帽子は上手に取り入れればこなれ感を演出してくれたり、いつものコーディネートを新鮮にしてくれたりするアイテムですが、かぶり慣れていないとなんかしっくりこないもの。そこで、これから帽子を取り入れてみたいという人にもおすすめの帽子の選び方やコーディネートのコツをパーソナルスタイリストの杉山律子さんに教えてもらいました。
帽子は難易度の高いファッションアイテム?
近年ドレンドが続いているバケットハットをはじめ、帽子をファッションに取り入れたいと思っている人も多いはず。でも、「帽子は着こなし力に加えて、顔や頭の形も影響するので、ファッション小物の中でも難しいアイテムのひとつです」と杉山さん。
「まず近頃人気のバケットハットですが、正直、難易度が高いアイテムです。帽子は日よけや寒さ対策として考える人もいますが、バケットハットはおしゃれアイテムと捉え、トータルコーディネートをしないと素敵に見えません。
次に難しいのがニット帽。ニット帽は顔や頭の形、雰囲気なども重要で、似合う似合わないがはっきり出てしまいます。ニット帽を着こなせる人は意外と少ないので、アラフィフなら特に、安易に手を出してはいけないアイテムだと思います」(杉山さん・以下同)
大人女性には「ベレー帽」が断然取り入れやすい
では、大人女性に似合う帽子はどんなデザインなのでしょうか。杉山さんによると、おすすめはベレー帽。
「ベレー帽は顔とのバランスが取りやすく、いちばん取り入れやすいと思います」
ベレー帽の基本的なかぶり方は次の3ステップ
【1】かぶり口に両手を入れて、指で縁を広げる
【2】ベレー帽を頭に入れ、後ろに流すようにしっかりかぶる
【3】かぶった深さや傾きなどを整える
「ベレー帽はかぶる深さや傾きによって、または髪型、前髪の有無などによってかぶり方がさまざまです。ちょっとした違いで印象がガラリと変わってしまうので、鏡の前で似合うかぶり方を研究しましょう」
帽子の色は洋服にあるベースカラーのひとつと合わせ、全身を3色以内に
ベレー帽はどんな色を選んだらいいのか、どんなファッションと合わせたらいいのか、帽子をかぶり慣れていない人にとっては意外とわからないもの。
「緑のニットを着たから帽子も緑色を選ぶのはNG。アウターや洋服のどこかに使われているベースカラーのひとつと合わせるとなじみやすいですよ。ベースカラーは、白、黒、ネイビー、グレー、ベージュ、トープ、カーキで、コーディネートの基本になる色です。
例えばベージュのニットを着ているのに、グレーの帽子をかぶると色味が増えて、コーディネートのバランスが難しくなってしまいます。ニットがベージュなら帽子もベージュを合わせるとまとまります。
コーディネートは全身を3色以内でまとめるとすっきりまとまるので、帽子をプラスしたときもそのルールは守ると失敗しません」