アラフィフからの大人ごはんを紹介している、料理ブロガーで料理研究家の井上かなえさんのレシピ本『野菜たっぷり! 夫婦ふたりの簡単大人ごはん』(扶桑社ムック)。ヘルシーで野菜たっぷり、調理方法と味つけはごくシンプルなレシピばかり。同書から「ふわふわ食感・ひき肉のお好み焼き」と「パプリカとひじきのマリネ」のレシピを紹介します。
外はカリッ、中はふわっと軽い食感「ふわふわ食感・ひき肉のお好み焼き」レシピ
食材の水分を生かして、水なしで仕上げる無水お好み焼き。粉を水で溶かないのでグルテンが出ず、外はカリッ、中はキャベツの歯ざわりが生きたふわっと軽い食感に。「おかず」っぽいお好み焼きです。
「ひき肉料理には、野菜をたっぷり混ぜ込みます。私は『野菜のつなぎにひき肉を使っている』くらいをイメージしています。すると、野菜の水分が肉だねをジューシーにしてくれて、見た目よりもフワッと軽い食感に仕上がり、大人の胃にも優しくなります」(井上さん・以下同)
《材料》(2人分)
合いびき肉…100g キャベツ(5mm角に切る)…1/4個(300g) 【A】[薄力粉…大さじ4 卵…2個 マヨネーズ…大さじ2] 米油(なければサラダ油)…小さじ2 【B】[お好み焼きソース、青のり、かつお節(各好みで)…各適量]
《作り方》
【1】ボウルにひき肉、キャベツ、【A】を入れ、スプーンで混ぜる。
【2】フライパンにサラダ油をひき、やや弱めの中火にかけ、【1】の半量を流し入れる。厚みが均一になるように円形に整えながら、直径20cmくらいに広げる。
【3】ふたをして5分ほど蒸し焼きにし、裏返して再びふたをしてさらに5分蒸し焼きにする。同様にもう1枚も焼く。
【4】器に盛り、好みで【B】をトッピングする。
「キャベツを細かく切ると、ほどよく空気を含んでふわふわ食感に仕上がります」
甘じょっぱくない、洋風のひじきが新鮮「パプリカとひじきのマリネ」
野菜と栄養たっぷりのひじきを合わせてマリネ仕立てに。ツナのうまみとパプリカの甘みに、粒マスタードをきかせました。甘じょっぱくない、洋風のひじきが新鮮です。保存期間の目安は冷蔵で5日間。
「忙しい日でも野菜を欠かさず食べるためには、やっぱり作りおきが便利。お弁当にも夕食にも使える野菜の副菜を冷蔵庫にストックしています。挫折しないために『作るのは週末、かける時間は全部で30分』、『分量は2人で1~2回分』『1品ずつに使う食材を少なく』をマイルールに。無理なく長続きできる秘訣です」
《材料》(2人分)
ツナ缶(オイル漬け)…小1缶(70g) 芽ひじき(乾燥・水戻し不要タイプ)…10g 赤パプリカ(薄切り)…1個(150g) 玉ねぎ(薄切り)…1/2個(100g) オリーブオイル…大さじ 水…100ml 酢…大さじ2 粒マスタード…小さじ2 塩…小さじ1/2
《作り方》
【1】鍋に玉ねぎ、パプリカを入れてオリーブオイルを回しかけ、中火で炒める。全体に油が回ったら芽ひじき、ツナ(缶汁ごと)と分量の水を加え、弱火で5分ほど煮る。
【2】火を止めて、【A】を加えて混ぜる。
「パプリカは多くのビタミンCのほか、カリウムやβ-カロテンを含む優秀食材。疲労回復や美容に役立ちます。水戻ししたひじきを使う場合は水100mlを省き、そのまま工程【2】へ」
◆教えてくれたのは:料理ブロガー・井上かなえさん
料理ブロガー、料理研究家、野菜ソムリエ。1972年広島県生まれ、兵庫県在住。てんきち母ちゃん名義で2005年にスタートした、3人の子供たちのリアルな日常と日々のごはんを綴ったブログ『母ちゃんちの晩御飯とどたばた日記』はライブドアブログで2018年に殿堂入りし、レジェンドブログに。累計48万部のベストセラーとなった『てんきち母ちゃんの毎日ごはん』シリーズ(宝島社刊)や、累計15万部の『てんきち母ちゃんの朝10分、あるものだけでほめられ弁当』シリーズ(文藝春秋刊)など、著書累計80万部を突破。https://inoue-kanae.blog.jp/