寒くなると体が縮こまるなどして肩コリを感じやすくなる人もいるでしょう。でも、マッサージを受けに行きたくても忙しくてなかなか行けない…。そんなときのお助けグッズとして、肩コリを改善してくれる家電製品が出てきています。どのような製品があり、購入や使用の際には何に注意したらよいのでしょうか。家電ライターの田中真紀子さんに教えてもらいました。
話題の肩コリ改善家電は種類豊富
田中さんによると、肩コリ改善をうたう家電はかなり昔からあるそう。代表的なものから、最近話題の製品まで挙げてもらいました。
血行促進効果が期待できる「低周波治療器」
まず代表的なのが低周波治療器。
「低周波の電流を流したり止めたりすることで、皮膚表面の筋肉を収縮・弛緩させ、血行促進効果が期待できます。そもそも肩コリは筋肉が硬くなって血行が悪くなり、老廃物が溜まったり栄養が不足したりして起こると言われています。そこで、低周波治療器による肩コリ改善効果が期待できるというわけです。
低周波治療器は、ピリピリした痛みが苦手という人も多いですが、最近は皮膚表面のピリピリ感を抑えたものが増えています。また水分を通して通電するため、従来は粘着ジェルパッドを使用するものが多く、ベタついて汚れたり、交換が必要なのが面倒で使わなくなるケースもありました。しかし、最近は水洗いすれば交換不要のものも増え、使いやすくなってきています」(田中さん・以下同)
パワフルに筋肉をもみほぐす「もみ玉マッサージャー」
また、もみ玉でもみほぐすマッサージャーも昔から愛用者が多いアイテム。
「これらの進化ポイントとしては、もみ玉の動きがより複雑に、かつパワフルになり、しっかり筋肉がもみほぐせるようになったこと。中にはコードレスで、場所を選ばず使えるものもあります。ただし、肩に背負うタイプは重量感があって重いと感じる人、またマッサージャーはもみ返しが強く出る人もいますので、弱モードから始めてみるなど注意が必要です」
血管を拡張してコリをほぐす「血管高周波治療器」
そして最近話題になっているのは、高周波治療器。
「従来からある低周波治療器は、周波数が低く、前述のように皮膚表面の筋肉を動かしてコリをほぐす働きがありますが、高周波はより深い部分にまで電流が届き、血管を拡張してコリをほぐします。低周波特有のピリピリ感はなく、長時間装着できます」
そのほか電気による温熱効果で、血行を促進するものもあるそう。
「肩コリ改善が期待できるアイテムも多様化し、より使いやすくなっていると感じます」と、田中さんは話します。
厚労省で認証されている医療機器かどうか要確認
一方で、注意点も。
「肩コリ改善アイテムには、厚生労働省によって医療機器と認証されたものと、そうでないものがあります。認証されていなくても、医療機器同等の効果が期待できるものもありますが、最近は多くの類似品が出回っていますので、医療機器であるかを確認すると、安心です」
肩コリ改善の実感度が大きいのは?
気になるのが、効果の実感度。肩コリが改善された、生活・仕事の質が上がったという声はどれほどあるのでしょうか。
「その場でコリがほぐされる実感ができるのは、やはりネックマッサージャーですね。“イタ気持ちよさ”が体感でき、使用後も筋肉がほぐれたのを実感できるので、1日の終わりに欠かせないという人も多いです。
また、圧倒的多数の『使ってよかった』という声を聞くのは、高周波治療器です。高周波治療器は、刺激が一切ないので、最初は『本当に効いているのか』と不安になりますが、使い続けるうちに、『コリを感じなくなった』、『体がラクになった』と絶賛する声をよく聞きます。パナソニックの高周波治療器『コリコラン』は発売から6年経ちますが、生活の質が上がったという声も多く、逆に肩コリが与える日常への影響は大きいと感じさせられています」
というわけで、田中さんが今注目している製品は、次の2点。