7年前の卒業文集を雅子さまが和歌に
2017年3月、学習院女子中等科の卒業文集では、修学旅行で原爆ドームや広島平和記念資料館へ訪れた際に感じたことを綴った「世界の平和を願って」というタイトルの作文を書かれた愛子さま。
作文の文末では、《唯一の被爆国に生まれた私たち日本人は、自分の目で見て、感じたことを世界に広く発信していく必要があると思う。「平和」は、人任せにするのではなく、一人ひとりの思いや責任ある行動で築きあげていくものだから。
「平和」についてさらに考えを深めたいときは、また広島を訪れたい。きっと答えの手がかりが何か見つかるだろう。そして、いつか、そう遠くない将来に、核兵器のない世の中が実現し、広島の「平和の灯」の灯が消されることを心から願っている。》と綴られました。
2024年1月、新春恒例の皇室行事である「歌会始の儀」で、皇后雅子さまが「世界の平和を願って」を書かれた愛子さまについて詠まれました。
《広島をはじめて訪(と)ひて 平和への深き念(おも)ひを吾子(あこ)は綴れり》
「吾子(あこ)」は我が子という意味で、愛子さまを指し、「綴れり」は卒業文集の作文を指しています。平和の大切さに対する思いが、次世代に、将来にわたって受け継がれていくことを願われ、詠まれました。7年越しに雅子さまが和歌として作文について詠まれたのは、もうすぐ就職される愛子さまのご成長に思いをはせたからかもしれません。