冬の食卓に欠かせない鍋料理ですが、夏ならではの味わい方も。いまが旬の野菜に肉や魚を加えれば、栄養満点でヘルシー。食欲がわく辛いスープにすれば、夏バテ気味のときでもおいしく食べられる。スタミナ補給にぴったりのちゃんこ鍋で猛暑を吹き飛ばそう!
珍しい豚骨ベースのちゃんこ鍋を提供する『ちゃんこ霧島』
力士の健康や体格を保つのに欠かせない「ちゃんこ鍋」。相撲部屋では豚や牛など四肢の動物は「手をつく=負ける」ことを意味するため敬遠されるが、九州出身の元大関・霧島の希望で、『ちゃんこ霧島』では豚骨を使ったちゃんこ鍋を提供。また、季節や相撲の興行に合わせた限定鍋も登場する。
ルウで簡単「カレーちゃんこ鍋」のレシピ
「8月はカレーちゃんこ鍋。ルウを使えば、家庭でも簡単に再現できます。店では鶏がらと豚骨でとるだしがベースになりますが、隠し味に牛脂を加えることでコクが増してお店の味に近づきますよ」(料理長・大沼智康さん・以下同)
カレールウを使ったスープは濃厚なのにホッとする味。スープを吸った油揚げや夏野菜が美味。
シメには麺を。「店のおすすめはちゃんぽん麺ですが、うどんも合います」と大沼さん。おそば屋さんのカレーうどん風の、ちょっと和風の味わい。
《材料》(2〜3人分)
豚バラ薄切り肉…200g 鶏もも肉・白菜またはキャベツ…各100g 油揚げ…1枚 玉ねぎ…1/2個 にら…1束 しめじ…1/2パック えのきたけ…1/2株 しいたけ…2個 素揚げにしたなす・かぼちゃ・ゴーヤー…各適量
【A】カレールウ…6皿分 水…4と1/4カップ
【B】牛脂…50g 水…2と1/2カップ しょうゆ・みりん…各1/4カップ 和風だし(顆粒・かつお)…小さじ2 砂糖・うまみ調味料…小さじ1
《作り方》
【1】鍋に【A】を入れて、カレールウが溶けるまで混ぜながら熱する
【2】別の鍋に【B】を入れ、牛脂が溶けるまで、混ぜながら熱する。
【3】【1】に【2】を加えて混ぜる。食べよく切った具材を入れて火が通るまで煮る。
《Point》家庭にある調味料と牛脂を合わせる
今回のカレールウは定番の『バーモントカレー』を使用。
家庭にある調味料と牛脂を合わせることで、手軽に豚骨に近い味を再現。
ふたつのスープを合わせることで、コクはありつつ重くない、マイルドな味わいが完成。
◆教えてくれたのは:『ちゃんこ霧島』料理長・大沼智康さん
鶏がら豚骨ベースに、しょうゆとみそを加えた陸奥部屋直伝のちゃんこ鍋が人気。店内には元大関・霧島に縁のあるアイテムが随所に。『ちゃんこ霧島 両国本店』東京都墨田区両国2-13-7
※店のレシピは家庭用にアレンジしたもので、提供される料理とは異なります。
取材・文/勅使河原桜 撮影/玉井幹郎
※女性セブン2024年8月22・29日号