買い替えなどにより少し余ってしまった歯磨き粉。そのまま捨ててしまうのはもったいない気がしますよね。そこで、節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんに、使わなくなった歯磨き粉の活用術を教えてもらいました。
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実は実質的な使用期限のある歯磨き粉
食品などと違って期限を気にせず使いがちな歯磨き粉ですが、実は実質的な使用期限があります。歯磨き粉本体には記載されていませんが、未開封品の場合、有効性、安全性、使用感に問題がないのは、通常の環境に保存した状態で3年間とされています(https://faq.lion.co.jp/faq_detail.html?id=10845)。また、開封済みの場合は早めに使い切るようにしましょう。
保存するときは湿気の多い場所や気温が高い場所は避けましょう。お風呂に入りながら歯磨きをする方は浴室に歯磨き粉を置いている場合があると思いますが、お風呂は湿気がまる場所のため避けたほうが無難です。
使用期限切れ歯磨き粉の活用方法
使用期限切れや開封後時間が経過した歯磨き粉、購入したものの味が好みでなかった歯磨き粉などがある場合、研磨剤使用のペーストタイプものであればクレンザーとして利用することが可能です。
キッチン周りの汚れ落とし
蛇口やシンクなど、キッチン周りの水垢を落とすのに歯磨き粉は効果的。水垢が気になるところに少量歯磨き粉を出し、水を含ませたブラシやスポンジでこすりましょう。古い歯ブラシを再利用すれば、さらにエコですね。一通りこすり終わった後は水でしっかりと洗い流し、水分を拭きとれば終了です。このほか、瓶の汚れやカップの茶渋を落とすのにも使えます。
また、ブラシやスポンジではなくラップを使うのもおすすめです。ラップに歯磨き粉をつけて磨くと、軽い力で汚れを落とせます。軽い力のため傷がつきづらいので、私の場合はやかんを磨くときによく使っています。
シルバー磨き
研磨剤が入っているため、シルバー系のジュエリーの黒ずみを落とすのにも使えます。少量つけ、メガネふきのような柔らかい布でやさしく磨いたあと、ティッシュや乾いた布で歯磨き粉を拭きとります。
ただしこの方法は、表面がツルツルとしているアクセサリーだと傷がつきやすいので、メンズアクセサリーなど風合いを楽しむタイプのものに向いています。まず、目立たないところで試してみるなど、注意して使いましょう。
スニーカーのソールの汚れ落としに
スニーカーのソール部分の汚れも歯磨き粉で落とすことができます。汚れが気になる箇所に歯磨き粉を少量出し、ブラシでこすります。汚れが取れたら、水で濡らして絞ったウエスなどで歯磨き粉をよく拭きとりましょう。仕上げにウエスで乾拭きして終了です。全体を濡らさずにソールの汚れを落とせるので、布地のスニーカーでも手軽にきれいにできるのでおすすめです。
布地ではないスニーカーの場合は、歯磨き粉で全体を磨いたあと、そのまま水で洗い流してしまってもOKです。洗い流した後は新聞紙などで水気を取ったり、洗濯機で脱水したりして、しっかり乾かしましょう。
使っていない歯磨き粉はキッチンへ
そのほか、魚やにんにくを触ったあとに気になる手のニオイも、歯磨き粉を使って手を洗うことで落とすことができます。使っていない歯磨き粉をキッチンに1つ置いておけば、ちょっとした掃除や手洗いなどで大活躍します。
◆教えてくれたのは:節約アドバイザー・丸山晴美さん
節約アドバイザー。ファイナンシャルプランナー。22歳で節約に目覚め、1年間で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニの店長などを経て、2001年に節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザー、宅地建物主任士(登録)、認定心理士などの様々な資格を持ち、ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどをテレビやラジオ、雑誌、講演などで行っている。https://www.maruyama-harumi.com/
構成/新藤まつり