毎月かかる固定費のスマホ代。仕方のない出費とあきらめていませんか? 大手キャリアの料金プランでは毎月のスマホ代が数千円から1万円超えとなることも珍しくないですが、格安SIMの料金プランなら1000円台におさえることもできます。格安SIMへの乗り換えとスマホ代をおさえるためのポイントについて、節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんに詳しく教えてもらいました。
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格安SIMとは
格安SIMとは、docomoやauといった大手通信会社(MNO)から回線を借り受けて、仮想移動体通信事業者(MVNO)が提供しているSIMカードサービスのことです。こうした事業者は自ら回線を持つ必要や、店舗を持たないためコストが抑えられ、安価なサービスにつながっています。代表的な事業者として、mineoやIIJmioなどがあります。
ただ最近では、ワイモバイルやUQモバイルといった、低価格を売りに提供している大手キャリアのサブブランドや、ahamoやPovoといった大手キャリアの新料金プランもありますので、自分にあった事業者を選ぶとよいでしょう。
格安SIMは提供しているプランの通信容量が少なかったり、大手キャリアの通信回線を間借りしていることで、時間帯によってつながりにくいことがあったりするなどのデメリットもありますが、基本的に大手キャリアよりも安い料金で、スマホを使うことができる点が魅力です。
格安SIMなら通信料金が1000円台に
例えば、大手キャリアであるauでは、使い放題プランが税込4928円(https://www.au.com/mobile/charge/)ですが、格安SIMのmineoなら音声通信ありの通信容量1GBプランが税込1298円、5GBプランが1518円(https://mineo.jp/price/)。このケースでは、格安SIMにするだけで毎月3000円程度安くなる計算です。
さらに、端末も中古のものを購入すれば、より一層スマホ代をおさえることができます。ただし、中古のスマホの場合OS(オペレーティングシステム)のアップデートのサポート期間が短いものもあるので、比較的サポートの期間が長いiPhoneのなるべく新しいタイプの機種を選ぶのも一案です。
通信容量が少なくても家にWi-Fiがあれば問題ないことも
格安SIMでは通信容量の少なさが気になるかもしれませんが、家にネット回線が引かれており、Wi-Fiの通信環境があれば、自宅はWi-Fi接続をして、外出時のみ事業者の通信回線を使い分けることで、意外と少ない通信容量で十分な場合も多くあります。
外ではあらかじめスマホにダウンロードしておいた動画コンテンツなどを楽しみ、家の中では通信容量を使うコンテンツを楽しむ、といった使い分けをすればさらに通信容量を節約できます。
毎月どの程度通信容量を使っているのか一度チェックし、自分の使用量に合わせたプランを選ぶといいでしょう。
ケースやフィルムでスマホの故障防止
いくら普段のスマホ代をおさえていても、壊れて買い替えとなると数万円の出費になってしまいます。スマホを落とした時の衝撃などを軽減してくれるスマホケースや液晶の保護フィルムは、画面が割れたり、端末が壊れたりするリスクを減らすことができます。
保護フィルムやスマホケースは1000〜2000円ほどの出費で済むので、もし現在何もしていないのであれば早めにつけることをおすすめします。
日ごろからバックアップを取っておく
ケースやフィルムで端末を保護するのと同時に、日ごろからデータのバックアップも取っておくのがおすすめ。水没などで壊れた場合、端末が起動せず、データを移行できないこともあります。iPhoneであれば、iCloudなどを使って簡単にバックアップを取ることができます。
いざというときの保険も選択肢
いざというときのため、修理代金を保障してくれるスマホの保険に入っておくのもおすすめです。スマホの契約時しか入れない保険もありますが、途中から入れる保険も増えています。安いプランだと月額200円から加入でき(https://www.mysurance.co.jp/service/sumaho-hoken/)、月額700円で3台まで加入できる保険もあります(https://mobile-hoken.com)。
新電力の契約プランに保険が付いていることもある
契約をしている新電力の契約プランに、スマホの保険が付帯されていることもあります。後から付帯されていることを知ったけれど必要な書類や画像が足りずに請求ができなかったことにならないよう、現在契約をしているサービスの確認してみてはいかがでしょうか。
◆教えてくれたのは:節約アドバイザー・丸山晴美さん
節約アドバイザー。ファイナンシャルプランナー。22歳で節約に目覚め、1年間で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニの店長などを経て、2001年に節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザー、宅地建物主任士(登録)、認定心理士などの様々な資格を持ち、ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどをテレビやラジオ、雑誌、講演などで行っている。https://www.maruyama-harumi.com/
構成/新藤まつり