
2023年10月29日、東京都府中市の東京競馬場で行われた秋の天皇賞を、天皇皇后両陛下が観戦されました。雅子さまにとって、初めてのご観戦。この日、雅子さまがお召しになっていたのはワインレッドのパンツスーツでした。ワインレッドやボルドーのセットアップは、雅子さまの定番コーデの一つ。今回は、雅子さまの着こなし術を紹介します。

季節感があるワンレッドのスーツでレースをご観戦
上皇ご夫妻が2012年10月に観戦して以来、11年ぶりとなる「天覧競馬」。スタンドの貴賓室バルコニーから観戦された両陛下。そのお姿に観衆から大きな拍手と歓声が上がり、お二人は笑顔で手を振られました。

ルメール騎手がレース後のウイニングランで、馬に乗ったまま、両陛下に向かって深くお辞儀をすると、拍手を送られたお二人。
雅子さまはパンツスーツと同じカラーの手袋とバッグを手にされていました。ワンレッドやボルドーのスーツは、季節感が感じられ、温かみがあります。女性らしさと上品さを兼ね備えているので、フォーマルな場に相応しい色です。







動物がお好きな雅子さまにぴったりなセットアップ
2018年11月、第42回全国育樹祭に出席された際にもボルドーカラーのセットアップを選ばれていました。





襟や袖口が犬柄のシルク生地になっているスーツは、雅子さまのお気に入りの一着。顔周りにプリント生地があることで、より明るい印象になります。動物好きでも知られる雅子さまにぴったりなセットアップです。
1997年11月の地方ご公務でも同じスーツをお召しになっています。このときは同じ犬柄のリボンが付いた帽子をかぶられていました。



ツヤがある素材でメリハリと華やかさを演出
2022年12月、障害者福祉に尽力した個人や団体などを表彰する式典に出席された際にお召しになっていたのは、以前から愛用されている一着。





ジャケットの襟や袖口が光沢感のあるサテン素材になっているデザインで、チェック柄の刺繍が施されています。全身を同じ色にすると、のっぺりしがちですが、サテンのツヤ感がメリハリを与え、さらに華やかさを演出します。
くるみボタンがついたインナーも同じカラー。帽子をかぶられる際には、同じサテン生地のリボンが使われているものを選ばれるので、全体的にまとまり感があるコーディネートになります。





表情豊かなベルベット素材で気品溢れるスタイル
1999年12月、ヨルダンのラーニア王妃を迎えられた際に、襟元とポケットに異素材のデザインがあしらわれた、ベルベット素材のセットアップをお召しになっていました。

表情豊かなベルベットは高級感がある生地。華やかさもありながら、上品な印象になります。帽子や手袋など小物をプラスすることでドレッシー感も演出されていました。

ホワイトのインナーでスタイルアップ 手首を見せて軽やかな雰囲気に
2020年2月に「『水と文化』国際シンポジウム―水の遺跡から地域の発展を考える―」に出席された際は、スーツではなく、バッグやグローブ、パンプスをベルベット素材にされていました。






全身をボルドーにすると重たく見えることもありますが、雅子さまのように、袖口が折り返しのデザインになっているものを選ぶなど、少し手首を見せることで、軽やかな印象を与えることができます。
そして、ホワイトのブラウスとパールのロングネックレスが、抜け感をプラス。さらに上半身のアクセントになるので、目線を上に誘導することができ、スタイルアップも叶います。
シンプルなスーツには帽子やアクセサリーで華やかに
2017年12月、平成29年度「障害者週間」関係表彰式にご出席の際は、シンプルなデザインのスーツと帽子を合わせ、ワントーンコーディネートを完成されています。



襟や裾部分にプリントや装飾はありませんが、ボルドーカラーと相性のいい白いパールと、胸元のブローチが華やかな雰囲気に。また、帽子に施されたリボンのドレープもエレガントな印象にしています。
過去に何度もワインレッド、ボルドーのワントーンコーディネートをお召しになっていますが、全身を同じ色に統一する際に、サテンやベルベットなど、素材の違う生地やアイテムをどこかに取り入れ、メリハリを作ることが雅子さま流のテクニックのようです。
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