毎日のみそ汁が若々しい体を保つカギ
必須アミノ酸が豊富という話があった、みそ。富永さんは、1日の食習慣の中にみそ汁を必ず盛り込んでほしいと話します。
「みそは大豆由来の良質なたんぱく質を筆頭に、糖質や脂質の3大栄養素だけでなく、ビタミンB群やビタミンE、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛などのミネラル、食物繊維などを含む食材の優等生。しかも発酵しているので、たんぱく質や糖質などの栄養素が吸収しやすいアミノ酸やブドウ糖に分解されているのもありがたい点です」
具材に関しては、好みでいいとのことですが、血流という点にスポットを当てると、朝にはしじみ、夜には豆腐のみそ汁がいいのだそうです。
朝にしじみのみそ汁がいい理由
肝臓を助ける力のあるオルニチンを含み、二日酔いに効くことで有名なしじみは、ビタミンB2が豊富で造血作用も期待できるといいます。
「そして、ビタミンB2は水溶性なのでみそ汁にして摂ると吸収効率が高く、貧血を防いで血液が酸素を運ぶ運搬力も向上させてくれます」
造血作用によって血流がよくなり、動き出した筋肉へ栄養と酸素をしっかり運びこんでくれるため、朝に食べるのがとくにおすすめ。しじみは冷凍保存すれば、手軽に調理しやすいので、ぜひ朝食に取り入れてみてください。
夜に豆腐のみそ汁でストレス軽減
そして、富永さんが夜に豆腐のみそ汁を推奨する理由は、沈静化作用が期待できるセロトニンを作るのに欠かせない、トリプトファンというアミノ酸を多く含んでいるから。
「精神的な疲れを感じた日、落ち込んだ日の締めくくりに温かい豆腐のみそ汁を飲んで、ほとする。精神的なストレスは活性酸素を活性化させ、細胞の老化を早めます。『若々しさを保つ』という意味でも、疲れた夜は豆腐のみそ汁です」
高血圧でもみそ汁を飲んでOK
「高血圧の人はみそ汁を控えるようにしがち」と富永さんはいいますが、「日本高血圧学会総会においてみそ汁の摂取頻度と血圧の間に関係性は認められないこと、また1日1杯程度のみそ汁のある食生活が、『血管年齢を10歳程度改善する』傾向があることが発表されています」と続けます。