「スーパー」「大口」…定期預金の種類
一口に定期預金と言っても、いくつか種類があります。1か月、3か月、半年などあらかじめ銀行側が定めた選択肢のなかから預入期間を選ぶ、最も一般的な形式が通常「定期預金」と呼ばれるものです。金融機関によっては「スーパー定期」といった名称がついていることもあります。
さらに、1000万円以上など、一定の金額以上を預け入れるタイプは「大口定期預金」と呼ばれます。
このほか、預け入れ後に満期日を設定できる「期日指定定期預金」や、普通預金口座から自動的に毎月一定額を積み立てる「積立定期預金」、一定期間ごとに金利が変更される「変動金利定期預金」といったものもあります。
どう使うのがおすすめ?定期預金の活用法
低金利時代において、普通預金より金利が高いという定期預金の魅力は薄れています。しかし、定期預金のデメリットである「自由に引き出せない」という点は、裏を返せば、途中で手を付けられない分、普通預金より貯めやすいということでもあります。また、普通預金でやりくりすることの多い生活費と区別できるため、どのくらい貯蓄できているかも明確にすることができます。
数年後に使う予定のお金を預け入れるのに適している
定期預金は投資信託や株のように元本が減るリスクがないため、数年後に使う予定のお金はその年数に合わせた定期預金として預け入れたり、仮に収入が途切れたときでも生活できるようにする「生活防衛資金」を短期の定期預金として預け入れたりする、といった使い方が考えられます。
定期預金は元本が減るリスクがない一方で、インフレリスクには対応していません。今後インフレが継続することで、預け入れているお金の価値が、満期時に目減りしている可能性が十分にあります。
中長期で資産運用をする場合、金利がほとんどつかない定期預金だけではなく、新NISAなどを活用し、その一部を投資に回して資産形成をする方法もおすすめです。
投資信託や株などは価格が下がることもありますが、インフレリスクにも対応しているため、プラスになることもあります。中長期で運用するなら、定期預金と投資の併用も検討してはいかがでしょうか。
◆教えてくれたのは:節約アドバイザー・丸山晴美さん
節約アドバイザー。ファイナンシャルプランナー。22歳で節約に目覚め、1年間で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニの店長などを経て、2001年に節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザー、宅地建物主任士(登録)、認定心理士などの様々な資格を持ち、ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどをテレビやラジオ、雑誌、講演などで行っている。https://www.maruyama-harumi.com/
構成/新藤まつり