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薄井シンシアさん流「仕事の時短術」、コミュニケーションを効率化するための質問のテクニック

薄井シンシア
薄井シンシアさん流「仕事の時短術」、コミュニケーションを効率化するための質問のテクニックとは?
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17年間の専業主婦を経て、47歳から就職活動を再スタート。薄井シンシアさん(64歳)は電話受付のアルバイトや外資系ホテルの社長などを経て、2022年秋に63歳で外資系企業の正社員となりました。そんなシンシアさんが、効率よく働くために意識していることとは? 全3回にわたってご紹介する「シンシア流仕事術」の1回目は、コミュニケーションの時間短縮法を聞きました。

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「選択肢を示さない質問は大嫌い」

営業の仕事で一番時間がかかるのは、相手とのコミュニケーションです。だから、その時間を短くすることが効率化につながります。

私は相手が「イエス」か「ノー」で答えられない「オープンエンデットクエスチョン(相手に選択肢を示さない質問)」が大嫌い。質問をするときは、常に具体的な選択肢を並べます。

私はホテル業界で働いていたこともあるので、その経験から話します。例えばホテルの営業担当をしていて、宿泊の予約が入ったとします。お客さまに「どんな部屋がいいですか?」と聞くと、相手はどんな部屋があるかわからないから「どんな部屋があるんですか?」と聞き返しますよね。そういう無駄な会話はしません。「うちのホテルにはA・B・Cという部屋があります。どの部屋がいいですか?」とたずねます。

「会合を開きたい」という予約が入れば、まず「宿泊は伴いますか?」とたずねます。「宿泊はしない」と言われたら、「どんな会議を想定していますか?」と相手の希望をすべて聞き出した上で、「A・B・Cのオプションがあるので、この中から選んでもらえますか?」と具体的に内容を詰めていきます。

スクール式? シアター式? 島スタイル?

会議の人数を聞くだけでは、イメージが湧きません。「座席は、すべての人に机が必要な『スクール形式』ですか? 椅子だけを並べる『シアター形式』ですか? 座席と机の組み合わせをつくる『島スタイル』ですか?」と、レイアウトも同時に確認します。

薄井シンシアさん
すべて事前に確認をすることで効率化を意識
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「飲食を伴いますか? 伴いませんか?」「お酒はいりますか? いりませんか?」とも聞きます。もし午前9時から午後5時までの会議だったら「朝食はいりますか?」「昼食はいりますか?」「コーヒーと紅茶は会場に置いてありますが、そのほかにリフレッシュメントで欲しいものはありますか?」とも聞きます。会議の中で必要な物は決まっているから、いっぺんに聞いたほうが早いでしょう?

明確な答えが欲しければ、質問を工夫する

お客様に「飲食を頼めますか?」と聞かれたときも、「はい」だけでは終わらせません。だって相手から「どんなものがあるんですか?」と聞かれるに決まっています。そう聞かれる前にメニューを見せて「うちのホテルで準備できるものは、これです」と答えます。もし、その中に希望の商品が無ければ、お客さまから「〇〇は、ありますか?」と聞いてきます。そこで「〇〇もできます」と答えます。ホテルの定番メニューを先に見せれば、お互いのイメージを早く形にできるので時間の節約になります。

明確な答えが欲しいなら、質問に工夫が必要なんです。ホテルでサービスできるものって限られているじゃないですか。だから私は曖昧な「オープンエンデッドクエスチョン」をしません。

たたき台は相手の時間の節約にもなる

私は「たたき台」が好きなんですよ。たたき台が無いまま会議に入ると議題があちこちに飛ぶでしょう? 特に海外のお客さまを相手にするときは、時差もあるので時間短縮を意識します。

「たたき台」を出せば話し合いが具体的に進むし、その中に相手の希望が無いときも、相手の要求を具体化しやすい。相手の要望を素早く把握することは、相手の時間の節約にもなります。

薄井シンシア
時間の節約を考える
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私はお客さまに限らず、同僚にも友人にも、相手の要望を正確に把握できるような質問をするように考えています。