北海道・新冠町にある、引退馬牧場「ノーザンレイク」。ここで繰り広げられる“馬と猫”の日常が、注目を集めています。2023年末に発売されたフォトブック『ボス猫メトとメイショウドトウ~引退馬牧場ノーザンレイクの奇跡~』(辰巳出版)は、予約の段階でAmazonランキング4位となり、発売後はたちまち重版。すでに1万部を突破するほどの人気だそうです。
ボス猫メトと名馬メイショウドトウの出会い
同書のタイトルにもなっているメトは、ノーザンレイクがオープンした2020年7月にふらりと現れた茶白の猫。馬が暮らしている厩舎にも怖がることなく出入りし、馬の寝藁で昼寝をしたり、来客を出迎えたりするほど人懐っこい猫で、あっという間にムードメーカーに。ネット上でも初期から注目を集めていて、「メト」という名前もフェイスブックに寄せられた候補の中から選ばれたとか。
対するメイショウドトウは、メトがやって来てから約1年後となる2021年6月にノーザンレイクへ。2001年にG1を制した名馬であることに加え、人気ゲーム『ウマ娘』に登場していることで同牧場の注目度は一気に上昇したそうです。
馬も恐れないコミュ力が高すぎなメトと、“おじいちゃん”なメイショウドトウのふれあいは、SNSのフォロワーを中心に大人気。メディアからの取材も増えたといいます。
一緒にいるだけで通じ合う…仲良しなふたり
『ボス猫メトとメイショウドトウ~引退馬牧場ノーザンレイクの奇跡~』には、メイショウドトウら元競走馬たちとメトの日常がたっぷり収められています。ここではメイショウドトウ&メトの写真についてご紹介。
厩舎で佇むメイショウドトウとメトのツーショットは、目線があっていなくても、距離が離れていても、不思議と強い繋がりを感じるものばかり。元気にはしゃぎまわるメトを、メイショウドトウが温かく見守っているようにも見え、思わずほっこり。さらに、柵越しに交流するカットでは、話し声が聞こえてきそうなほどナチュラルな距離感。
また、放牧地の柵に登るメトとメイショウドトウのカットも様々に掲載されています。目線の高さが同じくらいになるから、にらめっこすることもあるのだとか…? いつも遊び相手になってくれるメイショウドトウに、メトが懐くのも納得ですね。
加えて同書には、癒やされる写真のほかにも引退馬が歩む道や、ノーザンレイクの経営の厳しさといった実情も赤裸々に記されています。ただ愛でるだけでは終わらない、競走馬の人生の日常つまった一冊です。