
4月から日本赤十字社に嘱託職員として就職される天皇皇后両陛下の長女・愛子さまは文才があることでも知られ、幼い頃から高い文章力が注目を集めてきました。今回は、これまで話題を集めた愛子さまの卒業文集に寄せられた作文やレポートを紹介します。
大学3年間はほぼオンライン授業 ラスト1年間は大学で資料を集めて卒業論文をご執筆
学習院大学を3月に卒業される愛子さまが、2023年12月20日に卒業論文を提出されました。タイトルは明らかにされていませんが、卒業論文のテーマは「中世の和歌」についてで、A4サイズで数十ページが提出されたそうです。
2020年に学習院大学文学部に進学されるも、新型コロナウイルスの感染対策のため、通学を控え、入学からの3年間は、ほぼオンライン授業を受けられていました。2023年4月から通学をスタートし、キャンパスに登校された際、「実際に通学できるようになってよかったですね」という報道陣の問いかけに「大学最後の1年間、この緑豊かなキャンパスで良い学びができましたらと思っております」とお話しされました。
日本語日本文学科で日本文学などについて学ばれ、大学の学科の書庫や閲覧室などで資料を集めながら卒業論文を執筆されたと報じられました。最後の1年間は、充実したキャンパスライフが送れたようです。











7年前の卒業文集を雅子さまが和歌に
2017年3月、学習院女子中等科の卒業文集では、修学旅行で原爆ドームや広島平和記念資料館へ訪れた際に感じたことを綴った「世界の平和を願って」というタイトルの作文を書かれた愛子さま。
作文の文末では、《唯一の被爆国に生まれた私たち日本人は、自分の目で見て、感じたことを世界に広く発信していく必要があると思う。「平和」は、人任せにするのではなく、一人ひとりの思いや責任ある行動で築きあげていくものだから。
「平和」についてさらに考えを深めたいときは、また広島を訪れたい。きっと答えの手がかりが何か見つかるだろう。そして、いつか、そう遠くない将来に、核兵器のない世の中が実現し、広島の「平和の灯」の灯が消されることを心から願っている。》と綴られました。





2024年1月、新春恒例の皇室行事である「歌会始の儀」で、皇后雅子さまが「世界の平和を願って」を書かれた愛子さまについて詠まれました。
《広島をはじめて訪(と)ひて 平和への深き念(おも)ひを吾子(あこ)は綴れり》
「吾子(あこ)」は我が子という意味で、愛子さまを指し、「綴れり」は卒業文集の作文を指しています。平和の大切さに対する思いが、次世代に、将来にわたって受け継がれていくことを願われ、詠まれました。7年越しに雅子さまが和歌として作文について詠まれたのは、もうすぐ就職される愛子さまのご成長に思いをはせたからかもしれません。



小学生の卒業文集では動物愛を綴られた
学習院初等科を卒業された際には、「犬や猫と暮らす楽しみ」と「動物たちの大切な命」という作文を綴られています。
「犬や猫と暮らす楽しみ」は可愛がられているペットとの暮らしについて書いています。
《私は、飼っている犬や猫と過ごす時が、一日の中で心が和む楽しい時間です》と書き出された文章は、保護犬の愛犬・由莉との微笑ましい日々が綴られています。その一部は以下のようなものです。
《成犬となった今も、子犬の時と同じように、家族が帰って来ると、しっぽを振りながらおもちゃをくわえて走り周り、喜びを表現しようとしています。》
《特に由莉は出された指示に従う時には、得意そうに目を輝かせてこちらを見て、とても可愛いです。》






そして「動物たちの大切な命」では保護犬と保護猫について書いています(以下は一部抜粋)。
《私の家では、犬を一頭と猫を二頭飼っています。みんな保護された動物です。前に飼っていた二頭の犬も保護された犬でしたが、どのペットも、可愛がって育てたらとても大切な家族の一員になりました。動物がいることで癒されたり、楽しい会話が生まれたりして、人と動物との絆は素晴らしいものだと実感しています。私が飼っている犬は、病院に入院している子供たちを訪問するボランティア活動に参加し、闘病中の子供たちにもとても喜ばれているそうです。》
社会福祉に携わる日本赤十字社は、世界平和や動物の幸せを願う優しいお人柄の愛子さまにぴったりの就職先といえそうです。



































●【愛子さまが日赤に就職へ】天皇ご一家と日本赤十字社の深い関わり 美智子さまと雅子さまの感動的な場面や愛子さまの初めての供花も