ビタミンやミネラルをはじめ体により成分がぎっしり詰まった「はちみつ」。完全栄養食品といわれ、「1日スプーン1杯」で風邪などの予防になるともいわれている。また、飲み物に入れたり、パンやパンケーキ、ヨーグルトに添えたりするのが一般的だが、コクがあってキレのよい甘みは、料理にもぴったりだ。
人類とはちみつの関係は古い。すでに1万年前には人類によって採蜜が始まっていたという説がある。1919年にスペインのアラニア洞窟で発見された新石器時代の岩壁彫刻は人類とはちみつの関係を示す最古の資料とされる。また、養蜂についても、およそ5000年前に粘土製の管状巣箱を用いての養蜂が始められ、巣箱を移動させて蜜を採集する転地養蜂も行われた。
はちみつはビタミン、ミネラル、アミノ酸、酵素、ポリフェノールが豊富に含まれた栄養の宝庫。美容効果も高い。また、はちみつの咳止め効果もよく知られている。ちなみに、そのまま食べる時は、できるだけ空腹時に食べた方が、栄養素の吸収がよいらしい。
家庭料理研究家の松田美智子さんはこう話す。
「『ミツバチが絶滅すると、人類はその後4年で滅ぶ』といわれます。実際、日本ミツバチが絶滅の危機にあるとも。外国製の魅力的なはちみつも各種輸入されていますが、もしも日本ミツバチのものを見つけたら、即、買いです! 安全で純粋な甘みは『おいしい!』のひと言に尽きます」
はちみつの準備
はちみつが固まってしまった場合には、湯煎を。やや熱めのお湯を入れたボウルに、蓋を外したはちみつの瓶をつけ、木製のスプーンや小さめのへらで時々かき混ぜる。結晶が溶けたらお湯から出し、あとは自然に冷めるのを待つ。
『チキンのグリル』の作り方
【1】骨つき鶏もも肉2本は余分な脂を除き、皮全体をフォークで突いておく。
【2】ボウルにすりおろしにんにく小さじ1/2、レモン汁・オリーブ油・フレンチマスタード各大さじ1、塩小さじ1、白こしょう少量を合わせて【1】にすり込む。15分室温に置いて全体にはちみつ大さじ2を塗る。
【3】220℃に予熱したオーブンで、途中上下を返して焼き目が付くまで約20分焼く。皿に盛り、好みでセルフィーユ適量を添える。
『キャロットラペ』の作り方
【1】にんじん中2本は皮をむき、ピーラーで薄く削る。
【2】にんじんに塩をして15分置き、水気をしっかり絞る。ボウルに塩小さじ1/2、はちみつ・オリーブ油各大さじ2、白ワインビネガー大さじ1、白こしょう少量を混ぜる。にんじんを加え、3時間冷蔵庫でマリネする。好みで砕いたくるみの実を散らす。
撮影/鍋島徳恭
※女性セブン2018年6月14日号
【関連する記事をチェック!】
●キャベツは“食べる胃腸薬”。正しい保存法や素材を活かした調理法を解説
●卵はスーパーフード!見栄えがいい「ゆで卵」の作り方伝授
●旬のレモンでダイエット!さっぱりおいしい「オイルサーディンとまいたけのレモン寿司」
●卵は完全栄養食品!卵焼きとプレーンオムレツの作り方を解説
●【便秘改善レシピ】食物繊維とオリゴ糖が腸を整える「しめじのマリネ」