると続ける。

「カウンセリングをしていると、朝食を抜いていたり、食事の量が少なくて排便刺激が起こりにくいなど、人によって違う原因が浮き彫りになります。よかれと思って発酵食品をたくさん食べて、お腹がガスで膨らんで悩んでいるかたもいますので、状況に合わせた生活の改善を提案しています。腸内洗浄ですっきりした状態を維持したいというモチベーションがあるので、アドバイスを取り入れるかたは非常に多いです」

自分ではケアできない奥までデトックスできるが、過度な洗浄は腸内環境をかえって乱すことにもなりかねない。また、腸を損傷するなど健康を損なう危険性もあるため、きちんと専門の医療機関で医師の指示のもと施術を受ける必要がある。

腸のイラスト
浣腸と腸内洗浄の違い
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加齢でお腹まわりの筋力が低下し、腸内細菌の数が減り、動きも鈍くなる。不調は増える一方だが、それでも諦めてはいけない。「腸は何才からでも健康にできる」と順天堂大学医学部教授の小林弘幸さんは言う。

「腸は驚くべき回復力と再生力を持っている臓器です。年齢を重ねるとどうしても腸の機能は低下しますが、腸の粘膜を構成する腸管上皮細胞は1〜2週間で新しい細胞に生まれ変わります。腸内環境をよくすれば、何才からでも健康にできる。もう年だからと諦めずに、一日でも早く腸活を始めてください」(小林さん)

今日からできる超「腸若返り」メソッドで、快腸な毎日を送ろう。

※女性セブン2026年5月7・14日号

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