引き返したあとは?その他の後処理も大変
その後の我が家ですが、当日の羽田空港発の秋田便は既に満席で振替は不可(※以降の便も条件がついたものの到着はできていました)。夫は帰宅し、翌朝の便で一日遅れて秋田入りとなりました。
振替の手続きは、当日便への振替は特別カウンターが設けられ、そちらで希望を伝えて対応。翌日以降の便への振替やキャンセルはWEBで操作するようにと案内が配られたとのこと(JALの場合)。
私はといえば、予約していた宿はレンタカーで向かう予定の遠方だったこともあり事情を伝えキャンセルし、空港からリムジンバスでアクセスできる秋田市内のビジネスホテルを予約。レンタカーも日数を変更するなどの手続きをしました。天候で到着できない旨の理由を伝えたところ、宿は先方のご厚意でキャンセル料はとられず、レンタカーは1日分の返金がありました。
なお空港からのリムジンバスは、地方空港の場合、発着便にあわせてダイヤが組まれており、空港発の便は、到着がおくれればリムジンバスも遅れて出発という対応が多いようです。
条件付き運航便は予定通り到着できれば問題はありませんが、引き返せば計画が大きく狂い無駄に時間を消費します。また他の空港へ着陸すれば、自腹で予定地までの移動も必要となり、加えて天候による場合、飛行機の揺れがひどいことも。
先の例では夫曰く「ジェットコースターのようで怖かった。気分を害している人もちらほらといた」とのこと。天気予報の状況やスケジュールを考え予定を改める、あるいは便を変更する際も、より確実な便を選ぶことも重要そうです。
晴れていても欠航!? 同じエアラインで予約するのが◎
注意したいのが、搭乗日は晴れていても、前日の欠航などで機材がなく欠航となるケースがあることです。各エアラインでは、メール等で運航状況をお知らせするサービスもあるので登録しておくこと、荒天後のフライトは念のため運航状況を確認して空港へ向かうなどをおすすめします。
また、先にお伝えの通り、往復や乗継で予約をしていた場合、往路便が欠航や運航に影響が見込まれる便となった場合、復路便や乗継便も、手数料なしで変更やキャンセルができます。
ただしこれは同じエアラインで予約をしている場合に限ります。往復や乗継で違うエアラインで予約をしていると、当然のことながら復路については通常の扱いとなり、キャンセル料が徴収されたり、そもそも変更ができなかったりという事態となります。遅延で乗り継ぎがぎりぎりの場合も、同じエアラインなら出発を待つなどの配慮がありますが、違うエアラインだと特別対応はありません。リスクをヘッジするのなら、同じエアラインで手配をするのがおススメです。
いかがでしたか? 遭遇しないのが一番ですが、万一のときに焦らないためにも、基本的な対応は確認をしておくといいですね。
◆教えてくれたのは:旅行ジャーナリスト・村田和子さん
旅行ジャーナリスト。「旅を通じて人・地域・社会が元気になる」をモットーに、旅の魅力を媒体で発信。宿のアドバイザー・講演なども行う。子どもと47都道府県を踏破した経験から「旅育メソッド(R)」を提唱、著書に「旅育BOOK~家族旅行で子どもの心と脳がぐんぐん育つ(日本実業出版社・2018)」。現在は50歳を迎え、子どもも大学生となり、人生100年時代を楽しむ旅を研究中。資格に総合旅行業務取扱管理者、1級販売士、クルーズアドバイザーなど。2016年より7年間、NHKラジオ『Nらじ』月一レギュラーを