
「若い頃は多少の疲れを感じても、ひと晩寝れば回復する」。その認識が、今や覆されつつある時代が来たようだ。久光製薬がおこなったメディアセミナーで新たにわかった、20代を含む全世代が抱える睡眠事情と、専門医が提唱する“自分でできる”対策について徹底解説する。
「若いから大丈夫」はもう通用しない——スマホ寝不足の実態
獨協医科大学医学部麻酔科学講座主任教授でもあり、日本ペインクリニック学会代表理事を務める山口 重樹さんによると、全世代の4割強が「一晩寝ても疲れが抜けない」と感じており、20代でも3人に1人が同様の感覚を持っているという。
調査データによると、20代の約3割が「首肩の凝り・張り」「眠りの浅さ」「寝つきの悪さ」を実感していることから、若年層は「なんとかなる」と不調を軽視し、対策しないまま悪循環に陥っている可能性があると、山口さんは指摘する。

原因はスマホ。ブルーライトだけでなく筋肉疲労が睡眠に影響する
睡眠をとっても寝た気がしない、疲れがとれないといった睡眠の質の低下は、昨今のスマホ事情が大きく関係している。
若年層だけではなく全世代において、スマホは生活する上で切っても切り離せないという人は多い。本記事の記者もスマホのアラームで目覚めているため、起きる時から寝る直前までスマホが手元にない時間は、ほぼ皆無というのが正直なところ。
この生活事情により、いわゆる「スマホ寝不足」という状態に陥っている人が多いというのだ。

“長時間のスマホの使用が睡眠の質に影響する”と聞くと、スマホの画面から発せられるブルーライトが原因と思いがちだが、それだけではないと山口さんは指摘する。
「スマホをいじると、僧帽筋上部や広背筋など、首・背中の筋肉がずっと収縮し続ける。この筋肉疲労が睡眠の質に影響する大きな要因になっている」(山口さん)
スマホを操作するとき、私たちは無意識のうちに首を前傾させ、肩を緊張させた姿勢を長時間続けている。立っているときも横になっているときも、スマホを触る限り、一定の筋肉への負荷は続くことになるのである。
その結果、「筋肉が疲労・緊張したまま就寝 」→「 眠りが浅い・寝つけない 」→「翌朝も疲れが残る 」→「また一日中スマホを使い続ける」→「さらに筋肉疲労が蓄積」という悪循環が生まれる。
怖いのは、この状態が慢性化すると作業効率の低下・集中力の減退、さらには抑うつ気分など精神的な影響にまで発展するリスクがあることだ。
夏はさらに注意! 睡眠不足が悪化しやすいシーズン
実はスマホ寝不足は、夏になるとさらに深刻化する可能性がある。日本人の平均睡眠時間は国際的に見ても最短水準の約7時間。そこに夏の暑さが加わり、就寝中の環境が悪化することで睡眠時間はさらに短くなるというのだ。

セミナーのトークセッションに登壇したモデルの田久保夏鈴も「春夏秋冬の中で一番夏が疲労を感じる」という。2025年に出産し、一児の母でもある彼女は普段から寝る前に肩回しなど肩甲骨をほぐすなど工夫をしているが、仕事と育児を両立する中ではスマホ・パソコンの使用が長時間になると洩らす。
さらに夏は子どもを連れてプールや海に行くなどアクティブな活動が増えることで夏の疲労感への悩みを吐露。
山口さんによると、夏は一日のエネルギー消費が多いからこそ、翌日への体づくりの意味でも首・肩に蓄積した疲労を和らげるケアが重要という。
「デジタルデトックス」より「夜のセルフケア」を
スマホによって睡眠の質が低下するなら、そもそもPCやスマホを手元から離す「デジタルデトックス」ができれば理想的かもしれない。しかしコミュニケーションツールであり、余暇を楽しむためのツールとしても生活に密着しているスマホが手元にない状況というのは、現実的に難しいこともまた事実。
そこで、日常に無理なく取り入れられる「夜のセルフケア」をしてみるのはいかがだろうか。
「貼るメンテ」をプラスして筋肉疲労を和らげ入眠スイッチを入れる
今回紹介する「貼るメンテ」は入浴・足浴、マッサージ、ストレッチに加えて、身体疲労に外用消炎鎮痛剤を取り入れるというもの。入眠前に外用消炎鎮痛剤を貼ることで、直接的に筋肉にアプローチできるだけでなく、体に「リラックスする時間なんだ」という入眠スイッチを入れることもできる。

入眠前に痛みやこりを感じる部位に外用消炎鎮痛剤を「貼るだけ」なので手軽に取り入れられるセルフケアだが、せっかく貼るのなら効果的な貼り方を覚えておきたい。
特に「スマホ寝不足」では首の後ろから肩・背中に広がる僧帽筋や肩甲骨と背骨の間にある菱形筋をいたわる「八の字貼り(R)」「介の字貼り(R)」が効果的。

菱形筋は猫背や長時間のデスクワークでコリや痛みを感じやすい部位で、スマホを見ることで巻き肩、肩コリを感じやすい場合にもいいという。
また、「貼るメンテ」では自身に合う外用消炎鎮痛剤を選ぶことも大切。筋肉疲労、コリ・軽い痛みであれば第3類医薬品、つらい痛みであれば第2類医薬品を選ぶなど症状の強さで選んだり、特に肩に貼る場合は目立たない半透明フィルムのもの、ストレッチ性のあるものなど、自分に合うものを探してみるのがいいだろう。

公私ともにスマホが欠かせなくなっている自覚がある人は、自分の睡眠の質が下がっていないか、起床後に疲れが残っていることはないかを顧みることが第一歩。
もし「スマホ寝不足」かも……と思い当たる節があるなら、夜のセルフケア「貼るメンテ」を試してみてはどうだろう。
【参考】久光製薬「サロンパス(R)」サイト https://www.salonpas.jp/index.html