総菜やテイクアウトで人気の揚げ物。太りたくないからと、食べたい気持ちを抑えて敬遠してしまう人も多いのでは? 揚げ物にも、太りにくいものとそうでないものがあることを、管理栄養士の菊池真由子さんに教えてもらいました。
たんぱく質やビタミンを含むことがカギ
「お総菜のテイクアウトやデリバリーでも揚げ物人気は高いようですが、ダイエッターは手を出しづらいですよね。揚げ物ですから当然カロリーは高いのですが、選び方によってはカロリーを抑えられるうえ、食べたあとの代謝を上げてくれるものもあります」(菊池さん・以下同)
鶏肉は低脂肪高たんぱくのダイエット食材
太りにくいのは、たんぱく質やビタミン類を豊富に含む肉や魚介です。
「たとえば、揚げ物としてよく食べられるフライドチキンの鶏肉は、低脂肪高たんぱくでダイエット食材としても知られています。たんぱく質は糖質や脂肪に比べて脂肪になりづらい。また、食べたあとのカロリーを体温として発散してくれるたんぱく質が豊富なうえ、糖質や脂肪の燃焼を促進するビタミンB群も多く含んでいます。
また、カキフライに使われるかきも、低糖質、低脂肪で揚げても高脂肪になりにくく、炭水化物、脂肪、たんぱく質の分解を助ける働きのあるミネラルが豊富です」
太りやすい揚げ物は?
「一方、太りやすい揚げ物はポテトフライです。一般的な大きさのフライドチキン(1個)252Kcal(カロリーは菊池さんの著書『食べて、やせる! おうちdeダイエット』より、以下同)に対してフライドポテト(1人分)は392kcal。フライドチキンの約1.5倍もカロリーが高いですね。
糖質の多いじゃがいもは、もともとカロリー高めですが、ほかにも太る理由があります。それは、糖質が脂肪に変わりやすい性質を持っているということ。困ったことに、食べれば食べただけ太る要素を増やしてしまいます」
クリームクロッケに要注意!
ポテトフライと同様に太りやすいのがクリームコロッケ。
「クリームコロッケは、その名の通りクリームがはいっていますから、クリームの乳脂肪と揚げ油のダブルで高脂肪になってしまいます。また、鶏肉やかきと違い、たんぱく質、ビタミンやミネラルなどの“やせる栄養素”がほとんど含まれていません。
ポテトフライやクリームコロッケを食べるときは、量を控えめにする、1日の食事の中でカロリー調整する、翌日の食事の量を減らす、など1日や1週間で考えてプラマイゼロになるような食べ方をするのがベター」
菊池さんによれば、食べたいものを我慢すると、かえってストレスがたまりドカ食いに走ってしまうこともあるといいます。ダイエット中でも食べ方を工夫して罪悪感なく食べましょう!
◆教えてくれたのは:管理栄養士・菊池真由子さん
管理栄養士。健康運動指導士。NR・サプリメントアドバイザー。日本オンラインカウンセリング協会認定上級オンラインカウンセラー。大阪大学健康体育部(現・保健センター)、阪神タイガース、国立循環器病センター集団検診部(現・予防検診部)を経て、厚生労働省認定健康増進施設などで栄養アドバイザーを務める。ダイエットや生活習慣病の予防対策など、のべ1万人の栄養指導に携わる。新刊『食べて、やせる! おうちdeダイエット』(三笠書房・以下同)が2.5万部超えのヒット。10万部超えの『食べても食べても太らない法』などダイエットや美容に役立つ食事について解説した本がベストセラーに。https://www.diet-class.com/
取材・文/佐々木めぐみ