健康・医療

血流をよくして健康な体を目指す食習慣 コーヒーはドリップよりインスタントがいい理由って?【医師解説】

コーヒーを飲むならインスタントの方がいい理由

ビタミンCとビタミンEの抗酸化作用のメリットが得られる緑茶が水分補給にいいと話す富永さんですが、コーヒーを飲むことにもよい点はあるといいます。

「コーヒーには血栓を溶かす作用があり、国立がん研究センターの研究でも『1日1杯のコーヒーを飲むと脳梗塞の発症リスクが低くなる』ことがわかっています」

また、富永さんはドリップコーヒーには含まれておらず、インスタントコーヒーに含まれている栄養素があることから、血流をよくすることをふまえて飲むのならインスタントコーヒーがおすすめだと話します。

その栄養素とは、マグネシウムです。コーヒー豆にはマグネシウムが豊富に含まれていますが、粉末にマグネシウムが含まれるインスタントコーヒーと違い、ドリップコーヒーの場合はマグネシウムがカスとともにフィルターに残ってしまうそうです。

ホットコーヒー
インスタントコーヒーからマグネシウムを摂ることができる(Ph/photoAC)
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「マグネシウムは、血流に働く微小ミネラルで血圧を正常に保つ補助となっています。不足すると、体内の多くの酵素が働かなくなり、動脈硬化や心筋梗塞を引き起こす原因に」

ただし、カフェイン中毒にならないために、コーヒーは1日2杯までにするのがベター。眠れなくなることもあるので、夕方以降に飲むのは避けた方がいいそうです。

「朝はカフェインの効能を狙って着付けに1杯、午後のティータイムではリラックスしながらマグネシウムを補給する1杯がいいでしょう」

◆教えてくれた人:医師・富永喜代さん

白衣を着た女性
医師の富永喜代さん
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とみなが・きよ。富永ペインクリニック院長。医学博士。日本麻酔科学会認定麻酔科指導医。呼吸と循環、血液コントロールのスペシャリストとして、全身の病気と血流について豊富な知識を有する。聖隷浜松病院などで麻酔科医としてのキャリアを積み上げ、臨床麻酔実績は2万人超。2008年に愛媛県松山市で開業。YouTubeチャンネルは登録者数25万、オンラインサロンは会員数1万5000人を超え、SNS総フォロワー数は39万人。NHK『おはよう日本』、TBS『中居正広の金曜日のスマたちへ』などメディア出演も多数。著書に『血流がすべて 血流コントロールの名医が教える わずか1分でできる「すごい血流改善法」』(アスコム)など、著書累計95万部のベストセラー作家である。

「1分間血流アップ体操」考案者で、『血流がすべて』(アスコム)の書影

「1分間血流アップ体操」考案者で、『血流がすべて』(アスコム)

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