節約オタクのふゆこさんは、もともと浪費家だったにもかかわらず、奨学金を返済しながら20代で1000万円の資産を築くことに成功しました。節約YouTuberとしても人気のふゆこさんが上梓した『貯金はこれでつくれます 本当にお金が増える46のコツ』(アスコム)によると、お金の知識に加え、浪費につながるメンタルを整えることが資産を増やすことにつながっていることがわかります。そこで、ふゆこさんのような「貯金メンタル」を作る2つの考え方について紹介します。
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お金を出す前に立ち止まって考える必要性
ふゆこさんは、浪費してしまう原因の1つに「自分自身のメンタルに起因する問題」があると話します。しかし、ストレスによる浪費を防ぐためにメンタルを整えても、モノを売りたい側の販売戦略に乗せられて浪費をしてしまうことがあります。そこで、「ほしい」という衝動が生まれたとき、一度立ち止まって考えることが、無駄な出費を防ぐカギになるとふゆこさん。
「即行動に移すのではなく、一旦立ち止まって考えられるポリシーを持つことは、販売側の巧みな販促マーケティングからの防衛手段として有効だと考えます」(ふゆこさん・以下同)
幸福度を高める「ハッピーマネーの法則」
メンタルに関係する浪費をやめるために、人間の心理や脳の仕組みについて独学で勉強したふゆこさんが手に取った本の1つに『「幸せをお金で買う」5つの授業』(KADOKAWA)があります。
「この本で教えてくれるのは、販促マーケティングを見抜くテクニックや、お金を使わないようにする節約術ではなく、『どういうことにお金を使えば、幸福度を高めることができるか』という『ハッピーマネーの法則』です」
ハッピーマネーの法則は下記の5つの項目です。
【1】経験を買う
【2】ご褒美にする
【3】時間を買う
【4】先に支払ってあとで消費する
【5】他人に投資する
価値を感じる経験や時間は人それぞれ
ふゆこさんは、欲しいと思ったものをすぐ購入していた浪費時代を振り返り、「モノを買うことは、即座に喜びや幸福感を得られる」と話します。
「でもこの本では、一時的な幸福を得られる『モノ』よりも、長く自分の幸福に影響を与える『コト(経験)』や『幸せを感じる時間』にお金を使うべきだというのです」
これは、”【1】経験を買う”と“【3】時間を買う”に当てはまる例ですが、たとえば3万円を使うとして、ふゆこさんはちょっといいブランドのワンピースを買うよりも、友人と行くテーマパークの方が大きな幸福感をイメージできたといいます。一方で、それぞれの価値観によって選ぶものは異なるため、自分が幸福感を得られる経験や時間について考えてみるといいでしょう。
「そのワンピースに対し、単なるモノとしての価値だけでなく『好きな洋服を着て出かける経験・時間』に、大きな幸福や価値を感じる人であれば、きっとワンピースを買うべきなのだと思います」
支出の実感について考える
“【2】ご褒美にする”と“【4】先に支払ってあとで消費する”は支出の実感に関係しています。
「ただ漫然と浪費するのではなく、買うなら『なにかのご褒美』として買うことで、支出に価値が生まれます」
ただし、ただの浪費になってしまうことがないよう、「ご褒美」が言い訳になっていないか考えて支払いをする必要があります。
「また、クレジットカードのような後払い決済は、支出の実感を見失わせます。無限にお金があるように錯覚し、浪費が加速してしまうため気をつけなければならないということです」
他人のための支出は幸福度が高い
そして、“【5】他人に投資する”があげられている理由は、「他人のための支出は幸福度が高い」からなのだそうです。
「友だちにプレゼントを贈って喜んでもらえると、自分にも喜びが返ってきますよね。これは確かに、自己満足の浪費よりもずっと自分のためにもなる投資だと納得できます」
これら5つの原則を踏まえてふゆこさんは、お金を使うときに「その買い物は、本当にわたしを幸せにするのか」「もっと幸せになれるお金の使い方があるのではないか?」と立ち止まって考えることが重要だと語ります。
お金を払う前に一度立ち止まり、モノを購入した瞬間ではなく、長い目で見たときの幸福感の高さをイメージしてみましょう。